東京アメリカンクラブ。神谷町ロシア大使館の裏手に位置し、広大な敷地と複数のレストラン、図書館、ボーリング場、フィットネスクラブ、プール、テニスコート、スカッシュコート、ホール、会議場、美容サロンなどなどを保有する、会員数たった5,000の超排他的社交クラブです。入会基準は非常に厳しく、
- 現会員2名以上の推薦
- 面接
- 会員審査委員会による審議
- 入会金300万円
- 保証金20万円
- 月会費4万円
を支払うと晴れて会員になることができます。私は上記の条件を何ひとつ満たしていないのですが、ひょんなとこからここで開催されるイベントに招待されることとなり、日本代表として潜入取材して参りました。
服装に困ります。「社交クラブ」「カジュアルなイベント」「アメリカン」この3つを満たす服装とは何なんでしょう?しばらく悩んだ挙句、
- ポロシャツ(寒いけどアメリカ人は薄着)
- ジーンズ(アメリカ人の基本)
- クロックスのサンダル(寒いけどアメリカ人は薄着)
日比谷線を神谷町で降り、飯倉方面へ歩くとすぐに大使館ゾーン。このあたりの歩行者はほとんど外人であり、たまに日本人がいたかと思うとだいたい右翼かヤクザか機動隊で、そこらへんでバリケード築いて闘っています。
目的地到着。東京にアメリカがあるどー!信じられないくらいアメリカンな空間が突如として現れました。この文章を読んだ人全員のアメリカンなイメージをM&Aした以上のアメリカンな空間です。5月半ばだというのに、全員が水着にサングラスで日光浴しています。基本的に芝生です。全員が金持ちそうです。全員がドレスアップしてます。サンダルは私だけです。
日本で本物のアメリカ人に会うことができるのは本当に貴重な体験。日本で見かける外人は大体が悪そな奴か、NOVAのバイト講師のどちらかで、海外に行ったとしても関わることができるのは店員か観光を生業としている人たちばかりですものね。
さて、アメリカンアイドルというテレビ番組をご存知ですか?FOXで放送されているASAYANのような人気テレビ番組です。 参加者10万人から12人まで絞り込んで、毎週電話投票で一人ずつ減らしていって、優勝者はレコード会社と契約!みたいな番組です。そのノリのイベントを、在日アメリカ人社会の中でやっちまおう!というのが、今回私が招待されたイベントですます。題して「アメリカンクラブアイドル2」。2回目です。
参加者は10代がメインなのですが、ほとんどが基地の人間かアメリカンスクールの生徒です。たまに日本人も出場してますが、おおよそ大和魂をハンバーガーに売り払ったデブで、アメリカ人からも日本人からも微妙な目で見られていました。何事も中途半端は良くない。
このイベントにはここぞとばかりにアメリカ企業が協賛しており、コカコーラ、マクドナルドはあたりまえ、最近のものではクリスピークリームドーナッツもスポンサーに名を連ねており、これらの食べ物はご自由にどうぞ状態でした。
アメリカの職場はやたらと「フリーフード」というプチイベントが好きで、毎週末は基本的に誰かが誰かのお金で大量にベーグルやらドーナツやらピザやらを大量購入して、休憩室にどーんと置いて勝手に食べて状態にしたがります。
その感覚がこのイベントにも存在しており、ああ、ここにもアメリカ。(したがって、あのドーナッツは私にとって金を払って食べるものではなく、誰かが買ってきて勝手に食べて良いものなので、新宿で1時間以上並んで自腹で買うのはつらたん)。
話が逸れました。当イベントの審査員のひとりが私を招待してくださいまして、黄色い猿がアッパーアメリカンに紛れ込むという不思議な体験でした。招待してくださった方の胸に「Very Important」っていうバッヂが付いていて、その人と一緒にいるとなんだか自分までもが偉くなった気分になる。小物です。
イベント開始。参加者のみなさんは中々に歌が上手い。ただし審査員の評価は当たり障りが無く、馴れ合い感が強いです。本物の番組ではものすご厳しい審査員が、「こんな酷い歌は聴いたことがない」のように毒を吐きまくるのが面白いのですが、そのような勢いが無かったのでちょっと拍子抜け。
結果発表。優勝者は18歳ぐらいの中くらいの人でした。優勝者が決定した瞬間、聴衆は皆立ち上がり、帰り始めます。優勝者がありがとうスピーチをしてるってのに、誰も聞かずに帰ります。こういう部分でもアメリカンですよね。どんな感動的なスポーツの試合でも、8時間待った後のタイムズスクエアの新年カウントダウンであっても、結果さえ見れば、奴らは驚くほど潔く帰ります。早慶戦の後、1時間近くエール交換するのとかアメリカ人からすると理解不能。聞いてみると、アメリカ語には「余韻」という言葉が無いそうです。
話が逸れました。当イベントの審査員のひとりが私を招待してくださいまして、黄色い猿がアッパーアメリカンに紛れ込むという不思議な体験でした。招待してくださった方の胸に「Very Important」っていうバッヂが付いていて、その人と一緒にいるとなんだか自分までもが偉くなった気分になる。小物です。
イベント開始。参加者のみなさんは中々に歌が上手い。ただし審査員の評価は当たり障りが無く、馴れ合い感が強いです。本物の番組ではものすご厳しい審査員が、「こんな酷い歌は聴いたことがない」のように毒を吐きまくるのが面白いのですが、そのような勢いが無かったのでちょっと拍子抜け。
結果発表。優勝者は18歳ぐらいの中くらいの人でした。優勝者が決定した瞬間、聴衆は皆立ち上がり、帰り始めます。優勝者がありがとうスピーチをしてるってのに、誰も聞かずに帰ります。こういう部分でもアメリカンですよね。どんな感動的なスポーツの試合でも、8時間待った後のタイムズスクエアの新年カウントダウンであっても、結果さえ見れば、奴らは驚くほど潔く帰ります。早慶戦の後、1時間近くエール交換するのとかアメリカ人からすると理解不能。聞いてみると、アメリカ語には「余韻」という言葉が無いそうです。
帰ったら風邪ひいてました。冷房の効き方もアメリカンでした。
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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。