秋葉原で最も有名なレストランといえば丸五(まるご)。ミシュランのビブグルマン(安ウマ店)をゲットしており、秋葉原の観光も兼ねて外国人にも大人気です。
夜の部オープン直後にお邪魔したため、待ち時間ゼロで入ることができました。ランチタイムで運が悪い時などは1時間近くも待つ場合があるそうです。
そうそう何度も訪れる機会は無いので、最も高価な「特ヒレかつ」 に、ごはん・味噌汁・お新香のセットを注文。合計2,550円とトンカツにしては大したものである。
注文から15分後、「特ヒレかつ」が到着。肉がとにかく分厚いので調理に時間がかかります。行列の待ち時間もあることですし、当店の後は何も予定を入れないほうが良さそうです。
200グラム強の豚肉が5等分されて提供されます。第一印象は、「あれ?これだけ?」です。
味噌汁は赤味噌仕立てで、キノコや豆腐が細かく入っており、深みのあるコクが五臓六腑に沁み渡る。
お新香は何の変哲もないキュウリでした。味付けは特に無く、醤油などを垂らすのが良いでしょう。
ご飯も極めて一般的。キムカツなどはご飯のレベルの高さが印象的ですが、当店は家庭料理のそれと変わりません。つまり、ご飯セット450円は非常に割高です。
まずはシンプルにレモンと塩だけで食べたのですが、豚肉の臭みが目立ちました。したがって、臭みを覆い隠すためにも、ソースとカラシをじゃぶじゃぶに漬けて食すほうが私は好きです。
もちろんトンカツとしては美味しい部類に入るのですが、豚肉料理という意味では値段相応かそれ以下です。ローブリューで同額のアラカルトを注文したほうが圧倒的に満足できるでしょう。
揚げの技術もどうなんでしょう?みかわ是山居のような一歩踏み込んだ調理には到底及ばず、私には低温でのんびり揚げただけに感じ、ベチャっとした舌触りが好きになれませんでした。アラカルトで2,100円と考えると非常に割高です。
らっきょうの漬物と梅干はおかわり自由です。そのためか、隣の客はキャベツとごはんをフリーフローしていたので、それぐらい食べまくってはち切れるほど満腹になってようやく元が取れるお店なのかもしれません。
くどいようですが、トンカツという意味では悪くありませんが、酒抜き2,550円の料理という意味では首を傾げざるを得ません。人気の理由がわかりかねる一夜でした。
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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。