グッドビアファウセッツのハッピーアワーを堪能した後、開店と同時にLE BOUCHON OGASAWARAへ。どホテル街至近ですが、「ピノ飲みたい」とのリクエストだったのでリヨン料理を選択しただけであり、深い意味はありません。
入店時の出迎えフレーズが「いらっしゃいませ」ではなく、「ご予約の?」です。当然予約して来てるよね前提の強気姿勢。ちなみに店名にある「ブション」とは、リヨン地方の方言で「ビストロ」を意味します。
泡はシャンパーニュのみでした。グラスで1,250円と絶対額は安いですが、量が恐ろしく少ないです。この価格帯のお店であればカジュアルなスパークリングワインを置いて欲しいなあ。
巨大な生牡蠣が6ピースで1,500円という大盤振る舞い。生牡蠣については世界で最も気前の良い店ではなかろうか。先の泡への不満はこの時点で雲散霧消。
サラダリヨネーズ。至極真っ当なリヨン風サラダであり、澱みなく美味。ベーコンもたっぷり。半熟卵を潰して混ぜ込みドレッシング化する楽しみ。
ドメーヌ ロジェ・ラサラ サン・ヴェラン。結構な酸とミネラルで鋭い。個人的にはもっと樽香が強いものが好きですが、バランスの良いシャルドネでした。
バゲットは超普通。
ブイヤベースがもう絶品。海の幸の液状化現象。味の中に味がある。それでいて海老などの芯のある素材が大量に用いられており、食事の充実感も充分です。フランスで食べたどのブイヤベースよりも美味しかったかもしれません。
メインは鴨肉にフォアグラ。これまた肉の使い方に思い切りがあり逞しい味わい。
あわせたワインはマルサネ レ・ロンジュロワ。優雅な凝縮感を感じる香りに優しく溶け込んだタンニン。キャラフェで3,000円弱は結構お買い得。
しかしすぐに酒が足りなくなり、カラフェでラングドックのアボッツ・エ・ドロネイを。葡萄はメルロなのですが、とても澄んだ味わいで良い意味でメルロらしくない。ブラインドでは絶対にメルロとは答えられないだろうなあ。
いやあ、なんだか凄いお店でした。質実剛健。テクニックをひけらかすのではなく、素材を語るお店であり、これがブションだと言わんばかりの真っ直ぐな料理です。21時以降の2回転目も全て予約で埋まっており、いやあ、凄いお店です。
もうちょい飲もうということで、遠藤利三郎商店へ。変わった名前ですが、れっきとしたワインバーです。昔は上のワインアパートメントにお友達が住んでいたので良くお邪魔したものです。
毎度驚かされるのは前菜盛り合わせの費用対効果。1,500円でこれだけのボリュームは驚異的。
引き続きマルサネはドミニク・ローラン。微量の発泡(?)なのに中々の熟成感。まろやかな酸味と甘味。なんか久しぶりにピノを惜しみなく飲んだけど、やっぱ美味しいですね。
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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。