店内は以前のテナントのほぼ居抜き。カウンター席にテーブル席がいくつか。トータルでは30席ほどでしょうか。天井が高く席の間隔にもゆとりがあり、開放的な雰囲気に浸ることができます。
訪れたから知ったのですが、なんと19時まではハッピーアワーが開催されており、ドリンクが全品390円で提供して頂けました。ハートランドや日本酒、クラフトジンまで対象とするとは実に太っ腹。那覇はもちろん、日本全体で見ても気前の良いシステムです。
お通しは
「酒場 まてつ」のものに完全に一致しており、変わらず旨い。とりわけ魚介の練り物にシャキシャキとしたレンコンが組み込まれているのが乙な味。
春菊と生ハムのサラダ。思っていたのとだいぶ違うのが届きましたが、ある意味ではサラダの再構築でありサンセバスチャン感があります。春菊特有の爽やかな苦味と生ハムの凝縮された塩気が上手く調和した大人なサラダです。
胡麻ブリ。こちらも
「酒場 まてつ」の看板メニューですが、プレゼンテーションに迫力が欠ける気がしました。それでも脂の乗った厚切りのブリに香ばしい胡麻の風味豊かなタレという組み合わせは間違いのない旨さです。
シン・レバニラ。低温調理を施しているのか、しっとりレアな質感を残しながらレバー特有の鉄っぽい風味を楽しみます。ニラは細かく刻み込まれており、なるほど新なのか真なのか、いずれにせよ進化系なレバニラです。
牛すじ煮込み。牛すじは口の中でとろけるほど柔らかく、コラーゲン質のぷるぷる感と肉の旨味が凝縮されています。慌てて赤ワインを注文し(もちろん390円だ)、ソース(スープ?)も一滴残さず飲み干しました。
とり皮スパイス唐揚げ。カリカリに揚がっており、スナックのような軽快な食感が楽しめます。調味も複数のスパイスを調合したスナック調の味わいで、こちらはビールが欲しくなりました。
日向夏と新玉ネギのサラダ。季節感あふれる爽快なひと皿で、日向夏のジューシーな酸味と白皮のほのかな甘みが新玉ネギのみずみずしさとマッチしています。全体をまとめるドレッシングも酸味を活かした軽やかな仕上がりで、口の中をリセットしてくれる清涼感があります。
蟹クリームコロッケ。大ぶりのコロッケの中にはカニの身が混ぜ込まれた滑らかでクリーミーなベシャメルソースが詰まっています。カニの旨味がきいており、コッテリとした白ワインに良く合います。
厚切り牛タン炭火焼き。これは、ちょっと、ネーミングに反してだいぶ貧相ですね。牛肉とは高級な材料であり、価格が価格なだけに仕方ないかもしれません。鶏とかそっち系の素材のほうが当店のコンセプトにあっているのかもしれません。
牡蠣とチーズの春巻き。。パリパリに揚げられた皮を突き破ると、中から熱々の牡蠣の旨味が凝縮されたエキス、ならびにコクのあるチーズが溢れ出します。牡蠣の磯の香りとチーズの塩気が相性良く、ホワイトソースのような濃厚な余韻を残します。
月見ブラック炒飯。これは暴力的な味わいですねえ。中国系の醤油を用いているのか塩分オブ塩分な味覚であり、一度食べたら忘れられないインパクトのある味覚です。間違いなく美味しいのですが、死ぬほど喉が渇いたぜ。
ニカイの中華そば。ネーミングは栄町の
「二階の中華」へのオマージュでしょうか、居酒屋のシメとは思えないほど完成度の高い一杯です。澄んだスープは鶏や魚介の出汁が優しく、かつしっかりと効いており、飲んだ後の胃にじんわりと染み渡ります。麺はスープとの絡みが良い細目のストレート麺で喉越しも抜群。トッピングの鶏チャーシュー(?)も抜かりなく、専門店に勝るとも劣らない美味しさが感じられました。
以上を食べ、さんざん飲んでお会計はひとりあたり4-5千円といったところ。これはちょっと信じがたい費用対効果ですねえ。東京なら倍請求されても文句は言えない質および量であり、グーグルマップで文句を言ってる人たちは逆サクラなんじゃないかと思えるほどです。
「酒場 まてつ」とはまた違ったスタイルなのも興味深い。サンカイノマテツ、ヨンカイノマテツ、チカノマテツと姉妹店をもっともっと期待します。
関連記事寒い季節は沖縄で暮らしているので、旅行やゴルフだけで沖縄に来る人よりかは一歩踏み込んでいるつもりです。沖縄の人ってネットに書き込みしないから、内地の人が知らない名店が結構多いです。
沖縄通を気取るなら必ず読んでおくべき、大迫力の一冊。米軍統治時代は決して歴史のお話ではなく、今の今まで地続きで繋がっていることが良くます。米軍の倉庫からかっぱらいを続ける悪ガキたちが警官になり、教師になり、ヤクザになり、そしてテロリストへ。沖縄戦後史の重要な事件を織り交ぜながら展開する圧巻のストーリー構成。オススメです。