はし田/勝どき

10年以上通っている大好きな店なのですが、なぜか一度も記事をアップしておりませんでした。いつの間にやら有名店となり、なんとシンガポールにまで出店。ただ、シンガポールの友人に聞いたところ「日本よりも割高」とのこと。そりゃそうだ、築地から毎日エアで飛ばしてるんだから。
きちんと予約すると2階の個室を使用できます。純和風で赴きのある雰囲気。外人を連れてきたら喜びそう。というか、外人客が多く、ハリウッドスターの来店もチラホラ。大将の手が空いている時は彼らと写ったアルバムとかを見せてくれます。
まずは小鉢がいくつか並べられ、

スイスイとお酒が進みます。
しっかりとした量および豆の味の湯葉。食べ応え抜群。
カニは丸ごと出してくれる時もあれば、ほぐして出されることも。海況に拠るのでしょうが、丸ごと一杯出してくれた日は嬉しかったなあ。
にぎりが到着。当店のそれはシャリもネタも巨大であり、人に拠っては下品にも捉えられるし、少食の方は巻物にたどり着かないこともしばしば。
ホタテはPCのマウスほどの大きさで一口では食べきれない。エビも比類なき体積。アナゴも焼き魚のような大きさ。当然ですが、味も申し分ありません。
白身(忘れた)魚は一般的には薄造りにされることが多いですが、当店のそれは暴力的な角度でカット。中トロも値段が心配になるほどの厚切りで、鉄火に至っては全くもって細巻きでは無い。
お昼のセットではイクラかウニを選択することができます。連れはイクラ。計算し尽されたアングルでこぼれ落ち、極めてフォトジェニック。アワビのポーションも容赦なく、かといって大味でもなく。数分間食卓の快楽を舌に留めて置くことができます。
私はウニを選択。スカッシュのボールほどのサイズ。当然に一口で頬張ることはできず、箸で1つづつ1つづつ日本酒と共に楽しみ、ある程度の山崩しが完了したその刹那、丸呑みの至福。

ただ、先述の通り極めて好みの分かれるお店だとも思います。ベクトルとしては北海道の海鮮オニギリ系の鮨屋なのかもしれませんし、細かな技術面に目を向ければ鮨ヲタクからは厳しい評価を受けるかもしれません。

だけれども、毎回「ああ、鮨食ったー!」と思わせてくれる私にとっては大切なお店。また行こう。


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鮨は大好きなのですが、そんなに詳しくないです。居合い抜きのような真剣勝負のお店よりも、気楽でダラダラだべりながら酒を飲むようなお店を好みます。
この本は素晴らしいです。築地で働く方が著者であり、読んでるうちに寿司を食べたくなる魔力があります。鮮魚の旬や時々刻々と漁場が変わる産地についても地図入りでわかりやすい。Kindleとしてタブレットに忍ばせて鮨屋に行くのもいいですね。



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