ルメルシマン オカモト/表参道

「東京最高のレストラン2014」で絶賛されていて、必ず行こうと心に決めていた店。お誕生日祝いをして下さるということで、厚かましくもリクエストしてしまいました。

シェフはイノやロアンヌ出身、サービスはロオジエやピエルガニェール出身と完璧な布陣。シェフは北海道出身で、その地の食材を徹底的に使用するという哲学。
 内装はシンプルかつモダン。余分なものはないけれど、ピシっとした雰囲気があります。
 ナプキンには余裕が見てとれる。
 シャンパーニュで乾杯。あとから値段聞いてびっくりしたけど、ここ、グラスワインがどれも1,500円切ってる。なんて良心的。リストを見ると5,000円以下のボトルがあったりと酒が安い。
 鱈と白子のムニエルにカブのピューレにアーモンド。温かいんですよこのアミューズ。珍しい。

 バケットは超普通。皿出しがやや遅く、無駄に食べ進んでしまった。
 バターも超普通。ただし最近バターが暴騰しているのでありがたみを感じます。
 オマールにアーティチョークとセップ茸。いきなり豪華ですねえ。間違いなく美味しいっす。
 スペシャリテのポロネギのテリーヌ。地鶏のレバームース。色合いはイマイチですが、旨かったなあ。ボンシュマンのアレにも感動しましたが、こちらはこちらで素晴らしい。ソースがね、酸味がきいてて美味しいの。酸味を上手に使う店って珍しい。東京だとあとトロワグロぐらい?
 蝦夷アワビとワタリガニのリゾット。アワビは歯ごたえも含めて当然に美味しい。それにも増してリゾットが秀逸。磯の香りがビンビン。最THE高。本日一番の皿でした。
 百合根とフォアグラのコロッケ。アチコーコーなコロッケを開くと
 フォアの脂がとろーり。トリュフの香り、ソースの深み。本当に美味しい。そうだやっぱフレンチってソースだよね、と再確認させてくれるお店です。
 鱈のポワレ。これーはどうでしょう。印象ナシ。ただしソースは絶妙な酸味でやはり実力を感じる。
 赤に移行し
 エゾジカのロースト。ロース肉はもちろん、ソーセージにしたりベーコンにしたりと手が込んでいます。燻製の香りも食欲をそそる。そしてやはりソース!ああ!ソース!ここまでバラエティに富んだソースを作れたら料理楽しくってしょうがないだろうな。
 デセールはチコリコーヒーのババロワから。ほっとします。しかしなぜわざわざチコリ?普通のコーヒーでいいのに。
お誕生日プレート!ありがたやありがたや。葡萄の季節なので素敵なアイコン。
 クリのモンブランとミルクのアイスクリーム。一般的なモンブランとは異なり、クリの食感をしっかりと残した、というかほとんどクリを食べているような錯覚。満腹感が一気に押し寄せるクリ。
 エスプレッソで舌をリセットしつつ
〆のミニャルディーズ。フィナンシェが特に良かったです。

以上、素晴らしいお店でした。当店は本物です。本物のフレンチレストランです。QSCAがしっかりしているのは当然のこと、そんなに高くないのが感動的。おまけに結構空いている。なんで?確かに料理はちょっと古めかしくて実直すぎるかもしれませんが、うーん、世界経済の先行きへの懸念から投資家心理が冷え込み派手なだけで美味しくない店が多い中、とっても貴重だと思います。

いやー、良かった、良かった。なんか久しぶりだこんなに手放しでお店褒めるの。また行かなくちゃ。



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