スイスに行くからもうしばらく会えない、とシイタケ嫌いに連絡すると、会食を切り上げて時間を作ってくれました。恋人か。
やはりホイッスルは生ビール。
眩い輝きを放つ酢モツ。楽しみにしていたガメ煮は今夜は無いとのことだったのですが、いやはやコチラもさっぱりと、かつ、コリコリとした歯ごたえが酒の友として最適。
健やかな鉄分を感じさせるカツオ。肉厚にスライスされ、その一枚一枚に切れ込みが入れられ、その中に大葉とニンニクを忍ばせるというひと手間が心憎い。
アンキモはいつもよりも柔らかくエレガントでほろほろと崩れていく。
されば日本酒に向かうしかございません。うーん、今夜も酔っちゃうぞ。
良いハツが入った、とのことだったので、大ぶりにカットして弱めの火を通してもらう。これ最高。最高の普通。決して華美であったり粗暴であったりせず、人間に寄り添う普通な存在なのですが、その普通さが極めて高次元な普通であり、本日一番のお皿です。
と、このとき暖簾をくぐって入ってきた女の子が「あー!タケマシュランだ!ここに来れば会えると思って通ってたんです!」と喜色満面。ジャニーズか。
ご一緒してもいいですか?と言いながら、私の返事を待たずにちょこんと隣に腰掛ける。なんて積極的でかわいい娘なんだ。これが新手の美人局なら騙されても仕方ない。
何はともあれ麻婆豆腐で乾杯。今夜は珍しくパクチー入り。豚の脂とスパイスの膨らみが深夜の食欲を逆撫でします。
日本昔ばなし風ではあるものの、先の麻婆さえあればメイクイットパッスィボゥ。
〆のビールで喉の渇きを癒してごちそうさまでした。今夜の我々は2時間と少しで退店するなど、中々にクールな飲み方でした。
帰り際、シイタケ嫌いが「スイスまでにもう1回あるかなぁ」とうつむき加減に問いかける。60時間後には機上の人だけど会えたらいいね、と曖昧に返し手を振る。そんな一ノ橋交差点25時30分。
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