別に毒が入ってるわけじゃないんだし、食べたその場で「これはニセモノだ!」とガクト様ばりに指摘できないと、あれこれ言う資格はないんじゃないかなあと私は考えています。後出しじゃんけんになっちゃいますもんね。
ただ、リッツやウインザーみたいな名門までがどうしてこんなことになってしまったのか、その業務プロセスに興味を持ち、ちょうど絶賛偽装期間中に利用もしていたので、突撃してみることにしました。
まずは北の雄、ザ・ウィンザーホテル洞爺 リゾート&スパ。
説明文書を開くと、非常にわかりやすく説明されています。驚いたのはトレーサビリティのレベルの高さ!どのレストランのどのメニューで、何食出たかまで開示しています。
該当する客への今後の対応方針も明確。すごく好感が持てます。ちなみに私が利用したレストランは
・ミシェルブラストーヤジャポン
・あらし山吉兆
・アウトオブアフリカ
・ポロバー
・ウィンザー
です。
以下のメールを問い合わせフォームより送信!
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お世話になります、○○と申します。
貴館における食品偽装問題につき、ご相談させてください。
2013年8月に、以下を利用させて頂きました。
・ミシェルブラストーヤジャポン
・あらし山吉兆
・アウトオブアフリカ
・ポロバー
・ウィンザー
報道にある通り、やはり食品偽装が行われていたのでしょうか?
具体的にどのレストランで、どの食品が偽装されていたかを列挙して頂き、
どのような経緯で偽装が行われたのか、
今後偽装が行われないことを担保する施策についてご説明頂きたいと思います。
貴館への滞在はとても楽しい思い出となっておりますので、
食品偽装など、つまらない理由でがっかりしたくはありません。
再び気持ちよく利用させて頂くために、納得のいくご説明をお願いします。
お手数おかけして恐縮ですが、どうぞよろしくお願い申し上げます。
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すると、90分後(早っ!)に電話を下さいました。
説明およびQAは以下の通り。
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【説明】
・来店履歴を確認したところ、○○様は偽装食品を口にはしていない
・偽装となったのは「北海道産スモークサーモン」と「知床地鶏」
・スモークサーモンはノルウェーやチリ産のものを北海道で加工したものだった
・「地鶏」と名乗るには厳格な基準があり、「知床地鶏」はそれを満たしておらず、商品名として「知床地鶏」と名乗っていただけだった
・スモークサーモン、知床地鶏のいずれにおいても、仕入業者の説明を鵜呑みにしてしまったことが原因
・プロとして食材の品質を厳格に評価できなかったことに対し、非常に責任を感じている
・今後はもっとプロとしてのレベルを上げることにマジで頑張ります
【Q&A】
Q:北海道でシャケがとれるのに、なぜわざわざ輸入を?
A:調査したところ、「北海道産のスモークサーモン」はこの世には存在しないことが判明した。そう自称している食品は、輸入したサーモンを、北海道で加工したもの。ここからは想像だが、北海道産のサーモンのはほとんどは生食やグリルなど鮮度が求められる調理に消費されており、スモークにまわすほど水揚げされていない。したがって、それほど鮮度が問われないスモークに関しては、輸入に頼るしかないのだろう。
Q:ウインザーホテルに滞在する客層は、多少価格が変動したところで、意に介さないのではないか?こんなことで信頼を落とすのはもったいない。
A:今回の偽装は原価低減を目的としたものではない。我々の不勉強、プロとして食材を評価する力量が不足していたことが原因。
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ということで、かなり懇切丁寧に、誠実にご対応頂けました。
電話口の方のパーソナリティかもしれませんが、非常に申し訳なく思ってる感と、今後はマジで頑張ります感がビンビンに伝わってきたので、さすがはウインザー、素晴らしいホテルだなあと再確認。
ミスしたら即・誠実に謝る。きちんと説明する。シンプルですが、ベストな対応方法なのでしょう。
他のホテルでは「偽装でなく誤表示」とか言い出したりと、センスない対応が光っていますが、ウインザーホテルはホンモノでした。
また行くぜ。
次回は「食品偽装問題についてザ・リッツ・カールトン大阪に直接聴いてみたでござる」でーす。