しゅしがらんす、と読みます。オーギャマン・ド・トキオの跡地。キャーヴ・ドゥ・ギャマン・エ・ハナレの2階。なんとも不気味なアイコン。何もかもが怪しい。
暑い1日だったので、まずはビールで乾杯。店内をぐるりと見渡すとその殆どが常連。カウンター越しにスタッフと会話を楽しむ余裕。
お通しはおなじみの小桃に野菜をゴニョゴニョしたやつ(?)。小桃は穏やかな味わいながらカリっとした食感で酒宴の号砲に最適。野菜をゴニョゴニョしたやつは何かよくわかりませんでした。前回のホウボウのリエットのほうが好き。
フランス人を見習ってロゼ。ボトルが4,000円を切ってくれるのは本当に嬉しいです。ちなみに日本酒もボトルで飲むことができ、亜麻猫が720mlで5,500円。コレ系のお店としてはリーズナブル。
マッシュルームのサラダ。厚切りのフレッシュなキノコにパクチーとセロリ。セロリは小粒ながら香り高く存在感が抜群。
パートフィロ(ガランス式焼餃子)。パートフィロとはギリシャ発祥の小麦粉生地。焼き目が香ばしく軽やかなお好み焼きのようです。ソースはシェリービネガー主体。目が覚めるような鋭い酸味が後を引く。
串物もあります。うずらの卵は自家製マヨネーズにて食す。これはまあ、普通のうずらの卵でした。海老のソテーはサルサ・メヒカーナで。トマトとタマネギの新鮮さに青唐辛子の稲妻感が駆け抜ける逸品。
前回もそうでしたが、当店は他のお客さんが何を食べているのかに目を光らせ、ビビっときたものにつき「あれと同じものを」と注文するのが良いでしょう。このハンバーグはまさにそれ。
一息でナイフを入れると肉の赤身がぽぽぽぽーん!なんでも二層構造になっているらしく、内側はレア状態の粗挽き牛肉、外側はミンチの豚肉です。ありそうでない合挽きハンバーグ。
ゴリラ系の料理にはゴリラ系のワインを。ドックドクに黒く濃いワイン。なにこのマッチングの妙。最高かよ。
予想外にフレンチフライもお出し頂けました。「ハンバーグにはポテトって決まっているでしょう?」とニヤりと笑う料理人。うーん、客のツボを突いたお店である。
〆の食事にはカレーを。誘惑的なスパイスの香りに誘われて思わずスプーンにテンコ盛りにしてしまう。一口パクり。ウェーハッハッハ、旨い!とにかくスパイス使いが複雑で難解。口に運ぶたびに多彩な味わいが広がります。
カレーにはビールだ!ただいま!それにしても餃子にハンバーグにカレー。なんとも子供っぽい構成の注文となってしまいましたが、その味わいは子供の頃に食べたそれらとは全くの別物。全てがハイセンスでややこしい。食べる18禁。家の近所に当店があれば毎日がエブリデイ通ってしまいそうです。
オマケでチェリーを出して頂けました。黒系果実のふくよかさをグラスに残しておいたカベルネで飲み下す。今日も良い1日でした。私はとっても幸せな毎日を過ごしています。お母さん僕を産んでくれてありがとう、そして、ありがとう!
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白金高輪は粒揃いの佳店が多いです。ちょっと不便な立地も良いんでしょうね、若い子たちを寄せ付けることが無くて。
- 酒肆ガランス ←前回の記事が大反響。
- キャーヴ・ドゥ・ギャマン・エ・ハナレ ←2016年上半期に最も衝撃を受けた店。
- ロッツォシチリア ←客のレベルが高い。味は確かでサービスも軽快。
- タランテッラ ダ ルイジ ←ピッツァだけでなく他の料理も素晴らしい。
- アルシミスト ←あんなブーダン初めて見た!
- ラ クープ ドール ←手堅いフレンチ。酒安し。
- コートドール ←ギョっとするほど古典的。
- 金竜山 ←言わずと知れた日本焼肉界の最高峰。
- 鈴木屋 ←オチ?ネタ?いえいえB級グルメも旨いんです。