吉兆/京都

京都駅前はなんだかすごい。
こんなに巨大な階段は見たことがない。
たぶん外人がこんなにアーバンな京都を見るとびっくりすると思う。
さて吉兆。京都吉兆のグランヴィア店です。吉兆と言えば高級和食の代名詞。ただ、吉兆にも色々あって、総本山は大阪高麗橋の「本吉兆」。そこから親戚への暖簾わけによって、京都やら神戸やら東京やらに分かれていったのです。有名どころだと、本吉兆の高麗橋本店、京都吉兆の嵐山本店などでしょうか。賞味期限偽装、産地偽装、食べ残し再利用をやってのけたのは「船場吉兆」ですね。
新幹線駅直結なだけあって、お客のほとんどは地元客ではない。注文時に「新幹線の時間、大丈夫ですか?」と聞いてくるあたり、慌しいお客さんが多いのでしょう。
最初になんか出てきたけど意図がよくわからんかった。ナニコレ?
食前酒は吉兆独自の大吟醸。先付けはゴマ豆腐。イカのエンガワとじゅんさいもつるりとして美味しいです。濡れ箸で、「お箸の先端を湿らせてありますので」と解説してくれる。いや、そんな解説がいるんやったらわざわざもうそんなんせんでええやん。
お椀は海老しんじょうにヨモギ。うーん、味が薄い。味が薄いと味付けが薄いは意味が違うと思いますが、こちらは味も味付けも両方とも薄い。
スペシャリテの松花堂弁当。起源は16世紀にさかのぼる。松花堂昭乗というエライお坊さんが、四角い箱に十字の仕切りを入れてお道具箱的に使用していたらしいです。時は経て昭和の初期に吉兆の創始者の方が、このハコを使って弁当を出したのが始まりなんですって。
炊き合わせは茄子が美味しかった。
太刀魚は別に。サツマイモが甘くてうっとり。
ハモもカツオも別に美味しくない。ってかハモって食材として全然美味しいものじゃないですよね。ハモを食べて美味しいと感じたことが一度もない。
肉やらシャケやらキスやら。キスを生で食べるのは珍しい。しかし美味しくないのである。
食事の白ごはんはとても美味しかった。甘い。
デザートもナイス。量もたっぷりあってなおよし。

というわけで、不完全燃焼です。というか、高すぎる。最近は若手の和食料理人が手頃なコース料理を出すようになったので、完全に時代遅れな飲食形態だと思います吉兆は。まあ、松花堂弁当で全てを判断するのもかわいそうなので、そのうち嵐山本店で勝負してくる。



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