旬菜本多/麻布十番

東麻布は小規模なお店がチョコチョコとあります。突飛な価格帯ではなく、普段使い向き。
 車エビとヤマイモのそうめん。調和しておらずバラバラ。まあ私はエビ好きだから問題ないのだけれども。
 タイのしんじょうにタケノコ、ナス。しんじょうはフワフワと柔らかいあーりん系。私はどちらかというとザグザグと歯ごたえのあるものが好きなのでちょっと残念。ナスはすごく美味しかった。ジューシーで口の中がちゃぷちゃぷする。
 イサキにアジ、カツオ。無難。上物ではないものの鮮度は良い。
 時計回りにツブ貝、タコ、タイ手鞠、カラスミ大根、アボカド田楽、エビ団子、とうもろこしのすり流し、梅。中央だけ忘れちゃった。印象的だったのはカラスミの大きさとアボカド。アボカドって味噌塗って焼いたらもはやアボカドか何かわからなくなる。ちなみにアボガドじゃねーしアボカドだしという諺がありますが、スペイン語でアボガドと言えば弁護士を意味します。
 カニの身を詰めたズッキーニ。旨味が少なくイマイチ。
塩釜である。
 ハンマープライス。
 店員さんが取り分けてくれます。
 ビジュアルとかパフォーマンスは良いのだけれども、肝心の味が大したことない。そう、このお店、全般的に味が薄いんですよね。じゃあ塩を足せばよいのかというとそういうことではなくて、なんかこう、素材の持つ旨味とか、そういう根源的な所が弱い。ぬるいラーメンとか、天気の悪いビーチとか、手を繋がないディズニーとか、そんな感じ。
 お漬物に
 ハモの天ぷらの焼きおにぎり茶漬け。響きはとても良いのですが、こちらについても味が薄かった。
デザートは月並み。

というわけで、味は大したことのないお店です。別に料理人をディスってるわけじゃなくて、価格帯としては頑張っていると思う。和食はどうしても金額に比例してしまうので、仕方ないと思います。

居酒屋の延長の味わいですが、非常にリーズナブルであり、お酒も高くないので、ちょっとした会食に良いのかもしれません。あと大人合コン。ヘンな創作和食ダイニングとか行くぐらいなら絶対こっち。

http://tabelog.com/tokyo/A1314/A131401/13112166/

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オルタシア/麻布十番

印象的な概観のビルの地下2階。
このお店は面白いですよ。本当の意味でのプリフィクスメニュー。メニューに載ってある20皿ぐらいの中から4皿選ぶ。メイン4皿でもデザート4皿でも良いのです。すごい自由度。というか厨房の仕組み、どうなってるんだ。
 チョイスした4皿とは別に出てくるアミューズ。左はとうもろこしのスープ&フラン。甘くて最初の一口としては厳しい。中央はベーコンとチーズのムース。カルボナーラのタレのような味。だからアミューズから飛ばすなって。美味しいけれどもさ。
 右は蒸しあわび。たまんないですね。こんな贅沢なアミューズ久々カモ。何気に本日一番の一皿。
 意味がわからんのがパン。パン代が540円とられるんですよね。いや別に取るのはかまわんが、わざわざ金額を明示しなくてさ、コース料金に含めといてくれよ。パンの存在を過度に意識してしまう。おお、これが540円のパンかと。バターはホイップしてあるものですが大したものではありません。
 生のマスとスモークしたマスのムース。透明なのはトマトのジュレ。美しいですね。美しいけれども、味はコンポーネント型というかバラバラに感じる。食べづらいし。
 ズワイガニとマッシュルームのラヴィオリに濃厚なオマールのソース。この組み合わせ鉄板アルね。絶対に美味しい。メニュー見たときに真っ先に目に飛び込んできたもの。
 思ったよりもカニがぎっしり詰まっていて期待以上の味でした。
 ミルクのパン?甘くて良い。
 カダイフ(パリパリのモジャモジャ)を使った料理はあまり好きではないのですが、季節感を一丁目一番地とし、鮎をセレクト。これができたてのアツアツでカダイフの食感も絶妙であり、鮎の苦味と香りが鼻に抜けて行き、感動的な一皿でした。うーん、結構シンプルな調理なのにな。参りました。一方で、奥のモロヘイヤのソースは凡庸。手前のスイカのソースは試みとしては悪くないものの、甘ったるくて食えたもんじゃなかった。
 このパンはモソモソして美味しくなかった。
 メインは仔牛フィレ肉のグリル。写真撮りづらい。ホワイトアスパラガスとポテトのチップスが載っているんですが、意図がさっぱりわかりません。脇に置けば良いのに?
横からパシャリ。高級フレンチにおける標準的なお肉料理といったところ。グリーンピースの何かは全然美味しくない。カシスのソースは万人ウケする味で良かった。

ホームランは無いけれど、どの皿も手堅くヒットで、結果的に1点取れちゃった系のお店。全般的にソースがあと一歩。しかし総体として判断すると素晴らしい料理およびコンセプトではないでしょうか。「お好きなものをお好きなだけ!」という厨房の心意気を評価したいです。

一方で、サービスは事務的というか、そっけないかも。色んなところであと一歩。でも、センスは感じるお店です。いきなり大化けすると思う。



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麻布十番にはフランス料理屋がたくさんあるのですが、残念ながら割高でハズレなお店も多い。外さない安定したお店は下記の通り。
  • ラリューン ←クラシックな調理で正統派。むちゃ穴場です。
  • 麻布れとろ ←ここで合コンすれば幹事がモテる(と信じている)。
  • RRR ←ワインが割安。飲みまくれ!
  • ルバーラヴァン52 ←全般的に安い。2時間で追い出されるのが玉に瑕。
  • タストゥー ←トリュフを使ったデザートに身悶え。
  • 麻布十番グルメまとめ ←ほぼ毎日、麻布十番で外食しています。その経験をオススメ店と共に大公開!
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パールボール/東京ドーム


オービックの方から「決勝戦ですので、ぜひ応援を!」とチケットを頂きました。
東京ドームの中の売店は高い割にイケてないという情報を得ていたので、チケットを持っているとビールが半額になるお店でちょっぱやで食べることに。
プルドポークバーガー。南部のバーベキュー料理らしいです。味は悪くはないのですが、ヘンに冷たくて豚肉のシーチキンのようでした。まあ、2人でバーガー2つと大ビン3本で3,000円チョイなので全く問題なし。
キックオフギリギリに飛び込む。何も考えずに入ってすぐの座席に着くと
オービックの社員さんばかりのガチ応援席でした。しかしそこは世渡り上手さを発揮し、応援グッズを手にしてうまく溶け込む。
ちなみに私のアメフトに係る知識と言えば、①数回の攻撃である程度前に進まないといけない②ルールがややこしいので試合中に審判がベラベラ解説する③クォーターバックが神、ぐらいでした。

初めて生でじっくりと観た感想は、「4アウトチェンジの野球」です。4回の攻撃のうち10ヤード進めないと攻守交替。選手交代は無制限で、攻守交替の際はほぼ全員入れ替わるのがなんだかおかしかったです。あとやたら怪我人が多い。危ないスポーツですわ。
ハーフタイムショーは120名のチアリーダーたちによるラインダンス。奇跡的な偶然で、連れの友達が「オール三菱ライオンズ」というチームのチアリーダーをやっていたため、オービック対富士通の試合なのに三菱ばかりを探してしまう。
ハーフタイムは乃木坂ちゃんです。
ちなみに先日、モンハン10周年記念イベントにご招待頂いた際にも乃木坂ちゃんがいました。最近何かと彼女たちと縁がある。ちなみにモンハンの際には斉藤優里がクローズアップされていて驚きました。彼女については13日の金曜日の印象しかなかったのですが、生でお会いしてみるとびっくりするほど美しかったです。
基本的に我々に背中を向けて踊る。
それにしてもアメフトは観ていて疲れる。本気で集中していないとすぐに好プレーを見逃してしまう。試合時間はたったの60分なのですが、相撲のハッケヨーイのこった的な間を延々と続けるので、結局トータルでは3時間を超えてくる。
試合終了間近、富士通の完全勝利モードでカウントダウン、しかし残り時間0秒でオービックが同点に追いつく。球場のボルテージは最高潮。スポーツっていいなあ。
延長戦オービックの攻撃で、残り1ヤードファーストダウンまで攻め込んだのせすが、富士通が神ディフェンスを見せ、フォースダウン蹴りこみのみの3点止まり。富士通も頑張って追いつき、再延長。再度の富士通の攻撃で3点を獲得すると、最後にオービックの攻撃でタッチダウンでサヨナラ逆転勝ち。マンガみたいな展開。

こんなに劇的な試合に立ち会えてラッキーでした。私はどちらのファンでもありませんでしたが、オービック側に座れてラッキー。気づいたら立ち上がって応援していたもの。

それにしても社会人選手はすごいなあ。普通に仕事して、その後や土日に練習やらトレーニング。尊敬する。

今度は真面目にルールを理解してから、NFLを観にいきたいと思います。楽しみだ。

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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。


シグネチャー/三越前

マンダリン37階ミシュラン1ツ星。38階のタパスモラキュラーバーが全然イケてなかったので、私は当ホテルとはしばらく距離を置いており、数年ぶりの訪問。

早めに着いたので同フロアのバーでお茶してたのですが、すごく雰囲気が良いですね。38階のアフタヌーンティー目当ての雑多な客層とは大きく異なる。
 窓際のソファ席。絶景ナリ。夜景も素晴らしかったのですが、店内の照明がガラスに映りこんでしまうので、写真は諦めました。シャンパーニュはバイザグラスで4種もありました。割とドバドバ注いでくれる系で嬉しくなります。
 アミューズ。右下は鮎、左はチーズを焼いたやつ、右上はキュウリ、真ん中は忘れちゃった。小さすぎて味はよくわからない。
 フォアグラに、、、忘れてしまった。なんか思い切り話が弾んでいたので、皿に関して所々記憶が無い。
 オマール。身が小さく生臭い。これなら火入れしてしまったほうが良いと思うのだけれど。
 シタビラメにラルドコロンナータ(背脂の生ハム)、ウニ。ラルドコロンナータはあまり好きな食材じゃないのでガッカリでした。高級食材なのにもったいない。ソースは悪くないだけに惜しい。
 仔牛ランプ肉のロティにホワイトアスパラガス。この仔牛は素晴らしかった。うわーすっげえ乳幼児なんだろうなーってわかるぐらいの臭みの無さ。純粋無垢な味わいで申し訳ない気分になってしまう。うまかったなー。
 デセールはチョコレートのスフレに
 デコポンのソルベ。スフレは間違いなく美味しいのだけれどもヘヴィ級の味わいで食べ疲れてしまう。ソルベが一服の清涼剤になってちょうど良い。
プチフールで〆てごちそうさまでした。

ネガティブな記載が多かったですが、実は気に入っています。席間にゆとりがあって、ソファの背もたれが高くて個室にいるかのような雰囲気。適度な暗さとガラス面の広さで非日常感もたっぷり。サービスも気さくで好印象。特別な日に利用するのであれば、絶対に外さない、非の打ち所の無いレストランです。



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「好きな料理のジャンルは?」と問われると、すぐさまフレンチと答えます。フレンチにも色々ありますが、私の好きな方向性は下記の通り。あなたがこれらの店が好きであれば、当ブログはあなたの店探しの一助となるでしょう。
日本フレンチ界の巨匠、井上シェフの哲学書。日本でのフレンチの歴史やフランスでの修行の大変さなど興味深いエピソードがたくさん。登場する料理に係る表現も秀逸。ヨダレが出てきます。フランス料理を愛する方、必読の書。


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イグレック/麻布十番

軒先に堂々と「完全予約制」をうたうカウンターフレンチ。2組で限界ぐらいの狭い店内。調理もサービスもすべてシェフがおひとりで担われます。
アミューズはとうもろこしのスープ。美味しいですが、甘すぎる。美味しいのはわかるけど、最初に食べるものではありません。
 パンは良い。豚のリエットも上々。
鶏のダシで煮込んだ冬瓜に牛のスープのジュレ、仕上げにウニ。ジュレの味が強烈すぎて、冬瓜の印象が薄れてしまう。「ウニ」「ジュレ」ってだけで、北島亭みたいなのを期待しちゃったのがいけなかったのかもしれません。
アンディーブのグラタン。これは良いですね。極めてシンプルな調理で素材の味がひきたちます。
鴨のコンフィに付け合せはちりめんキャベツ。カウンターフレンチだから調理過程が全て見えてしまうのですが、この鴨と付け合せ、真空パックの食材を温め直しているだけなんですよね。焦げ目は一応サラマンダー(オーブントースターのお化けみたいな器具)でつけてはいましたが、真空パックなんです。真空パック。
ラムは肉をきちんとカットしており、真空パックではありませんでした。味は標準的。

シェフは気の良い方。調理場は清潔。内装も雰囲気が良い。しかし当然かもしれませんがというか、シェフひとりのため皿出しのテンポはすごく悪い。値段も高い。色々と納得いきませんでした。

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  • エクアトゥール ←天才によって創られる唯一無二の料理。
  • ALLIE ←ワインという食事の知的部分を担うソムリエの重要性を再認識させてくれるお店。
  • ラリューン ←クラシックな調理で正統派。むちゃ穴場です。
  • 麻布れとろ ←ここで合コンすれば幹事がモテる(と信じている)。
  • RRR ←ワインが割安。飲みまくれ!
  • ルバーラヴァン52 ←全般的に安い。2時間で追い出されるのが玉に瑕。
  • ブラッセリートモ ←和魂仏才、リーズナブル!
  • タストゥー ←トリュフを使ったデザートに身悶え。
  • 麻布十番グルメまとめ ←ほぼ毎日、麻布十番で外食しています。その経験をオススメ店と共に大公開!
東京カレンダーの麻布十番特集に載っているお店は片っ端から行くようにしています。麻布十番ラヴァーの方は是非とも一家に一冊。Kindleだとスマホで読めるので便利です。

イグレック
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