ワインのばか/西麻布

アマンカフェ、さらにはMOTIFでの優雅なディナーを終え、ここからは通常の飲みモードです。当店へお邪魔するのはつい先日ぶりだったのですが、彼女は1ヶ月以上間が空いており、「アタシを置いてココに来るだなんていい度胸ね」と詰め寄られました。君だって他の男と来てるじゃないか、と反論すると「今夜は私が払うの。文句ある?」支払うこと、それは支配すること。
「たまにはブラインドで」ということで、彼女は北イタリアのカベルネ、私は北イタリアのメルロと回答。正解は南仏のグルナッシュとシラーの混醸でした。「北イタリアからは目と鼻の先だよね」と互いに慰め合い心地よい引き分けです。
「じゃあコチラは?」と出されたワインに対し、私が頭を抱えていると、彼女は「これは同じワインね」と即答。驚きました。最初のワインはごくごく軽いブショネがあったとのこと。
「あと1本飲めばちょうどいいかしら」と、新規抜栓。毎度毎度「ちょうど」の意味が解からない。彼女の辞書の副詞欄には「ちょうど」しか掲載されていないのではあるまいか。
ワインが出揃ったところで賑わしいチーズの盛り合わせ。トリュフを盛り込んだチーズが香り高く美味しかったです。
ポートっぽいリヴザルトを楽しみながら、レーズンを貴腐ワインに漬け込んでチョコでコーティングしたツマミを食す。なんとも贅沢。
〆はサッパリと洋梨から造られたスパークリング。偶然にも先ほどのMOTIFでのグラニテに続いた偶然が運命的で嬉しかったです。
3時を過ぎれば当然に腹が減る。当店自慢の極太麺。数日にわたって牡蠣を調理するたびに抽出したエキスをしこたま溜め込んだピリ辛つけ汁が秀逸。先日牡蠣に軽くあたってしまったばかりなのでスリル満点でしたが、やっぱ牡蠣っておいしいなあ。

楽しかった。11時間飲み続けたバレンタイン。これが彼女流。


関連記事
テイスティングは生まれ持っての繊細な味覚に拠るといったことはなく、地道な練習あるのみです。誰でも最初は「赤ワインなんて全部同じじゃーん」と思うものですが、そのうちコーヒーと紅茶ぐらいの違いに感じるようになります。その特訓記録をまとめました。


ソムリエの筆記試験の勉強方法は千差万別ですが、私は地理から入りました。地図と一緒に対応するアペラシオンなどの表が記載されており、上手に整理されていると思います。白地図もついており、復習し易いです。


ワインのばか
夜総合点★★★☆☆ 3.5
関連ランキング:ワインバー | 六本木駅広尾駅乃木坂駅