サンショウロウ、と読みます。湯布院料理界の巨匠であり草庵秋桜の元料理長、新江憲一が独立したお店です。「ななつ星in九州」の料理監修も行うなど八面六臂の大活躍。
気持ちの良いテラス席がありました。初夏にビールなんか飲んだら最高だろうなあ。ランチは予約不可。ネット上の情報からは「開店と同時でも並ぶ」と脅されていたのですが、実際に到着すると拍子抜け、土曜日正午であっても客は半分程の入りでした。
由布院の地ビールで乾杯。ヴァイツェンのようですが、とにかく薄くコクが無い。クリーミーさなど皆無。こんなにガッカリした地ビールは初めてです。
スペシャリテの「合わせ箱」を注文。
宝石箱のような色とりどりの野菜に大興奮。ミシェル・ブラスのガルグイユが惹起される。地元の野菜を焼いたり蒸したり茹でたりと様々な調理法でプレゼンテーション。茄子については肉味噌和えでした。ちなみに「合わせ箱」には海の幸主体の「海」、山の幸主体の「山」の2種類があります。
脇役と甘く見ていた味噌汁が絶品でした。ベースとなる出汁が素晴らしい。30cm離れていても香る魚介の香り。まるでブイヤベースやブイヤベースを目前にした際のテンションに酷似します。
おひたしも健康的な味わいであり、また、味付けの出汁が旨い。本題に入る前にここはきちんと美味しい店だと確信しました。
醤油主体の旨味の強いタレをかける。ちなみに「海」における海の幸とは大分名物のりゅうきゅう。りゅうきゅうとは白身魚をヅケにした大分の郷土料理です。
連れは「山」を選択。りゅうきゅうの代わりに豊後牛や鶏が入っています。ただしこの食事の主題はあくまで野菜であるため、海でも山でも大差なさそうです。少量のゴハンと大量の野菜で腹で膨れるという多幸感。
とにかく野菜が美味しかったです。2,000円でこれだけ上質な地元野菜をおなかいっぱい食べることができるのは素晴らしい。オススメです。
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