ボジョレと共に粉からパスタ


新酒の季節だったので、友人と共に自らの手で粉からパスタを作って食べる会を開催。

ところで、ボジョレヌーボーって毎年毎年「今年は豊作」「近年稀に見る上出来の」「天候に恵まれた」みたいに紹介されてるのが違和感。お前らはどこまで美味しくなり続けるのだ。川上巨人を彷彿とさせるような連戦連勝っぷりです。たまには「今年は飲めたもんじゃない」「サブプライム・ヌーボー」「温暖化の影響がここにも」「気の抜けたファンタ・グレープ」のように、ネガティブな表現が飛び交うヴィンテージがあったほうが逆に説得力が増すような気がします。

168cmモデル担当が「あたしケーキ焼いてきました☆」素敵。彼女をみんなでベタ褒めしてたらセクシー担当が言い出しにくそうに「あたし、プリン、買ってきたんだけど…」よーし君は今日からミスOEMだ。

計量から始まるのですが、スケールのバネが壊れてしまっており、初期値マイナス1kgからどうにも動かない。「えっと、今マイナス300gで、あと500g足したらプラス200gだから…」と、SPIのように難解なスタートでした。

私:「先生、スパチュラ取って」
先生:「…」(←固まって動けない)
OEM:「先生、スパチュラってのはそこにある白いゴムベラのことよ」

先生はまたひとつ賢くなりました。前回はサラダスピナーの使い方がわからず、レタスを入れてから水をなみなみ注ぎ、一生懸命ハンドルを回しながら「これ重いっすね。これで洗うの余計大変じゃないすか?」でした。

生地を冷蔵庫に寝かしてる間に前菜で乾杯。やはりエビとホタテが旨い。大きければ大きいほど美味しいです。思いつきで作ったお米のサラダが意外性抜群に好きな味。ムール貝とエリンギのワイン蒸しは鉄板。タレがうまい。しかしながら肝心のボジョレはやはりまずかった。

途中、セクシー担当が「コストコってなに?」の爆弾発言。あなたそれでもOL?先生がここぞとばかりに攻め立てたのち、「IKEAって食器屋だよね?」。
生地をマシンに投入。うにゅうにゅと麺を成型。成人男性の身長超えのパスタ完成。
ささっと茹でて食す。ううむ、少しコシが足りない。やはり一晩寝かせるべきなのか。

腹くちくなった後はひたすらに飲む。先生が「パイナップルはトウモロコシのように、長い茎の上に実る」と知ったような口をきくと、それがガセだとバレてしまい袋叩き。「だいたい先生の話、長いわりにつまんないし」と、モデル担当に追い討ちをかけられ、「そのTシャツ、だっさー」と、OEMにとどめをさされていました。 

続いてOEMが「サンタクロース協会公認のサンタがひとりだけ日本にいて、入浴剤のソムリエでもある。彼の名はパラダイス山元」と発言。ああ、ついにこいつは飲みすぎて気でも違って頭がパラダイス、誰かイエローピーポー呼んでやってくれ。

しかしながらこれは本当の話でした。なんだよ公認って。サンタってそういう仕組みなの?

ところでソムリエと言えば、モデル担当は野菜ソムリエ認定試験間近。しかしながら「野菜のケーキ?別に興味なーい。野菜なんかで無理に甘さ求めなくてもいいし~」と達観したお考えでした。やはりプロは違う。その彼女の焼いてきたケーキが絶品なのが心憎い。もちろんミスOEMの外注先も優秀で、私が選んだ焼き芋プリンがちょう濃厚。焼き芋より焼き芋っぽかったです。



このエントリーをはてなブックマークに追加 食べログ グルメブログランキング

関連記事

「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。