基隆から南へ10kmの山中にある街。コートダジュールの鷲の巣村もかくやと思わせる立地です。台湾映画「非情城市」の撮影に用いられ、赤い提灯が連なりレトロな雰囲気が漂います。日本においては「千と千尋の神隠し」のモチーフとなった(と憶測されている)村、と言ったほうが通りは良いかもしれません。
基隆駅近くの基隆客運バスターミナルから金瓜石行きバスで40分。120円(30元)です。おつりはもらえないのでお気をつけて。我々は小銭がなく、ふたりで60元のところ100元札を差し出し40元を丸損することとなりました。これは40元以上に精神的に悔しい出来事です。
外気温は20℃ほどであり、クーラー無しで快適のはずなのですが、車内はガンガンに冷房がきいており凍え死ぬかと思いました。原住民どんだけ暑がりやねんと毒づきながら周りを見渡すと、どの乗客もブルブルと震えており、ダウンジャケットまで着ている人までも。どうもこちらの人々は「エアコンをつけると空気がキレイになる」と信じているような気がします。
九份。あいにくの雨。ただしこの辺りは年間降水量が極めて多い雨の街であるため、この天候で普通とのこと。絶景!とは言い難く、まあよくある港町を望む景色です。
狭い路地にひしめく土産物屋と飲食店。期待していたよりも「千と千尋の神隠し」感は薄く、道後温泉のほうがそれっぽいかもしれません。また、この混雑具合、すなわち日曜午後4時の新宿伊勢丹食料品フロア級の人出の中でもバイクがガンガンに人を蹴散らしながら走り抜けて行くのでとても疲れました。
総合すると、それほど魅力的な観光地ではありません。何故こんなに人気があるのか疑問。短い旅程でしか訪台できない場合は、無理にここまで足を伸ばす必要は無いと思います。
お邪魔した飲食店は以下の通り。
■芋仔蕃薯/九份(台湾)
https://tabelog.com/taiwan/A5403/A540302/54000123/
九份のメインストリートから脇道に逸れ、細いトンネルを抜けた先にあるお茶屋さん。
お隣の「阿妹茶酒館」のほうが有名で混雑していますが、当店も負けず劣らずの景色を有しているため、静かに過ごしたい方は当店のほうが心地良いでしょう。
お湯で茶器を温めてから、お茶を何度も異なる器に移し替えた後に口に含みます。一旦溜めて濃度を均一にする器、香りを嗅ぐためのみの器、飲むための器など、茶の道は中々に奥深い。
お茶菓子も出して頂けます。「梅ハ!特別ニ!オゴッタゲル!」と白髪の老女。そう、彼女は日本語教育を受けているのか、とても堪能に日本語を操るのです。
■頼阿婆芋圓/九份(台湾)
https://tabelog.com/taiwan/A5403/A540302/54000378/
九份名物と言えば芋圓(オーイン)。タロイモと小麦粉で作られるお団子です。芋圓を出す店はそれこそ団子のように軒を連ねているのですが、その中でも図抜けて人気があるのが当店。
タロイモと小麦粉だけでなく、抹茶味、ゴマ味など様々な団子が色とりどり。モチモチとした食感は、日本のお汁粉の白玉よりも野性味があり食べ応えがあります。
目を瞑って食べれば日本のぜんざいと大差なく、子供から大人まで楽しめる味。200円弱という価格設定も嬉しい。
■九份阿珠雪在焼/九份(台湾)
https://tabelog.com/taiwan/A5403/A540302/54000899/
クレープに粉末状のピーナッツ入り麦芽糖をまぶし、タロイモ味のアイスをのせて包んだ新感覚のクレープです。店員が着ているユニフォームにはパクチーが描かれているのですが、我々が買ったものには入っていませんでした。
味は想像通り素朴。安定して美味しい。160円という安さも立派です。食べ歩きに最適。
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