東京カレンダーにおいて「麻布十番気鋭の新店8」として取り上げられていた当店。2015年10月末に六本木から移転したばかり。ネット上に口コミが殆どなく、ドキドキしながらの入店です。
カウンターが喫煙可で、割と普通にスパスパ吸っているお客さんがいるので、嫌煙家の方は予約時にテーブル席を指定したほうが良いでしょう。泡で乾杯。1,200円でたっぷり注いでくれるのが嬉しい。ワインリストは無く、店内のセラーから選ぶ方式。一通り眺めたのですが、イタリアワインが充実しているわけではなく、ミーハーなワインが節操無く並んでおり、ワイン選びについての哲学はあまり感じられませんでした。
前菜盛り合わせ。ホタルイカは素材そのままを前面に押し出し苦味が美味しい。カプレーゼは標準的。生ハムは味と脂が濃く美味しかった。マリネした大ぶりの牡蠣はニンニクがきいて生よりもスルスルと胃に落ちる。カツオは面積および厚さがしっかりとしており食べ応えがあってグッドです。
パンも中々に美味しい。早々に食べきってしまったのですが追加で置いてもらえなかったのが残念。
スペシャリテをひとつ指定できるコースだったので、私は「フォアグラ茶碗蒸し」を選択。しかし客の期待値コントロールに失敗。私は「茶碗蒸し」感が溢れる一皿を期待していたのですが、和の要素は一切感じられず、西洋の一般的なフォアグラ料理でした。
連れは「ホワイトアスパラのグリル 生ハムとゴルゴンゾーラのソース」を選択。うわーナニコレ迫力あって超うまそうじゃん。ゴルゴンゾーラの食欲をそそる香りがプンプンに漂い嫉妬してしまう。こっちにすれば良かったorz。
メインは大山鶏とイベリコ豚のコンビネーション。大山鶏はキメ細かくみっちりと詰まった肉質。綺麗な味わいでブラボーです。生ハム以外のイベリコ豚を私は好まないのですが、当店のそれは独特の香りや脂が薄くクリアな味で食べ易い。ブラインドで食べればイベリコ豚と気づかないかもしれません。プチプチのマスタードもアクセントとして良かったです。
〆はアマトリチャーナ。幾分パスタに火が通りすぎており、私の好みではありませんでした。味付けも全般的にボヤっとしておりメリハリに乏しいです。
アフォガードはアイスクリームの乳脂肪が少ないのか、うっとりするようなセクシーさに欠ける。サクサクパクパクと食べきってしまうので、印象に残り辛いです。
エスプレッソは濃厚で好みの味。ごちそうさまでした。
店主は気さくで誠実な方。常連客もしっかりとついている模様。ただ、私にとってはどっちつかずのお店に感じてしまいました。もう少し郷土色溢れる料理に振り切って、ワインもイタリアを追求するのであればまた是非お邪魔したいです。そうでなければダルマットグループのようにリーズナブルさを売りにしてほしいなあ。
関連記事
- 麻布十番グルメまとめ →ほぼ毎日、麻布十番で外食しています。その経験をオススメ店と共に大公開!