高級レストラン"また行きたい"偏差値【2026年最新版】

  • フレンチ イタリアン 中韓焼肉 和食 その他 
  • 私の主観的な"また行きたい"偏差値です。味や店の優劣ではありません。


高級レストランでナメられないためのマナー集

高級レストランには一種独特の雰囲気があります。「なんだか店に値踏みされているようで居心地が悪い」と感じる方が多いかもしれませんが、その通り、店は客のことを値踏みしています。

「お客様は平等に扱う」なんてのは大ウソです。レストラン業界には『ソワニエ(大切におもてなしするべき客)』という言葉があるくらいであり、一流の客や金払いの良い常連・重い客に対しては恭しく接し、どう見ても場慣れしていない一見客に対しては、人間だもの、おざなりな対応になるものです。

そこで、「高級レストランにあまり行ったことは無いが、ナメられたくはない」と考えるワガママな貴方のために、高級レストランにおけるマナーを整理しました。結構な長文となってしまったので是非ブックマークして頂き、必要に応じて読み返して頂けると幸いです。

ここ数年で滞在した高級・有名とされているホテルを一覧化し◎〇△×と記した

年間を通じて外泊が多いので、ここ数年で滞在した高級・有名とされているホテルを一覧化しました。

◎〇△×と記していますが、これは私が滞在した時点における感想であり、価格や為替の変動、混雑度合い、当時のスタッフの対応など偶然に因る部分も多いので、話半分に捉えてください。また、ハイアットやヒルトンは最上級会員であり、ひらまつは株主なので、素で予約する場合とは対応が異なるかもしれません。

費用対効果も重要視しています。お金に糸目をつけないお金持ちの方々とは観点が異なることをご承知おきください。

ところで、私は子連れ客とそれをコントロールできない宿泊施設を憎んでおり、そういった客層が支配的なホテルは自然と△や×が多くなります。しかしながら、これは見方を変えれば家族旅行に向いたホテルを選ぶ指標となり得るかもしれません。


【ハイアット】
<北海道>

<関東>
△:ハイアットリージェンシー東京ベイ

レンゲ エキュリオシティ(Renge equriosity)/銀座

2009年に新宿で旗揚げし、2015年に銀座に移転し10年の歴史を育んだ「レンゲ エキュリオシティ(Renge equriosity)」。「ヌーベルシノワ(新しい中華)」あるいは「イノベーティブ・チャイニーズ」の旗手として評判を集め、食べログではシルバーメダルならびに百名店に選出されています。
店内はバーやサロンを彷彿とさせるモダンな内装。赤や金、龍のモチーフといった、いわゆる中華料理店らしさは排除されています(写真は公式ウェブサイトより)。最大の特徴は客席と一体化したフルオープンキッチン。ステンレスの厨房と木のカウンターの対比が美しく、調理の熱気や香りをダイレクトに感じるライブ感が魅力です。

西岡英俊シェフは新宿御苑「シェフス(CHEF'S)」で日本の上海料理界の重鎮であるムッシュ王恵仁に師事したのち2009年に独立したそうです。
アルコールにつき、ビールは千円を超え、グラスワインは2千円からと、この手のレストランらしい値付けです。あまりガバガバ飲む気が起きないようなガバナンスがきいている。まあ、銀座ですし、こんなものと言えばこんなものでしょう。
飲み物と共にスっと先付が出てきました。左奥は毛蟹、右手前は冬牛蒡のひと口春巻きでで、揚げたてでパリッとはじける極薄の皮を噛み締めます。熱々の毛蟹の甘みと土の香りを纏った力強い牛蒡の風味の対比が心地よく、シャンパーニュが進む逸品です。
前菜盛り合わせ。冷菜と温菜が織りなす味覚のパレットのようなひと皿で、とりわけクワイが美味。独特の苦味と食感を持つクワイに、中華スパイスの代表格である五香粉をまぶして揚げることで、スナック感覚の中にエキゾチックな風味を閉じ込めています。これまでクワイと言えばオカンのおせち料理ぐらいでしか食べた経験がなく、オカンには申し訳ないがその3倍は旨かった。
薬膳スープ。烏骨鶏やスッポンといった滋養強壮に良い食材と、金華ハムや干し貝柱の乾物から抽出された旨味が何層にも重なり合っており、身体に染み渡るような透明感があります。薬膳といっても漢方特有の癖はなく、飲むほどに身体が芯から温まり、胃腸が整うような、優しくも力強い味わいです。丼いっぱいで飲みたいくらいだ。
伊勢海老と雲丹の麻婆豆腐。通常の挽肉の代わりに、伊勢海老の弾力ある身と濃厚な味噌、そして雲丹のクリーミーな甘みを用いており、これは果たして麻婆豆腐と呼んでよいものかと疑うほどチートな旨さです。辛味は控えめで、辛いものを食べるための料理ではなく、スパイスを通じて素材の良さを引き立てる料理とも言えます。
ハタの香り蒸し。広東料理の真髄である「清蒸(チンジョン)」で、魚が持つゼラチン質と白身の弾力を上手く引き出しています。上からかけられた醤油ベースのタレが実に香ばしく、白髪ネギや生姜のかおりと共に食欲を刺激します。ある意味では日本料理に近い風味があり、日本人の琴線に触れる味わいです。
メインの肉料理は黒毛和牛。しっかりと脂がのっているのですが、山椒のフレッシュな痺れと柑橘系の爽やかな香りが効いているため、和牛の脂を決して重く感じさせません。肉の濃厚な旨味を山椒がキリッと引き締め、余韻には爽快感が残る、コースの終盤でもペロリと食べられてしまう洗練された肉料理です。この軽やかさの実現はフランス料理界隈も見習うべき調理でしょう。
コースの締めくくりに大山地鶏そば。 具材を削ぎ落とし麺とスープだけで勝負するスタイルです。スープは雑味のないクリアな味わいで、鶏のピュアな旨味と甘みが凝縮されており、塩味は角がなくまろやか。 細めのストレート麺がその繊細なスープをたっぷりと持ち上げ、するたびに鶏の香りが広がります。やはり日本料理のような引き算の美学を感じる一杯です。
デザートは洋菓子のような外観。泡(エスプーマ?)は和三盆を用いており、口に入れた瞬間にシュワっと消え、上品で優しい砂糖の甘みだけを残します。底には「紅まどんな」とそのゼリーが敷かれており、柑橘の爽やかな酸味と和三盆の繊細な甘さが旨く溶け合います。
ライチの風味をきかせたお茶でフィニッシュ。ごちそうさまでした。

以上のランチコースが1.5万円で、酒やらお茶やらサービス料を含めてお会計はひとりあたり2万円といったところ。銀座という立地と料理の質を考えればリーズナブルな価格設定であり、次回はディナーを試してみたいなという期待を抱かせてくれました。雰囲気もサービスもバッチリで、接待に使うのも良さそう。次回はおぢを連れてお邪魔したいと思います。

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それほど中華料理に詳しくありません。ある一定レベルを超えると味のレベルが頭打ちになって、差別化要因が高級食材ぐらいしか残らないような気がしているんです。そんな私が「おっ」と思った印象深いお店が下記の通り。

本場志向で日本人の味覚に忖度しない中華料理が食べたい方へ捧ぐ書。東京の、中国人が中国人を相手にしている飲食店ばかりが取り上げられています。ある意味では中国旅行と同じ体験ができる裏技が盛りだくさん。

潤旬庵(うりずんあん)/栄町(那覇市)

栄町エリアにある「潤旬庵(うりずあん)」。ゆいレール安里駅から歩いて3分ほどの場所にあり、いわゆるセンベロの聖地ではありますが、市場の喧騒からわずかに距離を置いた場外に位置しているため独自のポジションを確保しています。
店内はカウンターに5-6席にテーブルが2卓のみ。地元のゲストが多く、騒がしいグループを物理的に排除し、店主の管理可能な範囲で質の高いコミュニティを維持している印象を受けました。また、鮨も提供しているためカウンターにあるネタケースが組み込まれているのが印象的です。
アルコールは安く、ひとくち生ビールは150円に瓶ビールは600円。その他のお酒も500円かそこらであり、気持ち良く飲み進めることができます。
立派なお通しが出てきます。黄金色に輝くスープが素晴らしく、魚のアラや骨からじっくりと時間をかけて美味しいところ抽出しているのか、素材本来の甘みとコクが際立っており、空っぽの胃袋に優しく染み渡ります。酒を飲む前に胃を温め、整えてくれる、まさに「飲む胃薬」とも呼べる極上のスターターです。
海鮮サラダ。新鮮な葉物野菜を山のように盛り付け、旬の地魚をたっぷりと組み込みます。それぞれの食感の違いがひと口ごとにリズムを生み出し、たっぷりのドレッシングは野菜のみずみずしさと刺身の脂の甘みを巧みに繋ぎ合わせています。
アンキモ。舌の上に乗せると体温でゆっくりと脂が溶け出し、まったりとしたコクが口内全体を支配します。その濃厚さを引き締めるのがポン酢の酸味と紅葉おろしのピリッとした刺激。酒のペースがついつい早まってしまう危険なひと品です。
てびち。沖縄料理の定番でありながら、当店のそれは実に洗練されています。豚足特有の獣臭さは微塵も感じられず、プルプルとした皮とゼラチン質のコラーゲンがとろりと溶け、唇が張り付くような濃厚な食感を楽しめます。スープからもトロリとした口当たりを楽しむことができ、食べたそばから肌が潤うような感覚に陥ります。
魚のアラ煮。魚の最も脂が乗って美味しい部位を用い、骨の髄から出る旨味を煮汁に閉じ込めています。甘辛い煮汁はこっくりと濃厚でありながら後味のキレが良く、魚の身をふっくらと引き立てています。特筆すべきはその旨味をたっぷりと吸い込んだ豆腐であり、魚以上に主役級の働きを務めています。
以上を食べ、軽く飲んでお会計は5千円ほど。形式上は居酒屋でありながら提供される料理の質や技術においては割烹レベルであり、信じがたい費用対効果と言えるでしょう。また、このあたりはセンベロ文化の聖地であるものの、当店は食事を楽しむ場としてのアイデンティティを保持しており、静かに飲めるとても良い雰囲気を醸し出しています。次回は鮨も食べてみたい。いや、「〆の沖縄そば」も捨てがたい。

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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。

Orchestra (オルケストラ)/参宮橋

参宮橋駅から歩いてすぐの「Orchestra (オルケストラ)」。薪火を取り入れたイノベーティブなイタリア料理が評判で、ミシュランではセレクテッドレストランとして取り上げられています。店名はイタリア語で「オーケストラ」を意味し、生産者・職人・料理人・サービスマンが一体となって最高の体験を生み出す様子を例えているようです。
カウンター8席のみの店内は劇場のような雰囲気(写真は食べログ公式ページより)。オープンキッチンスタイルで、薪ストーブを置き、目の前で料理が仕上がる様子目で楽しむことができます。BGMにクラシック音楽が流れているのは店名を意識しているのでしょう。

小川慎二シェフは長崎県生まれ。フランス料理からそのキャリアをスタートさせ、2012年にイタリアへ渡り、エミリア=ロマーニャ州のミシュラン2つ星「リストランテ・サン・ドメニコ」で5年間経験を積み、スーシェフとして活躍しました。帰国後は目黒「リナシメント(RINASCIMENTO)」のシェフを務めた後、2023年に独立したようです。
ワインは結構、いやかなり高いですね。ワインペアリングの用意もあるのですが量が少ない。また、イタリア料理店なのに置かれているワインはフランス産のものが支配的というの引っかかるポイントでした。
最初にトルテッリーニ イン ブロード 。エミリア・ロマーニャ州の伝統料理をシェフの故郷の食材で再構築しています。主役となる黄金色のスープは、長崎県五島列島産の焼きアゴを用いており、さらにはキジや生ハムやチーズから抽出した旨味も活かしています。和食のお椀をも思わせる親しみやすい味覚です。
「Orchestra」という店名を象徴する、遊び心あるアミューズ。器(?)をピアノの鍵盤に見立てており、ひと口サイズの美しい料理が並びます。ただ、外観に心を奪われすぎてしまい、味わいに集中できなかった自分がいる。
フォアグラの濃厚な脂にイチヂクの芳醇な甘みとビーツの土っぽい香りを掛け合わせます。パイ生地(?)のサクっとした食感もあり、濃厚でありながらも重すぎないひと品です。
埼玉は貫井園(ぬくいえん)で作られるシイタケ。原木栽培ならではの強い香りがあり、そこへズワイ蟹の繊細で上品な甘みが重なり合います。パクチーの爽やかな香りもアクセントとして感じられ、山と海の幸が織りなす旨味の相乗効果を楽しめます。
自家製のニョッキ。カボチャを練り込んでおり、ほんのりと甘く、もっちりとした優しい食感が魅力的。ソースには力強い旨味を持つ鴨肉と黒キャベツを用いており、仕上げに削りかけられたトンカ豆が、桜餅や杏仁にも似た甘く妖艶な香りを漂わせます。冬らしい温かみのあるひと皿です。
パンはシンプルな仕立てですが、外皮はパリッと香ばしく、内側は程よく水分を湛えたもっちりとした食感。小麦本来の素朴な甘みを感じつつ、料理の濃厚なソースを吸わせて楽しむスカルペッタにも最適です。
「サン・ドメニコ」直伝のスペシャリテ「ラヴィオーロ」。薄く伸ばしたパスタ生地の中には、リコッタチーズ、ほうれん草、そして宮崎県産の濃厚な卵「よかもよか卵」の卵黄が丸ごと包まれています。ナイフを入れると、とろりと溢れ出す黄金色の卵黄がソースとなり、焦がしバターの香ばしさとトリュフの高貴な香りと混ざり合います。濃厚でクリーミーな味わいが口いっぱいに広がる、美味そのものパスタです。旨すぎてビル建ちそう。
お口直しにリンゴの氷菓。果物のフレッシュな酸味と甘みに、白ワインの華やかな風味が大人っぽさをプラスします。そこにカルダモンの清涼感あるスパイスの香りが効いており、口の中をさっぱりとリセットしてくれます。滑らかな口当たりも見逃せない美点です。
メインは薪火で豪快かつ繊細に焼き上げた平戸の猪。燻製のような香ばしい香りを纏わせながら、脂身は甘く、ジューシーな仕上がり。噛むほどに赤身の濃い旨味と脂の甘みが溢れ出し、野性味がありながらも臭みのない、生命力あふれる味わいを堪能できます。何ともエッジの立った肉料理です。
〆パスタはピチ。トスカーナ地方発祥の、うどんのように太くモチモチとした食感が特長の手打ちパスタです。小麦の香りがしっかりと感じられる極太麺に、酸味と甘みのバランスが良いトマトソースがよく絡みます。具材を入れずシンプルに仕立てることで、薪火料理の後の胃にも心地よく収まりつつ、パスタ自体の美味しさをダイレクトに楽しめる、満足感の高い締めくくりでした。
デザートは「松ぼっくり」の形を模しており、視覚的にも楽しい。フルーティーな酸味が感じられるアマゾンカカオを用いており、ガナッシュやプラリネのザクザクとした食感を楽しみます、添えられたジェラートには茄子で、焼きナスのようにして甘みを引き出し、違和感なくチョコレートと調和します。
ピスタチオのフィナンシェと温かいウーロン茶でフィニッシュ。ごちそうさまでした。

以上のコース料理が2万円で、酒やら何やらでお会計はひとりあたり3万円強といったところ。ワインがちょっと高いかなあと思いつつも、ラヴィオーロの衝撃的な美味しさに全てがどうでもよくなりました。現在はミシュランのセレクテッドですが、星の獲得はもう目前。結果を焦ることなく、堂々とこのオーケストラを奏で続けて欲しい。そんな期待を抱かせるディナーでした。

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イタリア料理屋ではあっと驚く独創的な料理に出遭うことは少ないですが、安定して美味しくそんなに高くないことが多いのが嬉しい。
イタリア20州の地方料理を、その背景と共に解説したマニアックな本。日本におけるイタリア風料理本とは一線を画す本気度。各州の気候や風土、食文化、伝統料理、特産物にまで言及しているのが素晴らしい。イタリア料理好きであれば一家に一冊、辞書的にどうぞ。

バレンタインに手作りチョコだけは勘弁して欲しい

当ブログの読者は美味しいものに目がない感度の良い女性ばかりなので、理解してくれるだろうという期待を込め、誤解を恐れず問題提起です。

結論から申し上げます。世の中の女性はもっと真面目にバレンタインに取り組むべきです。
「あげる人がいない」という方、反省して下さい。感謝したい人がいないということは、自分が他人から感謝されていないということに他なりません。良くしてくれる人には当然好意を抱き、自分も良くしたいと思う。その流れが断ち切られ、感謝の渦の蚊帳の外にいるという事実を自覚すべきです。貴方がきちんとしたチョコをプレゼントする数が、貴方の器の大きさです。
「あげなきゃと思ってたんだけど、忙しいし機会もないままシーズンが過ぎちゃった」深刻ですね。自分が是非あげたいと思っているということは、相手はその5倍は自分に対して世話を焼いてくれているに違いありません。バレンタインで感謝を示さずにどこで示す?こういう方は、年賀状も旅行土産も誕生日もクリスマスも何もかもを同じ理由でうやむやにしており、最初は気がつかない程度に、だがしかし確実にまともな男性は自分から遠ざかっていき、気が付けば自分の手元には気のきかない察しの悪い自分そっくりの旦那しか残らなかった、という人生になる可能性が非常に高い。
「高級チョコをあげたのに価値を理解してもらえない」という場合、相手を責めるよりもまず、「教養のない男性が、私の数少ない感謝したい人だった」ということを反省したほうが良いですね。
「お返しがないのがムカツク」、お察しします。バレンタインのお返しをしないだなんて、出産祝いのお返しをしないぐらい同義にもとること。しかしこれを奇貨として人脈の棚卸を行えば良い。1回限りの高価なふるいにかけたと納得するのが精神的に健康です。
「キリがない」という方は、人付き合いの整理ができていない証拠。八方美人。退屈な義理チョコをバラまくのではなく、自分が心から感謝したいと思う人だけにきちんとしたものをプレゼントする。そう、お中元やお歳暮と何ら変わりのないことなのですよバレンタインは。
 「お金がない」という方は発想が貧弱です。別に高級チョコばかりが全てではありません。感謝の表現方法は無限大。以前、ひとまわりも年下の女性から誕生日プレゼントとして頂いたのは、小さな花と便箋2枚に綴られた感謝の手紙でした。震えるほど嬉しかったですね。もう女子力うんぬんの次元ではなく、人間的な魅力の話です。
 「面倒くさい」と考えている方、残念ながらあなたも周りからそう思われています。
一方で、「非合理的だ」と主張するのは一理あります。良い悪いではなく、思想の違い宗教の違いのようなもので、そこに議論の余地はありません。ただ、生活の彩りは全て非合理的な出来事で成り立っていることも事実です。人生は一筆書きでまわり道ばかりなのだから、目の前に楽しそうなイベントがあるのであれば利用しない手はないのにもったいないなあ、というのが私の意見です。
「会社でバレンタインチョコは禁止されているから、ルールに則り何もしない」センス無いよなあ。周りを出し抜く最高のチャンスじゃないか。なおのこと頑張るんだよ!
 「何をあげて良いかわからない」これは至極当然な悩みだと思いますね。人間関係は人それぞれですから、バラエティに対応する必要があります。以下、具体例。
まず、仕事関連の義理チョコとしては、高級チョコ屋の最も安いものなんていかがでしょうか?どれも1,000円切ります。トリュフなどややこしいチョコはさておき、シンプルなミルクチョコというジャンルであれば、JPHが一番レベルが高い。ちょっとしたタブレットであれば700円前後。どんなバカ舌であっても、ここのチョコは別格だと即座にわかるはず。
メゾンドュショコラや
トシヨロイヅカもブランドとして確立している割に、義理チョコ用のサイズが用意してあって心憎い。ちなみに鎧塚さんはヒカリエ店にしょっちゅういるので会ってみたい方は行ってみましょう。
味にうるさい男性にはBean to Barのタブレットを。「Bean to Bar」とはカカオ農園に直接足を運び直接仕入れ、カカオ豆から板チョコレートができるまでの全工程(選別・焙煎・摩砕・調合・成形)を管理し製造するスタイルのこと。カカオがフルーツであることを思い出させてくれる味。粗挽きのジャリジャリ感なんてもう最高。
このようにメッセージを添えるのも重要。たったひと手間がその攻撃力を何倍にも増幅させます。ちなみにこちらは私がゲストスピーカーで呼ばれた打ち合わせで不意打ちにもらったもの。全く期待していなかった意外性のある人物だっただけに、その喜びは計り知れない。そういう意味では、いつも顔を合わせている人ではなく、見当違いな人にいきなりあげるほうが、インパクトは大きいのかもしれません。
インパクトという意味ではコチラも。何がインパクトかというと、頂いた日付。なんと1月25日。バレンタイン近辺にバタバタっとするよりも、じっくり落ち着いて前もって。私は1分遅刻するぐらいなら1時間前から待っている、遅刻して良いのは死を迎える時だけ、というタイプなので、非常に好ましく感じました。
私は普段からサダハルアオキが好きだと公言しており、その発言をきちんと拾い記憶に留め、それを合わせてくる。相手の趣味嗜好を理解した上でのチョイス、これぞバレンタインのあるべき姿です。
こちらは変化球。チョコではなく、祇園辻利のお茶とシフォンケーキ。米粉が効いたモチっとしたもので美味しかったです。ホンモノの日本茶もついており、じわじわと楽しむことができて嬉しかった。
ランチを予約して下さり、頂いたのはドゥバイヨル、ベルギーのチョコ。
1段目は折り目正しいチョコが鎮座し、おや、まだ箱に高さがあるな、もしかして、、、
2段目がありました。結構なボリュームで嬉しくなっちゃう。ポイントは、こちらの女性が土日も働く超多忙な方だということ。なんとか時間をやりくりしプレゼントを用意してくれる心意気。おまけにスタイル抜群美女。非の打ち所がありません。魅力的な女性とはこういうことなんです。なんだかんだ理由をつけてバレンタインにきちんと取り組まない言い訳の天才は、仕事ぶりや外見にも滲み出ているということをお忘れなく。
こちらは初めてです。リストという、春日や浅草にある日本のお菓子屋さん。「ものすごく美味しいから!」ということで、食べてみると、ものすごく美味しかったです。いや、驚きました。何も世界的に有名なショコラティエだけが全てじゃない。
ワインを飲む方に最も喜ばれるのは間違いなくコチラですね。ディナーも自動的につけることになるため当然に値は張りますが、自分も一緒に楽しむことができ、何とも思い出深い一夜となること間違いなし。男性は「バレンタインにカロンセギュールを飲ませてくれた!」とワイン仲間100人に自慢するでしょうから、評判が評判を呼び、自分の知らないところで自分の評価がうなぎのぼりとなることでしょう。
ところで、勘違いしている方が多いのですが、手作りはやめたほうがいいですよ。手作りはやめたほうがよいですよ。大事なことなので2度言いました。

正直、手作りチョコはリアクションに困る。「わあ!すごい!」と、どれぐらい驚けばちょうど良いのか測りかねる。というか溶かして固めただけだから全然すごくない。

また、はっきり言って手作りのお菓子は手間と材料費の割に微塵も美味しくありません。そもそもスーパーで売ってる板チョコを溶かして固めるだけで美味しいチョコができるわけがないことぐらい、少しぐらい考えればすぐにわかることでしょう?

という話を色んな女性に話してきたら、誰も私に手作りチョコはくれなくなりました。

最後に、最も印象に残らない、すなわちあげてもあげなくても世の中は1ミリも変わらないチョコをご紹介。女子数名でワリカンで大きな箱を買い、コピー機の近くとかに置いてあるアレです。

アレは何ですかね。「義務は果たしましたからね」とでも言いたいのですかね。アリバイづくりですかね。何とも社会的意義が小さいチョコであり、チョコが可哀そうである。かといってやめてしまえというわけではなく、女子同士でのつきあいもあるでしょうからそれはそれで継続しておき、大切に想う方には別途個別に内緒でプレゼントする、これですな。
と、ここまで読んで気分を害された方はごめんなさい。先にも書きましたが、バレンタインへの取り組み姿勢は良い悪いではなく、思想の違い宗教の違いのようなもので、「いい歳してチョコごときに一喜一憂してアホちゃうか?」というご批判もごもっとも。ただ、節分というイマイチ盛り上がりに欠けるイベントだけに2月を託すのは心許ない。踊る阿呆と見る阿呆、同じ阿呆なら踊らな損々。ぜひとも今年は1万円札を握り締め、立派なチョコを3つ買い、まずは祖父・父親・夫・恋人あたりから始めてみましょうよ。去年よりも絶対楽しい2月なんだからね。

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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。