さて朝食。私は日々の生活につき、病める時も健やかなる時も朝ごはんは一切摂らないのですが、朝食付きの旅館であれば話は別。
茶碗蒸しでスタート。生麩が旨い。茶碗蒸しに生麩を入れるって、ありそうでなさそう。おひたしにキノコ。これは普通。特に印象はありません。
造りたての自家製豆腐。ほんのりと温かく、豆の味が濃い。ねぎ、ショウガ、カツオをたっぷりのせて、ほんの少し醤油をたらして至福のひと時。細かいですが、醤油が非常に新鮮で美味しかったです。
治部煮でしょうか?つくねのような団子が秀逸。朝一番に食べるには贅沢すぎる一皿でした。
大ぶりのシャケ。皮と肉の境目の脂がジューシー。さっぱりとした大根おろしを載せて、一番美味しいところです。
我々の食事のペースを見計らっての炊きたてごはん。自家栽培の新米。なのですが、ややべちゃついた炊き具合なのが残念。私は硬めのゴハンを好むのである。二郎では必ずカタメスクナメヤサイニンニクスコシです。
ゆうべの残念なハマグリから一転、素晴らしいお味噌汁。ううむ、出汁が旨い。私は和食にそれほど詳しくなく、ややこしい表現はできないのですが、とにかく出汁が旨かった。
明太子。一粒一粒が大きく迫力のある塩気と辛味が伝わってきます。
お漬物はゆうべに比べるとそれほど印象に残らず。朝だからか全般的に味付けが薄めでした。
「たまごハウスらんらん」という、放し飼い玉子が売りの農場から生卵。
勢い込んでTKGとしたのですが、期待していたほどのクオリティではありませんでした。生卵よりも醤油が旨く、明太子はもっと旨い。
夕食に比べると派手さには欠けますが、それでも外さず美味しいです。ボリュームも満点。大食漢にオススメの宿。
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和食は料理ジャンルとして突出して高いです。「飲んで食べて1万円ぐらいでオススメの和食ない?」みたいなことを聞かれると、1万円で良い和食なんてありませんよ、と答えるようにしているのですが、「お前は感覚がズレている」となぜか非難されるのが心外。ほんとだから。そんな中でもバランス良く感じたお店は下記の通りです。
- くろぎ/湯島 ←吉野川の天然鰻に悶絶。ただちょっと割高かも。
- 温味/すすきの ←旨い!多い!安い!完全無欠の三ツ星和食店。
- 龍吟/六本木 ←モダンスパニッシュとさえ感じる前衛的な和食。外人にオススメ。
- たきや/麻布十番 ←その龍吟を天ぷらにするとこうなるのではないか。
- えさき/青山 ←こちらも創作気味。ミシュラン三ツ星和食にしては圧倒的な安さ。
- 季節料理なかしま/白島(広島) ←同じくミシュラン三ツ星和食にしては圧倒的な安さ。
- 歓盃 人形町田酔はなれ/人形町 ←飲んで食べて1.5万円。このあたりが分水嶺。
- 日本料理TAKEMOTO/代官山 ←2万円を切ってくる。私にはこれぐらいがちょうど良いです。
草庵秋桜