ひらまつ系列はコチラのスパークリングで始めるのが古くからのしきたりです。万能選手。
アミューズは春キャベツと生ハムにホタテ。キャベツと生ハムを一生懸命ミルフィーユ仕立てにしているのですが、やはりタテルヨシノのアレと比べてしまう。あと、全体的に作りおき感満載なのはイクナイ。葉っぱがしおれてる。
自家製パンは小麦の味が活きていて良かった。都合3つも頂きました。
ホイップバターも吉。もう少しユルいホイップのほうが好きだけど、それは人の好みです。
この見てくれは酷い。給食か。マスに白アスパラガスにラヴィゴットソース。外観は浅々しいことこの上ないのですが、マスそのものは味が濃く中々良かった。白アスパラガスはもっと太いものか、そうでなければ丸々1本出すべきと思いました。貧相すぎて悲しくなる。一方で、ラヴィゴットソースは素晴らしい出来。ラヴィゴットソースとはお酢やら野菜のみじん切りを混ぜ込んだもの。ソースというよりもそれ単体で美味しかったです。
サンセールは葡萄のキャラクターが全然出ていない造りでしたが、料理とのマッチングという意味では完璧でした。
真鯛に春野菜。ブールブランソース(バターソース)にはワカメを捻じ込む。ワカメについて熱く推していたけれど、あまりワカメらしさは感じられませんでした。みじん切りにせず、和食における炊き併せのオマケみたいにデロンって盛り付けたほうがいいのかも、ワカメを主題にしたいのであれば。
メインは鴨とフォアグラにタマネギ。非常にイマイチ。鴨はとにかく硬く消しゴムを食べているかのよう。ここでも白味噌を用いたソースと甚だ推していたにもかかわらず、あまり白味噌感が無い。この思い切りの悪さはシェフに何か悩み事でもあるのではなかろうか。フォアも脂っぽい割に味が薄く消化試合感。
フロンサックのメルロ主体はとても美味しかったです。ソムリエはうまくシェフの料理に寄り添っていますね。
デセールのギモーヴの姿かたちは逆に思い切りすぎ。うーん、どうにもこうにもチグハグですな。味は悪くはないのだけれども。
他方、デザートワインは見事に美味しいのであった。
リンゴのマカロンは及第点。抹茶のクッキーは印象が無くて、ショコラは二重丸です。
首を傾げながらコーヒーを飲み、ごちそうさまでした。
うーん、リニューアルでシェフが代わったとはいえ、あまりに前回と印象が違いすぎてうろたえてしまいます。ちょっとこのままじゃ5年後の世界が見えないなあ。ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらずとは言えども、さすがに色々と心配になってしまいました。
とはいえ銀座のきちんとしたレストランの割にそう高くなく使い勝手は良いので、しばらく様子をみてからまたお邪魔しようと思います。
関連記事
「好きな料理のジャンルは?」と問われると、すぐさまフレンチと答えます。フレンチにも色々ありますが、私の好きな方向性は下記の通り。あなたがこれらの店が好きであれば、当ブログはあなたの店探しの一助となるでしょう。
- ガストロノミー ジョエル・ロブション ←最高の夜をありがとう
- アピシウス ←東京最高峰のレストラン
- ナリサワ ← 何度訪れても完璧
- SUGALABO ←料理だけなら一番好きかも
- エクアトゥール ←天才によって創られる唯一無二の料理
- フロリレージュ ← 間違いなく世界を狙える
- キャーヴ・ドゥ・ギャマン・エ・ハナレ ←世界を狙える日仏料理
- アラジン ←あの日あの時あの場所で何を食べたかの記憶がハッキリと残る料理
- 北島亭 ←私は大食いでわかりやすい味を好むため当店は黄金センター
- ALLIE ←ワインという食事の知的部分を担うソムリエの重要性を再認識させてくれるお店。
- アルシミスト ←こんなに魅力的なプレゼンテーションのブーダンノワールを食べたことがない
- メイ ←ブロートウェアが何ひとつ無い
- Parc ←当店ほどまでに重みのある二ツ星は東京ではなかなか見当たらない
- ラ・ファソン古賀 ← 強烈な個性をテーマに据えるドクトリン
アイコニック
夜総合点★★★☆☆ 3.0