Gott's Roadside／Ferry Building(San Francisco)


世界で最も影響力のあるワイン評論家、ロバート・パーカー。ワインをパーカーポイント(PP)と呼ばれる100点法で採点し始め、価格や生産者の評判などに左右されることのない客観的な評価姿勢で支持を集めました（写真はwikipediaより）。
昨今は彼の一言でワインの価格が左右されるようになり、アンチパーカーというか、彼の評価を疑問視する風潮も生まれています。ただ、ワイン業界には独特の排他的な雰囲気があるのも事実。「森の下生え」「猫のオシッコ」「なめし革」といった常人ではよくわからない表現を改め、シンプルな100点法で解りやすく解説し、世界中にワインの裾野を広げたのは間違いなく彼の功績です。
その彼が「世界一のハンバーガー」と評したハンバーガー屋が、ナパにあるGott's Roadside。ランチの良い時間帯であれば、かなりの行列が発生する人気店。
当然にナパで食べようと考えていたのですが、サンフランシスコ在住の友人とランチの約束をする際に、「ハンバーガー食べよう。正午にフェリービルディングのブルーボトルコーヒー集合で」と指定されたので、ピーンときました。恐らくGott's Roadsideのサンフランシスコ店だと。
注文して15分ほど待つ。天気が良く、外のテラス席が最高に気持ち良いです。飲み物は24オンスの大サイズを注文したのですが、注文後におかわり自由と告げられました。アメリカのファストフード業界のこの仕組みマジでわかんねええ。おかわり自由ならサイズひとつでいいじゃんか。
当店イチオシのカリフォルニアバーガー、12.99ドル。目玉焼きにスイスチーズ、ベーコン、ルッコラ、バルサミコで味付けしたタマネギが挟み込まれ、全体的にマヨネーズが塗布されています。

パティは150グラム程で思ったよりも食べごたえは薄い。100%アンガスビーフらしいのですが、それほど肉の野性味は感じられず。

意外と平常心ですんなり食べ進めることができ、ロバート・パーカーは何を持って美味しいと感じたのか疑問。日本のクアアイナのほうが全然美味しいじゃん。
ガーリックフライ、3.99ドル。カリっと揚げられたフレンチフライにガーリックバターとパセリがふんだんにまぶされています。これは抜群に美味しい。芋の美味しさをカリッと引き立て、ガーリックバターのジュワっとしたジューシーさとニンニクの鼻に抜ける感じ。素晴らしい。
妻は巨大なオニオンリング入りの不気味なバーガーを食べていましたが、私のコメントと大差ありませんでした。

いずれにせよ高すぎる。ランチで普通に食べて2,000円ですぜ。まあ、東京のグルメバーガー業界のレベルが高すぎて、それに慣れた私の舌が肥えているだけなのかもしれません。東京だともっとリーズナブルで美味しい店はいくらでもあるし、リッツのように高くはるけれど味も空間も最高に気持ち良いハンバーガーがあったりもします。

そういう意味で、当店の位置づけはちょっと中途半端な感じがしました。コルケージ（抜栓料）はわずか5ドルなので、地元の友達同士でジューシーな赤ワインをボトルで持ち込むんで楽しむのはアリですね。

「北米西海岸」シリーズ目次
今回の旅行ではこの本が心から役立ちました。食やワインに特化したサンフランシスコの紙媒体って意外と少ないんですよね。同じく西海岸を旅する友人に勧めると、5秒の立ち読みで買いました。オススメ！

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