Xmas横浜ワンナイトクルーズ vol.2


出航してすぐに劇場でクリスマス的なショーをやるとのこと。
結論から言うと、全然ダメでした。クオリティ低過ぎ。外人がクリスマスソング歌ってるだけ。陸の上で勝負してる人と比べて、船上のダンサーたちは一様にイケてないですね。ディズニーランドの名も無き外人とか、地味にレベル高いと思います。
これもさすが日本船、マージャンルームがあります。

このような形のオセロは初めて見た。
小さめのカジノ。と言ってもお金をかけたりするわけでなく、ゲーセン的に遊ぶだけ。これは日本の領海を出ればお金を賭けることができるのでしょうか?
映画館(?)では22:00から映画を上映予定。
ガレリアは2階層ぶちぬき。ちょっとしょぼい。螺旋階段もあんまり螺旋してないし。
船内の至るところにクリスマス用品。
エキュレ以外でお菓子の家を見たのは初めて。
日が落ちてデッキが良い雰囲気なのですが、プリンセスクルーズのように超巨大スクリーンがあるわけではないので、少し寂しいです。
夕食のお時間。ばっちりタキシードでキメキメやで。クルーズの醍醐味はドレスコードですね。みんなで精一杯お洒落を楽しむ。素敵な空間です。

ところで、私はふたりで乗船したので当然ふたり席を希望したのですが、ふたり席は全て埋まっており、相席しかないとのこと。いやもちろんクルーズ旅行といえば相席にすべきだという人もいますけれどね、そんなん一昔前の話であって、最近はふたり用の席も用意しておいて当然でしょう?

これまで船上で50食以上経験していますが、こんなん初めてありえへん。ムリムリおれコミュ障やから他人とメシ食うなんて絶対ムリ何時間待ってもいいから絶対ムリと食い下がってみたのですが、「無いものは無い」と言われて一気に帰りたくなる。

結局しぶしぶ6人テーブルで2-2-2の晩餐会。みんながみんな、アウェーな披露宴に招待されてビミョー、みたいな雰囲気での食事です。どうしてこう、全員が不幸になるシステムを押し付けるのか。テーブルちょっと買い替えるだけじゃん。バカじゃねーの飛鳥Ⅱ。Ⅱじゃねーよドラクエのつもりかよ。
クリスマススペシャルディナーということで、帝国ホテルの誰かが監修とのこと。このパターン、全然美味しくないやつや。
このスパークリングワインにたどり着くまでに10分以上かかった。テーブルにつくやいなや、フィリピン人ウェイターがろくにメニューの説明もしないまま、メインを牛肉か鶏肉か魚かを選べと乱暴に聞かれ、それに答えるとそれっきり。苦労してなんとかウェイターをつかまえてボトルで注文すると、グラスで持ってくるわチンタラしてるわで怒髪天を衝く。
よくわからんパサパサした塊。キャベツ太郎のほうが美味しい。
カニの何か。カニは悪くありませんが、ゼリーっぽいのはインスタントのブイヨンをゼラチンで固めただけ。付け合せの野菜は洗っただけ。そしてフィリピン人ウェイターは事務的に皿を並べていくだけ。

グラスに水をじゃぶじゃぶとついでまわる際に、連れが「氷抜きで」とリクエストすると、そもそも水すらもらえませんでした。日本語が通じず、氷と水の違いすらわかってない。
臭いフォアグラの切れっ端とインスタントのコンソメスープ。酒でごまかそうと飲みまくったのですが、グラスが空いても注いでくれない。呼び止めてお願いすると、まず1回シカトされ、2回目にキレ気味にお願いするとグラスに並々注いでくる。ビールじゃないです。この食事中、これを5回くらい繰り返しました。
ヒラメは食感が皆無で離乳食のよう。オマール海老をどこかに使っているらしいのですが、どこにもその旨みを感じられず。

相変わらずウェイターたちは目が死んだまま虚ろな表情。笑顔が全く無い。欧米の船でもウェイターやウェイトレスはフィリピン人が多いのですが、そこではみんなニコニコ楽しそうに仕事をしています。同じ人種とは全く思えない。日本船の彼らは心を失った機械のように淡々と定められた動作をこなすのみ。裁量ゼロ。これは完全に雇用主が悪い。彼らを仲間として捉えていない。誤解を恐れずに言うと、奴隷のように扱っている。そうでないとあんな表情浮かべられない。
グラニテはミント風味ですがデカすぎ。
自称「特選牛フィレ肉」は冷え切っています。アスパラは何の味もせず、何十分茹でたんだというぐらいぐにゃぐにゃ。
デザートはスーパーで買ってきたようなモノで悪くない。連れが「イチゴもらっていい?」というので頷くと、気づいたら全てのイチゴが無くなっており、あげるとは言ったけど全部あげるとは言っていないと抗議すると、えへへと言われました。なんなんだ。

うんざりしてレストランを出ようとすると、方々から「アリガトゴザイマシター」が連呼される。ATMの「ありがとうございました」のほうがまだ心がこもっている。ただ、発声しているだけ。言えと言われて言わされているだけ。
どういうやつらがこの船仕切ってるわけ?とレセプション近くの「偉い人一覧」を見に行く。なるほどね、日本人ばっかじゃん、この船を動かしているの。

この船というか、日本のクルーズ業界は完全にガラパゴス化が進んでいると思います(ガラパゴスって言ってみたかった!)。

クルーズ船は世界のあらゆる業種(飛行機や鉄道、レストランやホテル、ショービジネス)が競合となり得るため、多種多様な人材、すなわち料理やサービスであればレストラン、宿泊であればホテル、エンターテインメントであればテレビなどから人材をひっぱってきて闘っているのですが、日本のクルーズ業界の人材は最初から最後まで日本のクルーズ業界に従事しているのでしょう。

日本船のコアコンピタンスは「日本語が通じる」だけ、かつ、日本ではクルーズ自体がマイナーな種目であるためある意味寡占しているのでしょう。全く競争原理が働いていないため、バカ高い割には目も当てられないほどレベルが低い。

欧米のクルーズ会社が日本発着のクルーズを急増させていますが、早晩飛鳥Ⅱやにっぽん丸、ぱしふぃっくびいなすの3船が駆逐されるのは時間の問題ではないでしょうか?

「日本船は外資に比べて船体は小さいけれどもサービスは一流」と言い張る人も多いですが、船の大きさは関係ないでしょう。リッツカールトン系は客室数が極めて少ないのに素晴らしい空間を創り出していますもんね。サービスについて言うと、何を根拠に「お・も・て・な・し」を、日本人の専売特許としているのか。実は苦手なんじゃないの?おもてなし。全くの他人に対してであれば、アメリカ人のほうがニコニコ色々と親切な気がする。

色々と自信を無くした夜でした。

あ、私はもてなし上手ですよ。


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