土曜日正午に連れと待ち合わせて到着。行列は一切なく拍子抜け。お店のかたから「何人?」と乱暴に問われ、3人と答えると席をすぐに作ってくれました。
店内は猥雑で殺伐とした雰囲気。店員が常に客に対して「他の客の注文が聞こえないから静かにしろ」「店内の写真は撮るな、料理だけにしろ」と更年期障害さながらに怒り続けています。テレアポみたいに常に怒られる仕事も辛いけど、常に怒らなければならない仕事もキツいなあ。
メニュー表には飲み物ばかりが書かれており、料理は「煮込み」「モツ焼き」の2種類しか記載されていません。まずは大ビンのビールを2本と煮込みを。色んな部位が入っているようで、一口食べるごとに味わいが異なりますが、いずれも特に美味しくはありません。「あたし、噛むのもう疲れちゃった」と開始2分でギブの女子1名。
モツ焼きを6本注文。「タレ?塩?」と早速怒られ、半分づつと答えると「ウチは2本づつなんだけど!」とまた怒られました。ゆうべはロオジエで王侯貴族のような扱いを受けていたのにこのギャップ。
タレが4本到着。どこの部位かはよくわかりませんが、恐らくレバーが割と美味しかった。その他は特に印象なし。何かわからない臓物をひたすら食べ続けるという行為は割れた鏡のように不気味である。
塩が2本。臭みが残りイマイチです。
おそらくですが、「モツ焼き」と注文すると、お店の方が適当に盛り合わせてくれる仕組みなんでしょう。常連客は「シロタレ」「アブラタレ」「ガツナマ」「ガツスヤキオス」のように暗号のような注文で、部位と味付けならびに調理法を指定している様子。隣に座ったおっちゃんのマネをして「シロタレ」「アブラタレ」と唱えてみると
こちらの4本が届きました。恐らく左がタレで右がアブラ。シロは食感を楽しむもので味わいは形骸化しています。アブラは粒度の大きいザラザラとした脂の部位で面白かった。
大ビン3本に16本食べて3,400円という奇跡。ひ、ひとり千円と少しか。行列にも納得。ただし、私は好きなお店ではありません。殺伐とした空気の中で、また怒られるんじゃないかとビクビクとおびえながら食事をするのは苦痛でしかない。そういう空気感もエンターテインメントと割り切ることができればいいのだろうけれど、育ちが良く狭量な私には厳しいものがありました。
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