L'Envers du Decor/サンテミリオン

おそらくサンテミリオンで一番有名なレストラン、L'Envers du Decor(ランヴェール・デュ・デコー)。サンテミリオンにおける主役の教会すぐそばにあります。東京で言えばとうふ屋うかいのようなロケーション。
お店に入るとすぐ「あ!あなたはきっとタケマシュランさんね!こっちよ!」と気の良い店員がテラス席へ案内してくれました。ガイドが「流行のクロップトップスを身に着けた金城武に似ているイケメンアジア人が来るからよろしくな」のように伝えておいてくれたに違いない。
席に着くと何も言わずに出してくれるキンキンに冷えた白ワインとケークサレ(甘くない塩味のきいたケーキ)。客が何求めてるかようわかってはるわこの人ら。
ブロシェット。西洋風串焼き料理です。魚はマグロかなあ。想定していたよりもレアで嬉しい誤算。さっぱりと頂けました。一方でパスタは想定していたよりも全然まずく、どうしてこうなった。
パンは世間並です。
ロブスターは生臭く食えたもんじゃありません。ガッカリです。盛り付けも雑だし良い所が見当たらない。あまり私を怒らせない方がいい。
5cmほどの厚さのワインリストを手渡され、必死の思いで注文。したのですが、お目当ての品は売り切れとのこと。もはやどうでも良くなり雑に注文したら思いのほか美味しかったです。世の中とはえてしてそのようなものなのかもしれない。
水を豪快に飲む犬。フランスは大型犬が多いですね。
私のメインはフィレステーキ。わあ素敵美味しそう!なビジュアルは皆目見当たらず、至ってフォルクス的。
赤ワインソースをかけても印象は変わらず。とは言え、価格もフォルクスと大差ないのであまり悪く言うのもかわいそうですね。というかフォルクス結構美味しいし。サラダバーとか最高だし。
連れはラム。中々に豪快な調理。一口頂きましたが、可食部は少ないものの旨味が凝縮されており、いつまでも深い味が舌に残るのでワイン向きです。

東京の手の込んだビストロには遠く及びませんが、ド観光地にあるレストランとしてはまずまずの味と価格。雷門や清水寺の近くに和食を含めて同レベルの店があるかといえば疑問なので、そういう意味で非常に良心的なお店だと思います。
汗だくの店員ふたりに客ひとり。三人。そんな暑くないぞ。君たち日本に来たら気化してしまうのではないか。


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