トゥーランドット臥龍居/六本木


グルメ仲間おっさん3人でのクリスマス会。最初はナリサワにしましょうかというお話だったのですが、無駄にクリスマス期間特別メニューとやらで、お食事だけで36,750円と、ずいぶんとバブってきたのでパス。他をあたると「総支配人と親しいから」ということで、当店に決まり!料理の鉄人、脇屋友詞さんのお店です。
私はミッドタウンよりヒルズ派なのですが、クリスマスシーズンに限っては、ミッドタウンのほうが素敵と感じています。
ミッドタウンの真裏、駅から歩くと10分近く歩きます。3階建ての大箱。
予約して下さった方が相当な常連であるためか、お店から乾杯にとシャンパンのハーフボトルを頂きました。オーダーの仕方も「担々麺と水煮魚、あとは任せた」と期待大。
前菜9種盛。今、ぜんさい、と打ったら「前妻」と出てきました。そう言えば1ヶ月前、突然前妻からfacebookの友達申請が来ました。彼女と私の共通の友人はfacebook上にひとりもいないのに、申請が来るということは、わざわざ私の名前を検索して調べてきたということでよろしかったでしょうか?乙女心は難しいですね。

閑話休題。前菜はクラゲとチャーシュー、ホタテが印象的でした。特にクラゲ。
15年ものの紹興酒。
どっしりとした味。高級感。
カニとフカヒレのスープ。具材がたっぷりで飲むというより食べる雰囲気。美味しかった。
かりんとうと何かを北京ダックの皮みたいなので包んだもの。これは意図がよくわからない。
エビチリ。海老の旨みがしっかりとあって美味。ちなみに「エビチリは中華料理には存在しない」と誰かが言っていましたが、これ、実際の所どうなんでしょうか?
梨イン・ザ・酢豚。酢豚が素晴らしいだけに、中の梨は余計かも。複雑な工程が入り込むことによって、豚肉独特の歯ごたえが失われてしまうんですよね。次回は酢豚だけを味わいたい。
水煮魚。これは抜群に美味しかった!魚を唐辛子と山椒でどないかしたもの。辛子の舌がヒリヒリするような辛さは「辣味」(らつみ、ラーウェイ)、花椒の舌が痺れるような辛さは「麻味」(まみ、マーウェイ)。この皿においては、唐辛子の辛味はそれほどでもないのですが、山椒の刺激が最高に爽やか。ザクザクとクリスピーな歯ごたえも良い。思わず紹興酒から離れてビールに走り、具を食べ終わった後もジャブジャブと油を飲んでしまいました。汗が止まらない!
肉とダイコンを上海蟹のカニミソで。美味しいのですが、先ほどの山椒で味蕾が沸点に到達してしまっており、弱気なこのお皿は印象が薄れてしまいました。
〆に担々麺。水煮魚とはまた違う刺激に満ちた皿。辣味と麻味のバランスが取れており、一方で肉の旨みが浮かび上がってくる。美味しい。相対的に麺の完成度が低く感じてしまうのが残念。
デザートはお店からのサービス。ブランマンジェ?杏仁豆腐?が絶品でございました。

大満足。やはりレストランは常連の方にお連れ頂くのが一番ですね。しかも、ご一緒したグルメのドンにご馳走になっちゃいましたしてへぺろ。

彼は私の知り合いの範囲内で最もハイスペックであり、世界中に張り巡らされた想像を絶するネットワークのお話(例えばハーバードロースクール時代にオバマ大統領と同窓)を聞かせて頂くだけで興奮してしまう。ノンフィクションのビジネス小説をナマで味わうカンジ。たまらん。最高に楽しかったです。ごちそうさまでした!



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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。