シェ・タカ。欧米の有名店の要職を歴任したシェフ、
フランスのシャトーレ・クレイエールやトゥールダルジャンで研鑽を積んだ支配人、ワインリストは世界最優秀ソムリエコンクール第3位石田博が監修と、レアルマドリードのような布陣を基に鳴り物入りで2015年の夏にオープン。
東麻布の閑静な住宅街に、緑溢れる今めかしいくカッコイイ外観。こりゃあお金かかってんぞ。
六本木のジャン・ジョルジュを思わせる、コンテンポラリーでゴージャスなインテリア。サービス陣の身のこなしも軽快で付かず離れず居心地良く、ここまで満点です。
ワインの値付けも悪く無い。ピエール・モンキュイのノンヴィンが8,500円。クリュッグ・グラン・キュベがレストランで31,000円は都内で最安値に近いのではないでしょうか。今回はあまり飲まない連れとの食事、かつ、暑い１日の締めくくりでもあったので、シャンパーニュ1本で通すことにしました。
アミューズは2品。まずはガスパチョ。赤い味が濃く酸味もしっかり。トマトを真正直に感じる味わいです。
もう1品は鴨のブランダード。味は申し分ありませんが、耳かき1杯ほどの量なのはウズウズする。もうちょい食べたいな。
前菜は手長海老のポワレ。海老の甘味が前面に押し出され文句なしに美味しい。海老の出汁を用いたソースも規範的。色とりどりの新鮮野菜たちも見目麗しく、半熟卵は誰もが好きな味でしょう。
パンはメゾンカイザーより。説明不要に美味しいです。こういうコアコンピタンスで無い部分をあっさりと外注する姿勢、結構好き。
フォアグラと鶏肉のラヴィオリ。ソースはマディラ主体。トリュフも添加されているのか、全体として享楽的な香りが漂います。
ただ、味は、、、もちろん文句なしに美味しいですが、この素材使えば当たり前に美味しいよねという感想で、驚きはありませんでした。超高級水餃子の域を出ません。
パンの種類が重複することはなく、かつ、ボンボコボンボコ持ってきてくれるのが嬉しいです。
イサキのポワレとムール貝。これはイマイチ。イサキの旨味がスカスカで全然美味しくなかったです。個体差かなあ。
メゾンカイザー様は安定の味わい。信頼できます。
メインは2,500円の追加料金を払って、イベリコ豚から100日熟成のアンガス牛にしてもらいました。なるほどアンガス牛特有の野性味溢れる赤身の味わいと、熟成から由来の旨味に基づいた味わい。食欲をそそるバリっとした焼き目の香ばしさ。
パンも最後の最後まで抜け目がありませんでした。4種も用意してるってすごいなあ。もっと食べてたら5種も6種も出てたのかな。
さあデセールだ、とのんびりしてると、唐突に供される洋風のお茶漬け。硬めに炊かれたゴハンにアミノ酸を感じるジャコ、綺麗な脂を湛えたハラス。クリアな出汁。こいつは旨い！
デセールは牛乳のアイスクリームにメレンゲ、桃です。牛乳のコクが濃厚で官能的。
小菓子も丁寧な出来栄えで私好みです。
コーヒーも抜かりの無い味わい。豆の酸味とコクのバランスが良かったです。
さて、困りました。雰囲気抜群。サービス完璧。値段も高くない。予約が容易で使い勝手抜群。なのですが、食事にどうも熱狂できないんです。いずれもどこかで食べたことがあるような盛り付けと味わいなんですよね。サンフランシスコのフランス料理というか、
ナパのterraを想起させるフィーリング。であれば思い切って西海岸オーガニック寄りに舵を切ったほうが印象的で特別なお店になり得るのではないか、などと余計なことを色々と考え込んでしまった夜でした。
少し間を置いてからまたお邪魔しようと思います。その間に実験的な動きがあれば面白そうなんだけれど。
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東麻布のお店をまとめました。東麻布は歩いてすぐそこの麻布十番に比べてリーズナブルな佳店が多いですね。
- ラ リューン ←麻布界隈、いやむしろ都内でもトップクラスに好きなお店。クラシックで美味。高くない。
- 旬菜本多 ←リーズナブルな和食。感動は無いけれど満足。ランチが超お得。
- 蘭麻 ←夜は1万円超えの高級店ですが、ランチは1,000円代。追加料金でお願いできるカレーが最高に美味。
- あそこ ←ホリエモンが常連の居酒屋。確かに美味しいんだけど高すぎです。
- ビストロチック ←ランチのパスタが美味しい。店員同士が仲良さそうで微笑ましい。
- Mixology Bar Source 2102 ←コーヒーカクテルが絶品。こんな美味しいカクテル飲んだことありません。
- たこ八 ←徳島の有名店が東京進出。味の印象はありませんが安いです。
- 麻布十番グルメまとめ ←ほぼ毎日、麻布十番で外食しています。その経験をオススメ店と共に大公開！
東京カレンダーの麻布十番特集に載っているお店は片っ端から行くようにしています。麻布十番ラヴァーの方は是非とも一家に一冊。Kindleだとスマホで読めるので便利です。
