公園内にある宿泊施設は常時満室で、1年前から予約がいっぱい。中でも「アワニーホテル」は全米でも屈指の人気を誇るホテルで、ハワイのハレクラニと並んでアメリカ人なら人生で一度は泊まってみたいホテルとされています。
私がヨセミテ行きを決めたのは直前であったため、一番安いコテージしか予約できませんでした。それでも1泊110ドルと、強気強気の価格設定。
それにしても遠かった。サンフランシスコからバスで30分→列車で3時間→バス待ち1時間→バスで3時間。
途中、名前も知らない超田舎の駅(家畜の匂いがする)でバスの待ち時間が1時間もあったので、食事を済ませておこうと最寄の飲食店まで歩くと片道20分も要しました。もちろん落ち着いて食べる時間は無かったので、チップを握らせメキシコ弁当を特注。
こういう所、アメリカは融通きいて良いですね。日本で田舎の定食屋に飛び込んで、「弁当作ってくれ、今すぐ。チップやるから」なんて奇人だからなあ。
20時にヨセミテ到着。受付でチェックインして一歩外に出ると、真っ暗。灯りが一切無い。アーバンな私としてはこんなに真っ暗な状態、怖いのです。雨降ってるし。恐る恐る歩みを進めると、いきなりジャポンのイン・ザ・水溜り。たまに通りかかる人々はきちんと懐中電灯をお持ちでした。下調べ不足の私。
なんとか自分のコテージに辿り着くと、我が目を疑いました。私の語彙においてこれはコテージじゃなくテントと言います。これで1泊110ドルか。それでも満室で埋めるというヨセミテの底力。
部屋に恐ろしい注意書きが。「飲食物をお持ちの方は、今すぐ食べてしまうか、レストランのゴミ箱にすぐに捨てに来て下さい。決して車内やコテージ内に置いてはいけません。クマが襲いに来ます」ご丁寧にクマにフルボッコされた車の写真も添付されており背筋が冷えました。
テント内にはもちろんシャワーが無く、トイレや水道でさえも徒歩5分の本館に行かなきゃならないのが辛い。シャワー浴びたとしても帰りの道で足元ドロドロになるし。
することも無いのでさっさと寝ることにしました。雨音がテントにパラパラ響いて眠れない。たまに遠くで「ウォーン」とか何かの雄叫びが聞こえて怖い。
「カリフォルニア」シリーズ目次
- カリフォルニア vol.10
- カリフォルニア vol.09
- カリフォルニア vol.08
- カリフォルニア vol.07
- カリフォルニア vol.06
- カリフォルニア vol.05
- カリフォルニア vol.04
- カリフォルニア vol.03
- カリフォルニア vol.02
- カリフォルニア vol.01
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