アウトオブアフリカ/洞爺湖

ミシュラン一ツ星の鉄板焼屋。

私は鉄板焼という料理について懐疑的で、なんで肉を鉄板の上で焼いただけで何万円もとられるの?というスタンス。嫌いとまでは言いませんが、50ドルの田中オブ東京でも充分じゃんと考えるクチです。
当店も何の変哲もない鉄板焼。食べる前から大したことない感があります。
アミューズの野菜たち。ノーコメント。
フルーツトマトにカニの身をつめたもの。バジルソースが爽やかでとても良かったです。
これから焼かれる野菜たちと
カレイ。
ソースは三種からお好みで。こういう発想を私は酷く嫌います。客に大金払わせておきながら、好きな味を選んで良いよと下駄を預けるプライドの無さ。「俺たちの料理にはこの味付けが一番合う!」と言い切って欲しいプロとして。
カレイは脂が芳醇で美味しいですが、食べ進めると飽きが来る。
肉たち。ここからが本当に許せなかった。
キンキンに冷えた皿に、先に野菜だけを焼いてこのように配置して10分近く放置。
肉がこんがりと焼けるのをひたすら待つ。その間、焼かれた野菜の温度は下がりマクリマクリスティ。
完成系。皿はキンキン、野菜はぬるい、肉は熱い。しかし食べ進めるにつれてアービトラージが進み、ぬるいの一点に収斂されていく。最初はギャグかと思ってたのですが、作り手の目つきはマジだったので、どうやら真面目にやってこのようです。肉自体の味は悪くないのですが、高くて旨いは当たり前。
ガーリックライスも別に普通。
最後の最後でアサリのスープが提供されるのですが、脂まみれの肉塊を食べ、油まみれのチャーハンを食べたコッテリ口腔内にこんな繊細なスープぶち込まれても味がわかるわけがない。
レストランでこんなに悔しい思いをするのはめったにないので、メートルが話しかけてきたときに苦情を言おうか本気で迷いました。しかし彼の話題が料理ではなく「店名のアウトオブアフリカの由来はオーナーがその名前の映画が大好きでナンタラカンタラ」と言ってきたので
お前ら本当のアフリカを知っているの?
食後は場所をかえてデザート。鉄板焼屋でありがちなパターン。
連れはマンゴーが苦手で事前に申告しており、「本日のコースではマンゴーは使用しません!ご安心下さい!」と言い切っていたのに、平気でマンゴーシャーベットを出すという事務処理能力の低さ。

「女性のお客様へはバラをプレゼント」とのことでしたが、連れも完全に不機嫌モードで
お前らの血で店をバラ色に染めてやろうか?

高級レストランとしては史上最低のお店。でもまあ、存続はするのでしょう。味がわからずレストラン慣れしていない人向けに、鉄板焼はどのホテルにとっても必要なコンテンツですから。

これをもって、私は今後一切、高級な鉄板焼には近づかないことを固く決意しました。田中オブ東京は楽しいから何度でも行きたいけどね。

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国内旅行もすごく大事にしています。なんてったって安い。みんなハワイなんか行くだけでなく、日本の名所と美食を巡る人生の豊かさも知って欲しいな。

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