シンガポールvol.4

引き続きシンガポールの観光スポットをご紹介。

■バンヤンツリー・フィットネスクラブ(MBS)
今日も早起き。せっかくなのでMBSのフィットネスクラブも覗いておきましょう。

55階の全面ガラス張りと文句のつけようのない立地ではあるのですが、2,500室のホテルの割には小さい気がします。リッツは608室でMBSの倍ぐらい広く設備も充実していたことを考えると、やはりMBSは一見さんの観光客向けなのでしょう。

■チャイナタウン
再開発が進みチャイナタウンの存続が危ぶまれましたが、観光資源として残そうというムーブメントが盛り返し、きちんと中華色が保存されています。

■チャイナタウン・コンプレックス(牛車水大厦)
チャイナタウン近辺で営業していた屋台を集めて造った市場。生活臭が色濃くシンガポールの中でも一際異彩を放つ空間です。
目玉はミシュラン1ツ星を取得した屋台メシ。詳細は別記事にて。

■スリ・マリアマン寺院
なぜかチャイナタウンに位置するヒンドゥー教寺院。異質な空気感。信徒の祈りを乱さぬように足早に退散。

■ボート・キー
ボート・キー、クラーク・キー、ロバートソン・キーの川沿いには観光スポットが集中。なのですが、ちょうどこの頃スコールに遭遇しあえなく撤収。私のシンガポール観光はこれにて閉幕。

一度ホテルに帰ってシャワーを浴びて着替えて荷造り。あれだけ悪態をつきながらもレイトチェックアウトが意外と役に立ちました。

■カジノ(MBS)
スコールのおかげで予定外に時間が余ったのでホテル併設のカジノへ。でも、私、賭け事苦手なんですよ。苦手というか、期待値が1を下回る勝負ができない。どうしてもギャンブルをしたいのであればFXや投資をすればいいし、どうしてもスリルを味わいたいのであれば、わざわざ海外に行くまでもなくオンラインカジノでいいんじゃないのとさえ思ってしまう。
とは言えMBSまで来て1円も賭けないのは寒すぎるので、2セントスロットに挑戦することにしました(写真は公式ウェブサイトより。カジノ内はカメラNG)。

それでも2ドル札が1分も経たずに飲み込まれてしまい、何かの間違いだともう2ドル費やしても結果は同じ。慌てて無料のコーヒー2杯を胃袋に流し込み、「コーヒー1杯2ドルだった」と自己暗示をかけてお疲れさまでした。

■RISE(MBS)
https://tabelog.com/singapore/A5502/A550201/55000248/
カジノが思いのほか瞬殺であり大先輩との待ち合わせまでに時間があったため、MBSのロビーにあるバーで時間をつぶす。
せっかくなのでシンガポール名物の「シンガポール・スリング」を。ラッフルズホテルで考案されたトロピカルカクテルです。

■Roland Restaurant
シンガポールに移住した大先輩にお連れ頂きました。チリクラブ発祥のお店。詳細は別記事にて。

これにて今回のシンガポール旅行はおしまい。一人旅ではあるものの、行く先々で在住者がアテンドして下さり、並のガイド付きツアーよりも濃密な旅となりました。

世界中に大切な人がいるって最高。この御恩は決して忘れません何か困ったことがあったら、いや困ったことが無くとも全身全霊を込めて私の全てを捧げさせて頂きます愛を込めて。

帰国後スマホの電源を入れるとメッセージが光る。「ノーマの予約が取れたんだけど、どう?4月14日の21:30〜」いくいく~、と即座に返答するも、あれ?今年もノーマって日本に来るんだっけ?てゆーか21:30〜って遅くない?2回転?

「メキシコだからねヨロシク」なるほどそうきましたか。ぐぬぬ、その2週間後にはオアフ・ハワイ・マウイ・カウアイの4島クルーズに行くのだけれど。日本と行ったり来たりするの面倒だなあ。いっそのこと、ずっと向こうに泊まってるか。


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シンガポールはどのようにして国力を高め、国際的なステイタスを上げているのかが整理されています。防衛・外交・労働・経済・教育・環境・農業・情報・交通について網羅的に知ることができる名著。

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Roland Restaurant/シンガポール


大先輩がシンガポールに移住して7年。ようやく彼のもとを訪れることができました。

「悪いな遅れて。雨降ると渋滞する国だから」種々の税金でプリウスを取得するだけで2,000万円ほどかかる国。車でお迎えに来て下さるだけで恐縮です。
ちなみに彼が移住する際に私が贈ったプレゼントはコチラ。第二次世界大戦末期「絶対に安全を保証するから捕虜へ食料を」と赤十字社からオファーを受けた民間船が、とんでもないものを内緒で積み込んでアメリカの潜水艦に沈められたセミ実話。舞台はシンガポール。海と船を愛する漢であれば涙なしでは読みきれない傑作です。
大先輩が予約しておいて下さったお店はRoland Restaurant。チリクラブ発祥のお店とのこと。体育館ほどの広さの店全てを私との会食のために貸切にする権力に恐れ入る。

「使用人?うちは使ってねえなあ。メイド部屋は一応あるけど」なんでも、コンドミニアムのキッチンの奥の奥に、住み込みのメイド用の部屋があるのはコチラでは普通のことらしいです。住み込みと言っても毎週日曜日は休暇であることが多いらしく、その日はメイドや他国からの出稼ぎ労働者用のドンチャン騒ぎする場で羽を伸ばすらしいです。

また、旅行などで家を空ける際、メイドを友人の家に預けることが多いとのこと。放っておくと、自宅で友達を呼んで乱痴気騒ぎされて近所から総スカンを喰らうリスクがあるから。また、その乱交パーティの結果妊娠でもしようものなら、なぜか家主が派遣元のエージェントに賠償金を払ったりしないといけないとのこと。すごい国だ。
タイガービールで乾杯。暑い国にはこのぐらいの味の薄さがちょうど良い。

「いやマジで規制社会だわ。明るい北朝鮮だなシンガポールは。街中に監視カメラがあって、何かあるとすぐに警官が飛んでくる。とにかく規制が多くて、何をするにもビクビクしてしまうんだよ」
空芯菜の炒め物。「シンガポールでは空芯菜、良く食うんだよな。これはマレー系の味付けだな」いいなあシンガポールで暮らすことができて。できることならバトンタッチしたいところです。

人種差別?確かにあるかもな。港湾労働者とかはバングラディッシュからの出稼ぎが多いんだけど、シンガポール人からはバカにされてる。自分たちはそういう仕事全然できねえくせに」なるほどシンガポール社会の両極端は外国人によって成り立っているのか。
酸辣湯(スーラータン)。日本でもメジャーになりつつありますが、この地では酸味と辛味がハッキリとしていて斬新な味付けでした。
エビにフルーツグラノーラ的なシリアルをまぶして揚げたもの。これがクセになる味わいでバクバクと食べてしまう。ココナツというかハチミツというか絶妙な甘さが甲殻の旨味を補佐する味わい。「こっちはエビ、安いんだよ。気がつくとエビばっか食べてる」
当店が発祥のチリクラブ。先日に比べると卵の量が多くマイルドな味わい。はやりチリクラブの本分はソースですね。カニが旨いのは当然のこととして、ソースの中毒性といったらない。

「シンガポール人の優秀な奴らはみんな政府系に行く。何にも無いハリボテみたいな国を、如何に仕組みだけでうまくやるかを考えるんだよ」。是非はともかくそのようなマインドセットは重要だ。日本人である我々も学ぶべきところはあるでしょう。
チリクラブ専用の揚げパン。こちらもソースに負けずに甘味が強く、訴求力のある味わいでした。ちなみに今夜のディナーはふたりきり。中年男性ふたりで食べるには尋常でない量である。

「徴兵制もあるんだよ。あと、それとは別に40歳までに2週間の兵役を10回ぐらいこなさなきゃいけなくて。部下が2週間不在とかしょっちゅうだから、ビジネスする上ではツラくってさ」なるほど我々が日本人が知らないシンガポールのリアルがここにある。
〆の炭水化物にはチャーハン。おじゃこがパラリパラリとまぶされており、ザクザクとした食感が堪らない。

飛行機の時間が近く慌しい食事でしたが、濃密なものでもありました。ご馳走になったお礼を丁寧に述べると「いいんだよ、それより俺が日本に帰ったとき、おにまる連れてけよ。こっちでもちゃんと読んでるんだからな、タケマシュラン」。



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香港油鶏飯麺/シンガポール


2016年のミシュラン・ガイド・シンガポールにて最も話題をさらったのは「ミシュラン・ガイド史上初の屋台メシが1ツ星獲得」です。
その台風の目に位置するのは「香港油鶏飯麺(Hong Kong Soya Sauce Chicken Rice and Noodle)」。シグネチャー・ディッシュのチキンヌードルは2ドル(160円)と世界で最も安価な星付き料理でしょう。
どこからどう見ても普通の屋台です。一躍庶民の大スターとなったシェフ(?)である親父さんの姿をこの日は見かけることができませんでした。
軒先から5メートル離れたところに立て看板。ミシュラン星付き料理を僅か160円で食べることができるのだから行列必至。もちろん昔から評判は高く行列は絶えなかったらしいのですが、ミシュラン掲載後は3時間超の待ち時間が生じることも。
開店は10:30。私は開店5分前に到着したのですが、20人およそ10組の行列でした。1組あたり5〜6分の時間を要し、私は都合70分程列に並ぶことに。
店のリソース全てを待ち順列に割いているわけではありません。ひたすら弁当箱を作っているなあと眺めていると、どこからともなく現れるUberEats的な兄ちゃん。お店の方と数を確認し合い、30個近くの弁当箱を持って姿を消しました。

つまり、在住者はバカ正直に列に並ぶのではなく、このような手口で出前を取ったほうが効率的です。この店の弁当を何十個も差し入れたヒーローになれるだろうな。
お待ちかね、チキンヌードル。皿につけダレを流し込んだ上に、博多ラーメンのような細麺を乗せ、さらにその上にローストした鶏肉を盛り付けます。

なるほどチキンは柔らかく鶏肉の味もしっかりと残り、甘辛いタレも食欲をそそる直線的味わいです。麺はいわゆるバリカタであり、ガシガシと胃袋に放り込むことができオヤツのような食後感。確かに旨い。しかしそれは「160円としては」という意味であり、これがミシュラン1ツ星店の料理とは私は認めない。これが1ツ星と言うのであれば、麻布十番にある80%のレストランはミシュラン獲得間違いないでしょう。
ローストポーク丼とチャーシュー丼はそれぞれ2.5ドル(200円)。さすがに両方を食べ切る自信は無かったので、ハーフ&ハーフはできるか?とお店のおばちゃんにお願い。明らかに迷惑そうな顔をされましたが、50セント増しの3ドルで対応して下さいました。

しかし味はいずれもイマイチ。決して不味くはありませんが、どこにでもある屋台味であり、決してミシュラン1ツ星の味ではありません。大丈夫か?シンガポールのミシュラン調査員。
ちなみに当店が入居するビルの対面に、大手資本が入りチェーン化した大規模店が出店したようです。
日本のミシュラン1ツ星を取ったラーメン屋もチェーン化に忙しいですが、手掛けているのは同じプロデュース屋とのこと。ビジネスとしては悪くない取り組みですが、美食を愛する者としては複雑な心境です。
完全にファストフード状態であり、行列は一切無い一方で、いずれのメニューも本店の倍以上の価格設定です。それでもチキンヌードルは350円程度なので、あの味が350円で食べることができると考えれば良心的なほうか。

ミシュラン・ビジネスの未来を見ました。このように、B級グルメで星を狙い大企業と提携していっちょ上がり的な手口もアリかもしれません。スタートアップのIT企業がシリコンバレーにバイアウトされてイグジットする感覚に似ている。


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シンガポールvol.3

シンガポールまで来てホテルとレストランのみの記事ではアレなので、今回はシンガポールの観光スポットをご紹介。

■インフィニティ・プール(MBS)
早くに目が覚めたので、7時よりプールサイドで読書。後述しますが、朝は日中と比べて大人しか居ないので非常に居心地が良かったです。

ちなみに「インフィニティ・プール」とはMBSの専売特許でも何でも無く通常の固有名詞であり、Infinity edge pool、Negative edge、Zero edge、Disappearing edge、Vanishing edge poolと言う場合もあります。

プールの外縁を水で覆い、外縁が存在しないかのように見せかけたもので、海や空と混じり合うように設計。高価で大規模な構造を必要とするので、構造工学の頂点として賛美されるのですよ。

ただし、日中の客層はアウトレットやショッピングモールのそれであり、高級ホテルの雰囲気とは言い難い。「シンガポールに来る友達はやっぱりMBSに泊まりたがるけど、みんな肩を落として帰っていくのが、こっちとしては辛いんだよね」とゆうべのチリクラブ時にお話を伺った通りでした。
ソフトバンクのCMはあくまでCM向けの絵。普通のゲストはラグジュアリーな雰囲気を楽しむことは決してできないことを肝に銘じてお泊り下さい。ちなみにタイガービールは税サ込で1,600円前後。値段だけは高級ホテル並です。

■リトル・インディア
MBSはハコだけであり見るべきものは何も無いと判断し、折り目正しくシンガポール観光へと出発。まずはリトル・インディアへ。行き交う人々の殆どはインド系。スパイシーな香りが常に漂い、女性はサリーを身に纏う。多民族国家に来ていることをようやく実感することができました。

■スリ・スリニバサ・ペルマル寺院
ヒンドゥー教の寺院。誰でも入ることはできますが、半ズボンやタンクトップ、キャミなど肌を露出した服装はNGであり、また、靴を脱いで入る必要があるため、ややこしい紐靴の方は入場に手間取ることでしょう。ストⅡのガイルとか一番苦労しそうです。
後述のスリ・ヴィラマカリアマン寺院に比べると空いていて居心地が良い。ただし宗教施設はその道の人でしか価値を見いだせないので足早に退散。

■スリ・ヴィラマカリアマン寺院
街中に突如現れる極彩色の建物。
上半身裸の僧侶が有難そうな言葉を信徒にかけ、信徒は花や果物の供え物を捧げ、一心不乱に祈ります。ただし、みんながみんなそうしているわけではなく、座り込み祈りを捧げていると思いきや、単にスマホをいじっているだけというオッサンが居たりと、面白い(と言っては不謹慎かもしれませんが)空間でした。

■all in...
歩き疲れたのでたまたま目に付いたジューススタンドに立ち寄る。そう、このあたり、コンビニめいたお店がほとんど無いのです。
日常生活における物価は日本とシンガポールは大差ありませんが、果物に関連する飲食物が割安なのは素晴らしいです。
青りんご・セロリ・レモンの搾りたてジュースがたっぷり入って300円と少し。贅沢な水分補給。

■アラブ・ストリート
昔は娼館やオカマバーが立ち並ぶいかがわしい地域だったようですが、現在は再開発で整理され、エキゾチックながら健全な街並みへと変貌しました。

■サルタン・モスク
アラブ・ストリートに位置するシンガポール最大にして最古のイスラム教寺院。たまたま見学可能時間から外れていたので入場はできませんでした。

■db Bistro Moderne(MBS)
http://www.takemachelin.com/2017/02/db-bistro-moderne.html
泣く子も黙る三ツ星シェフのビストロ。目玉は原価率80%超とも言われるフォアグラ入りバーガー。詳細は別記事にて。

■リバーサファリ
http://www.takemachelin.com/2017/02/singapore-river-cruise.html
Uberを飛ばして20分、アジアで初、唯一川をテーマにしたテーマパークへ。世界を代表する8つの大河の生態系を展示。淡水および陸生の動物を至近距離で観察することができます。詳細は別記事にて。

ちなみに帰りは客待ちのタクシーがいたのでそのまま乗り込んだのですが、彼の運転ならびに態度が劣悪であり、しまいには運転中にスマホまで操作する始末。しかも中華系でうまく漢字変換できないのか、LINE的なアプリで手書き入力という一仕事をやってのけました。

「こういうヘンなドライバーがいるからタクシーってホント嫌。これならちょっと高くてもUber使っちゃうよね」なるほど今後はタクシー業界も二極化が進むのでしょう。単なる移動手段としてのタクシーと、情報や空間ならびに安全を買うUber。

■SWEET SPOT(MBS)
https://tabelog.com/singapore/A5502/A550201/55000233/
「ちょっと休憩しよっか。ここのチョコとコーヒーは中々イケるんだから」と、MBSタワー3にあるカフェへ。

なるほど確かに普通に旨い。一昔前は日本を除くアジアでコーヒーなんか飲めたもんじゃないと決めてかかっていたのですが、シンガポールや台湾について言えば東京と同等と言って良いでしょう。

■WONDER FULL(MBS)
夕食で外に出ると、「ワンダー・フル」という無料のショーが開催されていました。霧状に噴出させた水に映像をプロジェクション・マッピングするというナイスアイディア。音楽にあわせてレーザー光線やシャボン玉が咲き乱れます。ひとつひとつの技術は単純だけど、組み合わせると圧巻のエンターテインメント。「いつもはランニングしながら通り掛かるぐらいだけど、真面目に観ると結構すごいのね」と連れも驚きの表情。

■マカンストラ・グラットンズ・ベイ
http://www.takemachelin.com/2017/02/makansutra-gluttons-bay.html
マリーナ・ベイ沿いの大都会に突如現れるホーカーズ(屋台村)。「マカンシュトラ」という地元のB級グルメ雑誌が選りすぐったストール(屋台)が12店、軒を連ねます(詳細は別記事にて)

これだけ美味しい料理を一皿500円以下で食べることができるなんて、シンガポール人はお金持ちなのにズルいじゃないか、と連れに意見を求めると、「お金持ちなのはごくごく一部の人たちだけだよ。普通のローカルの人たちは生活するだけで精一杯。『お金貸して』なんてお願い、日常茶飯事なんだから」。

「『シンガポールは多民族が仲良く平和に暮らしてる』なんて言われるけど、本当はしっかりと差別はある。シンガポールの人口は約500万人。フランス人と日本人はそれぞれ5万人づつで、結構地位は高いの。意外なのはアメリカ人。1万人しかいなくて、特に黒人とかは職に就くのが本当に大変みたい。信じられないよね、こんな箱庭みたいな国なのに」


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