紫玉蘭/麻布十番


中国飯店グループのフラッグシップ、富麗華は貫禄はあるもののハッキリ言って高いだけの印象で、接待される側ならともかく、自腹ではあんまり行きたくないお店なのです。

しかし富麗華のセカンドラインである当店については、「そんなに高くない割に雰囲気は良い」と伺っており、まずはランチでお試しです。
エクステリアがちょっとダサい。エレベータを筆頭に、店内には至るところにテーマカラーの紫が多様されており、「乃木坂みたいだね」と、アイドルヲタの連れ。
席に着くと自動的に供される中国茶。無料で美味しいお茶があるって、それだけで嬉しくなる。

メニューを見て驚きました。とにかく安い。ランチセットの最安値は800円。高くても1,200円。ヘタするとバーミヤンよりも安くつくのではなかろうか。食いしん坊の我々は2人客ではあるものの、ランチセットを3つ注文。
まずは1,200円のランチセットから。前菜盛り合わせがつきます。蒸し鶏はまあ普通。叉焼はジャンケンで負けたから食べてない。ピータンは異香が皆無でゼラチン質のプニプニを心行くまで楽しめます。左上の月餅みたいなものは何とポテトサラダ。味に特筆すべき点はありませんが、アイディアに二重丸。
サラダもランチセットのオマケの割にきちんとしてます。ゴマ風味のドレッシングが美味。
卵スープはいわゆる中華料理屋の卵スープ。身構えることなく自然体で酔いしれることができました。
チャーハンは至って標準的。具材こそ多少立派ではあるものの、本質的にはバーミヤンと変わらず少々ガッカリ。
ザーサイは良い味を出しており、昼ながらビールが欲しくなる。
上海風の海鮮あんかけ焼きそば。エビ・イカ・ホタテがふんだんに用いられており、野菜のシャキシャキ感もグッド。先のチャーハンと同じ店の料理とは思えない。これにスープとデザートがついて800円は奇跡。
黒酢の酢豚。食べ応えのある大ぶりの豚がカラリと揚げられ、深い酸味の黒酢タレが纏わりつく。ううむ、旨い。酢豚って一旦揚げるの超面倒だから、家では作りたくないんですよね。こんなに美味しい酢豚が近所で安く食べることができるなら、なおさら。
濃い目のタレのおかげで白米が進む進む。チャーハン・焼きそば・白米と糖質過多な土曜日です。ちなみにごはんはおかわり自由です。
デザートにマンゴーとグレープフルーツのスープ(?)。ランチセットの一部であるので多くは求めず納得の味わいです。

チャーハンには納得がいきませんでしたが、その他のメニューや費用対効果の高さについては大満足です。税込800円の十番ランチでこのレベルは神のなせる業である。美味しくて美味しくて中毒になる、なんてことは無いけれど、そこそこ旨い中華を1,000円以下でという気分には最適なお店でしょう。

その他、2,000円超のランチコースもあったけど、フカヒレなど気軽なランチにそぐわない食材が用いられており、本質的な満足度には影響なさそうと判断。800円のランチを複数種類、人数を超えるペースで注文するほうが色々満たされることでしょう。


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当店の近所の中華料理店は下記の通り。どの店も圧倒的にランチがお得です。十番で中華は昼がオススメです。
  • ナポレオンフィッシュ ←中国の少数民族料理。今までに無い調味料の使い方!当店に限っては夜も良いです。
  • 飄香 ←夜は高級店ですがランチは驚くほどリーズナブル!
  • 永新 ←単品モノは高いですが、スープの旨さに悶絶!
  • 登龍 ←ギョーザが1人前2,000円という地獄。
  • 御膳房 ←ここもランチ。ランチコースもありますが、一番安いセットメニューで充分。
  • 富麗華 ←中国飯店グループの旗艦店。ですが、高いだけです。
  • 紫玉蘭 ←富麗華のセカンドライン。ランチは800円~と一気にお得に。
  • 麻布十番グルメまとめ ←ほぼ毎日、麻布十番で外食しています。その経験をオススメ店と共に大公開!
東京カレンダーの麻布十番特集に載っているお店は片っ端から行くようにしています。麻布十番ラヴァーの方は是非とも一家に一冊。雑誌なので売り切れ注意!


紫玉蘭
昼総合点★★★☆☆ 3.5
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