なので、旅先においても極力リッツに泊まろうとしているのですが、サンフランシスコのリッツは時期の問題なのか、想像以上に高価で恐れ戦いてしまう。
ちょうど同時期にサンフランシスコに向かう日経ウーマンに相談すると、「え?当然リッツでしょ?もう大人なんだからさあ」と、逡巡したこと自体が恥ずべきことだと言わんばかりの回答でした。というわけで、サンフランシスコ滞在は1泊だけですし、奮発です。
それにしてもこの立地。ノブヒルです。手入れのよく行きとどいた街路。快適であるものの排他的な空気。市街地を見下ろす眺望。近寄り難い雰囲気を演出する歴史的建造物。平常心では歩けない急勾配の坂。「徒歩や公共交通機関でお越しになる貧乏人様はご遠慮下さい」と暗にメッセージを示しています。
お花は素敵なんですが、東京や大阪のリッツに比べるとケチくさいというか、花の絶対量が少ない。ちょっと首をかしげてしまう。
ロビーラウンジは素敵ではあるものの、東京のような圧倒的な景色と空間の迫力があるわけではなく、まあ、普通のホテルのロビーですね。
エレベーターホールもどことなく簡素です。
部屋に入る。まず出迎えてくれる姿見が巨大で分厚くてかっちょええ。
部屋は37平米。充分な広さではあるものの、私超アガるという程ではありません。空間はリッツのテーマカラーでスッキリとまとめられており、さすがのセンスです。
驚いたのはwifi使用料を徴収するところ。私はリッツの会員であるため無料で使用させて頂けることになりましたが、ちょっと前時代的な気質に思えます。
輪をかけて残念なのは部屋からの景色。平たく言うとダサい。
クローゼットも普通サイズです。
化粧室はボウルが2つで使い勝手良し。ところで素敵なホテルに泊まるといつも思うのですが、大理石にガラスのコップを置くのはヒヤヒヤするので、こればっかりはプラスチックにして欲しいです。
バスはかなりの大きさでゆったりと足を伸ばすことができました。ベッドルームと比べるとバスルームのほうが充実している気がします。
トイレは非常にシンプル。ウォシュレットなどは当然なく、座るとお尻がひんやりします。
アメニティはお馴染みアスプレイ。この香りを取るとリッツに来たなあと実感。
当ホテルの場合、シューシャインやシャワーキャップまでアスプレイです。正直そこまでする必要はないんじゃないかと思いますが、まあ、気分と捉えましょう。
ネスプレッソは自由に飲んでOKです。
ミニバーも簡素。ワイングラスなども少なく、大阪のインターコンチのほうが断然格上。
というわけで、お気づきかもしれませんが、ものすごくガッカリしました。どうも格式とブランドだけで生き延びている気がし、あまり長所を見出すことができません。
ホテルは何よりもまず最近開業したかどうかが重要で、古くからの歴史があるかどうかは実質的な面においては二の次なのかもしれません。
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従業員の面接を、宿泊客と同様にもてなすリッツ・カールトン。ドアマンとピアノの生演奏が志願者を迎えるとか冗談みたい。そりゃあ凄いサービス集団が生まれるわけです。
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