スーパーレーサー/芝浦ふ頭

私はテレビをほとんど観ません。テレビを観るなら映画を観たい。コストや才能の注ぎ込み方が映画とテレビとでは桁違いだと信じ込んでいるので、同じ時間を費やすのであれば、テレビを観るのはもったいないと常々考えているのです。

なのですが、ここ数ヶ月で唯一、これはと膝を打ったドラマがコチラ。
ミエリーノ柏木。AKB48柏木由紀、佐野史郎、キングオブコメディ今野浩喜という、なんとも不気味な配役で、「別れさせ屋」という設定以外ほぼアドリブなんじゃないかと疑わせる適当なストーリーの進み方に思わず魅入ってしまったのです。
また、舞台となるカフェバーに何とも言えない味があり、何処だろうとぐぐってみると、自宅からそう遠くない場所にあったので行ってみることに。
途中、腹を減らすために港区スポーツセンターへ。当センターは港区在住者は500円で利用できるのでオススメ。設備はちゃんとしたスポーツクラブよりも同等かそれ以上だし、何より客層がガチで健康目的。主婦やお年寄りがダベりに来るサロン化したスポーツクラブとは一線を画しています。
一般財団法人東京港湾福利厚生協会のコンビニ。もちろん運営はローソンに丸投げなのですが、あくまで港湾労働者向けの売店という位置づけなので、女性誌は無く、酒とタバコとエロ本が充実しています。
お店に到着。おお、確かにミエリーノそのもの。
たまたま納涼レゲエBBQパーティというイベント日だったので、テーブルの配置などはパーティ仕様なのですが、テレビで見たまんまの内装に心を打たれました。
DJブース下に鎮座する大型犬。大型犬っていいなあ。
イベント日なので生ビールは驚きの300円。お得さ故に慌てて2杯飲んでしまう。
ピクルスは200円。思わず安くて唸ってしまう。ピクルス好きだけどお店で食べるには原価を考えると割高だし、かといって自分で作るには面倒なので、悩ましい料理なんですよね私の中で。
先日のフランス旅行以来、フライドポテトが好きになってしまいました。揚げたてで火傷するほどに熱く、夏を締めくくるに最適です。
お楽しみはもちろんBBQ!本日はジャークチキン特集です。どうやらその筋の有名な方を招聘し、特別に軒先で炭火焼という趣向。
ジャークチキン。500円。安い。ジャークチキンって、平たくいうと鶏肉を焼いただけの料理であり、ジャマイカでは庶民も庶民な料理なんですね。それなのに都内の専門店はどこもかしこも1,000円オーバーと法外な料金を請求してくるので、そういう意味でとても満足できました。

味はまあまあ。本場ジャマイカで食べたよりも上。もちろんそれほど手の込んだ料理では無いため、前述の通り価格が満足度に直結する料理なのです。
ジャークポークも追加。スパイスなどの味付けは同じはずなのですが、こちらは滅法旨かった。なぜ同じ味付けでここまで変わるのか。豚肉の脂が関係しているのでしょうか。
大型犬が肉の香りを嗅ぎつけて近くに寄ってくる。俺にもくれよという目で語りかけてくるのが愛らしい。
〆にカレー。香り高いインディカ米を使用した豆ライスに、これまたスパイスを多用したカレールー。素直に美味しかった。
かわいいかわいいと思いきや、立ち上がると結構デカい。真面目に喧嘩したらたぶん負けます僕。

客層は独特で、西海岸系というかサーファー系というかB系というか、ゆるーい雰囲気が漂う店でした。わざわざ遠くから来るという感じではありませんが、近所に住んでいれば入り浸るのも悪くないかもしれません。


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日比谷公園丸の内音頭大盆踊り大会

六本木のメルセデスのカフェに、なぜかアイスモンスターが出店。羽田のエッグセレントにせよ、最近のメルセデスは流行りモノとコラボする方針?
今年の夏のスイーツの話題を全てさらっていったカキ氷とご対面。が、これはカキ氷とは違いますね。かといってアイスクリームやジェラートとも異なる。まだ日本語に無い食感です。シュっと口に入る割にモタっと口の中に留まり、ジュルリと喉へ流れていく。わかりませんかそうですか。

1,200円は高いなあと思いましたが、ハンドボールぐらいの大きさがあるため、そう割高ではないかもしれません。テイクアウト900円はかなりお得。
ブラウンシュガーのゼリーやパンナコッタ、クッキークリームのアイスもつきます。そのままでも充分楽しめますが、コーヒーシロップをかけて味を重ねるのもまた一興。
ブラウンシュガーのゼリーは甘ったるくてイマイチでした。付属品を全て除いてカキ氷のみを600円ぐらいで出して欲しい。

さて、本題に入りましょう。春は芸者さんに囲まれてお花見。夏は盆踊りです。
霧雨が舞ったり落ち着いたりと絶妙な天候でしたが、個人的には空いてくれるので嬉しかった。浴衣を着ていくかどうか、家を出る20分前まで迷って結局やめちゃったんですが、やっぱり着ていけばよかったなあ。
ご招待して下さった方のブース。無料で日本髪を結うのです。
私は生ビールをご馳走になる。外で飲むビールってなんでこんなに美味しいのでしょうか。
夜店をひやかして周る。県民会みたいな団体がご当地料理を競い合う雰囲気です。広島焼の行列がダントツ。
ブルーベリーフレーバーのビール。通常の生ビールより割高なのに、あまり付加価値は感じられず。というか、私が買ったビールなのに、通りがかりのアジア人が「写真を撮らせてくれ」とかいって、私の占有物を様々な角度からフレームにおさめていった割に感謝はしないという下賎の極み。
目移りしながらも落ち着いたのはウインナー。肉の味がしっかりと感じられ、夜店としては及第点。
秋田県出身の方に秋田のお酒をご馳走になる。芳醇。ホタテの燻製が欲しくなりました。
水炊き唐揚げ。どのあたりが水炊きなのかは不明でしたが、列の長さ相応に美味しかったです。
日比谷公園の噴水をぐるりと取り囲んでの盆踊り。さすがに日舞の先生の踊りには華がある。基本的に盆踊りは素人の飛び入り参加ばかりなので、いきおいコリオを心得ている人に視線が集中するのですが、先生はダイナミック笑顔で弾けまくるので半径50メートルで最も目立っていました。
閉会後、モスバーガーがホットドッグ150円というダンピング。思わず飛びついてしまいましたが、店舗クオリティとは程遠く、盆踊りの夜店仕様でガッカリ。150円で助かった定価なら身悶えしてしまう。
打ち上げ。皆さん浴衣で髪型もバッチリのまま酒宴に突入。盛り上がって皆でバハマママを踊る。私は河内音頭で育ってきたクチなので、レパートリーがひとつ増えました。
「なんだなんだ?」と、店内の外人が集まってきます。そう、外人にとっては日本人が日本人らしいことをやっているだけでウケるんですよね。私も日本人的な何かを身につけたいなあ。

東京オリンピックまであと5年。無為に過ごすには長すぎるけれど、何かを成し遂げるには短すぎる期間。何ができるかな。都内の寿司屋を全店舗巡って、マスター・オブ・スシみたいになろうかな。

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T.Y. Harbor Brewery/天王洲

ワインエキスパート試験を初受験。
合格ラインは例年7割と予測されていますが、今年はやや難であったらしく、ある筋から仕入れた情報によるとボーダーが65%ぐらいになるとのこと。130点満点中122点の私にとっては関係の無い話ですが。
打ち上げはT.Y. Harbor Brewery。今夜ぐらいはワインを忘れてクラフトビールで乾杯です。ゆうべも浴びるほどプレミアムモレツを飲んだんだけどね。
予約時間よりも少し早めに着いたので、レセプションのバーで宴を先取りです。
テラス席に着いた時点でラージサイズ2杯目突入。今夜は全種類を制覇する。
シーザーサラダ。当店は雰囲気を食べる店なので味にはとやかく言いません。
ビールには一切手をつけずスパークリングワインから始める方もおり、ああ、やっぱみんなワイン好きなんだなあと感心。
先日同じメンバーでシャルキュトリが主役となったワイン会を開催したばかりだったのですが、当店のソーセージも結構好き。自家製のポテトチップは明らかに健康に悪そうで心から美味。
ルッコラとリンゴのサラダはパルメザンチーズクリスプがビールにピッタリです。
私は同期の中でテイスティング劣等生なので、「せめて品種ぐらい当ててみなさいよ」と半ばバカにされながらブラインドにチャレンジ。「うむ、これは、典型的なシャルドネである」
アーティチョークとホウレン草のディップ。こういう会話の邪魔をしない皿って好き。
笑われながらコチラにも。「うむ、これは、シャルドネである」湧き上がる歓声。わかってないなあ。私は余程のことが無い限り白ワインは全部シャルドネと答えているだけなのに。
マルゲリータ。具材はナポリピッツァっぽいのに生地はそうじゃなくて、どっちつかずでした。この際ドミノピザみたいアメリカンサイドに振り切ってくれたほうがいいのに。
ホタテのカルパッチョは量が少なく臭みもあるため残念賞。
私は律儀に全種類制覇をラージサイズで試みているのに、この時点でビールを飲んでいるのは2名のみ。
タコのカルパッチョも先述のホタテと同等。当店は魚介類ではなく肉類や揚げ物を攻めるべきなのかもしれません。
ということで、肉1.3kgのワガママボディ。
肉には赤。これはカベルネ・ソーヴィニヨンと一発で当てました。なぜなら私は余程のことが無い限り赤ワインは全てカベルネ・ソーヴィニヨンと答えることにしているからである。
何かのタガが外れてしまったのか、ものすごい勢いでワインが届き始める。トヨタの「必要なものを、必要なときに、必要なだけ」を全否定する発注方式。あとシラーもあったはず。
30分かけて調理したカウボーイステーキも到着。肉塊っていいですね。ただそこにいるだけで皆が幸せになれる。
ところで、私はブログであれこれ言う割には大したワインを飲んだことが無い、ということを告白したところ「何でもいいから飲みたいもの、言ってごらん?」と哀れみの目と共に尋ねられ、おそるおそるマルゴーと答えたところ、「マルゴーでいいの?ヴィンテージは何でもいい?良かったペトリュスとか言われないで」と、合格祝いにご馳走して頂けることになりました。まさに棚からぼた餅。言ってみるもんです。
私はひたむきにビール。サイズがミディアムになったのは決して弱気になったわけではなく、アルコール度数が高めのものだったから。決して弱気になったわけではない。店員に「このカベルネ・ソーヴィニヨン・ブランをお願いします」という注文をするあたり、みな酔っぱらいである。
それにしてもこのお店はいつだって素敵。辺鄙な場所にあるから、通りがかりの一見さんはおらず、このお店に用がある善男善女だけが集まっているのがいいですよね。みんな仲間だ。
お誕生日プレートは結構楽しく盛り付けてくれました。いいですよね誕生日。赤子だけでなく大人にもハーフバースデーやればいいのに。
〆にスタウトをスモールサイズで。これにて全種類制覇!何ら意味のない達成感である。

良く飲んだ1日でした。それにしても皆さんほんとにワイン好き。クラフトビールの店なのに、真面目にビールを飲んでいたのは少数派でした。曰く、ガールズバーでもワインを飲むとのこと。新橋のガールズバーでシャブリのプルミエクリュを全店員に振舞って帰り道に血を吐いた話は累計5回は聞きました。ご利用は計画的に。


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TY系列がすごく好き。ここまで雰囲気で食べさせるお店は中々ありません。