高級レストラン"また行きたい"偏差値【2025年最新版】

  • フレンチ イタリアン 中韓焼肉 和食 その他 
  • 私の主観的な"また行きたい"偏差値です。味や店の優劣ではありません。


【保存版】高級レストランでナメられないためのマナー集

高級レストランには一種独特の雰囲気があります。「なんだか店に値踏みされているようで居心地が悪い」と感じる方が多いかもしれませんが、その通り、店は客のことを値踏みしています。

「お客様は平等に扱う」なんてのは大ウソです。レストラン業界には『ソワニエ(大切におもてなしするべき客)』という言葉があるくらいであり、一流の客や金払いの良い常連・重い客に対しては恭しく接し、どう見ても場慣れしていない一見客に対しては、人間だもの、おざなりな対応になるものです。

そこで、「高級レストランにあまり行ったことは無いが、ナメられたくはない」と考えるワガママな貴方のために、高級レストランにおけるマナーを整理しました。結構な長文となってしまったので是非ブックマークして頂き、必要に応じて読み返して頂けると幸いです。

手羽先 おおむら/静岡市

1960年創業、静岡きっての老舗居酒屋「手羽先 おおむら」。静岡のソウルフードのひとつとして知られる「手羽先」が名物で、テイクアウトやイベント時のキッチンカーでの販売も好評のお店。食べログでは百名店に選出されています。場所は静岡駅から車で10分ほどで、歩いても30分ぐらいでしょう。
店内は思いのほか広く、L字のカウンター席にお座敷に数十席に2階席もある模様。子連れOKでありながら喫煙可という面白いコンセプトです。
アルコールは目を瞠る値付けの安さ。ビールは大瓶で700円ほどで、全国各地の銘酒が1合千円かそこらで楽しむことができます。静岡県の地酒も多く、旅行者にとっても嬉しいラインナップです。
サランラップがかけられた作り置きのツマミ類は階段下のショーケースから秒で配膳されます。とは言え刺身類は鮮度の良さが一目でわかる艶やかな輝きを放っており、特にマグロは静岡という土地柄もあって、赤身の濃厚な旨味とほのかな酸味のバランスがお見事。タコは吸盤のコリコリとした食感と、噛めば噛むほど染み出る滋味深い味わいが素晴らしい。
おしんこは恐らく自家製でしょう。の優しい塩加減と、素材の持ち味を活かした漬かり具合が心地よい。キュウリのパリッとした瑞々しい歯切れの良さが口内をリセットする重要な役割を果たします。
蒸し鶏サラダ。主役の蒸し鶏は、パサつきがちな胸肉を驚くほどしっとりと仕上げており、低温で丁寧に火を通したような柔らかさがあります。ゴマを土台としたドレッシングはアジコイメであり、酒の進むサラダです。
真打登場、手羽先です。黄金色に焼き上げられた手羽先は、皮目のパリパリとした香ばしさと、中の肉のジューシーさの対比が最大の魅力であり、提供された瞬間に立ち上る脂の焼けた匂いが食欲を刺激します。表面の皮はカリッとしたクリスピーな食感でビールとの相性が抜群。
「ねぎま」は鶏肉ではなく豚バラを用いているのが面白い。肉からは甘みのある脂が滴り、それがネギに染み込んで日本酒が進むのなんのって。鶏肉のネギマよりもパンチが効いた味覚です。
鶏皮はじっくりと焼かれており、表面はカリカリ、中はモチモチという二重の食感が楽しむことができます。噛みしめるたびにジュワッとにじみ出るコラーゲン質の濃厚な味わいは日本酒のアテとして最強の相棒だ。
もつ煮。モツそのものは串に刺さって提供され、その他の具材との主従がハッキリして楽しみ易い。味噌ベースのスープはモツから溶け出した脂と野菜の甘みが溶け合い、角の取れたまろやかでコク深い味わい。白ゴハンが欲しくなります。
「おでん」は「静岡おでん」の特徴である真っ黒なスープではなく、程よく甘い関西風のニュアンスを感じました。焼き物が出来上がるまでの繋ぎとして丁度良い味覚であり、とりわけ魚介の練り物系のレベルが高い。
「せいにく」は鶏肉を期待して注文したのですが、豚バラ肉がやって来ました。美味しいですが先の「ねぎま」と丸被りである。
〆に「もつカレー」を注文したのですが、ライスの付かない所謂「もつカレー煮込み」でした。ただし単なるカレー味ではなくモツの脂や和風出汁、味噌の隠し味なども感じられ、蕎麦屋のカレーに近い独特の深みを感じました。「ねぎま」「せいにく」に続いてローカル呼称に慣れませんが、何度も通って学びたくなる魅力があります。
今度こそ〆の食事として「おにぎり」。ニイチャンの大きな手でしっかりと握られるタイプであり、海苔のパリッとした食感と香りが全体を包み込みます。飲んだ後の胃袋に優しく染み渡る、日本人のDNAに響く究極のコンフォートフードです。
以上を食べ、そこそこ飲んでお会計はひとりあたり5千円を切りました。居酒屋界隈のスパダリとも言える費用対効果であり何もかも最高かよ。予約客が掃けた後にも次々とウォークインのゲストが入って来、まさに春夏冬二升五合。近所にあったら人生が豊かになる飲み屋です。オススメ!

食べログ グルメブログランキング

関連ランキング:鳥料理 | 新静岡駅日吉町駅


関連記事
焼鳥は鶏肉を串に刺して焼いただけなのに、これほどバリエーションが豊かなのが面白いですね。世界的に見ても珍しい料理らしく、外国人をお連れすると意外に喜ばれます。
素人にとっては単に串が刺さった鶏肉程度にしか思えない料理「焼鳥」につき、その専門的技術を体系的に記しています。各名店のノウハウについても記されており、なるほどお店側はこんなことを考えているのかという気づきにもなります。

貝そば もぉむ/田町

「貝」と「牛」という、海の幸と大地の恵みをひとつの丼の中で融合させるという大胆な試みで耳目を集めた「貝そば もぉむ」。芝浦エリアというラーメン激戦区という言葉からは無縁の穏やかな時間が流れるエリアに位置します。店名は「ONE PIECE」に登場するキャラクター「海牛モーム」に由来するそうです。
店内は厨房に面したカウンター席とテーブルが2卓。オープン直後に訪れたのにも関わらず客席は殆ど埋まっており、人気のほどが伺えます。券売機で食券を購入し、着席した後は割とすぐに着丼します。
私は1,100円の「特製 貝と牛の中華そば(醤油)」を注文。スープからはアサリやハマグリなどの貝類から丁寧に抽出した芳醇で奥深い旨味が感じられ、また、その貝の風味を牛骨から取った力強い出汁が下支えしています。繊細でありながらもしっかりとした輪郭を持つ、面白い味覚です。
「特製」のトッピングはしっとりと仕上げた豚肩ロースに団子、メンマ(?)、味玉、刻みタマネギ、三つ葉。メンマが変わっていて、これはメンマなのか?特有の臭みは無く、スープの香りを邪魔しない繊細な味覚で、ラーメン屋のトッピングとしてはありそうでない代物です。
麺は細めのストレート麺で、パツンとした歯切れの良さが特長的。貝と牛のスープを過不足なく持ち上げ、小麦の風味もしっかりと感じさせてくれます。スルスルとした喉越しも良く、最後までダレることなく心地よい食感を保ち続けます。
「チャーシューごはん」は250円。価格の割には気前よくゴロゴロと肉がのっており、ラーメンのトッピングとして食べた時とはまた違った印象を受けました。ラーメンのスープと共に味わい至福のひととき。
以上を食べてお会計は1,350円。高価格化が進むラーメン界隈としては良心的な価格設定であり、時間を選べば待つことなく楽しむことができるのも嬉しい。「蛤と鰹の中華そば」「貝と牛の昆布水つけ麺」「豚骨らーめん」などフレーバーも豊富であり、近くを通りかかればまたお邪魔したいなと思わせてくれる味覚でした。

食べログ グルメブログランキング


人気の記事
「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。

ヴォラーレ オステリア (Volare osteria)/久米(那覇)

泉崎から久米に移転した「ヴォラーレ オステリア (Volare osteria)」。ローマ出身のシェフが手掛けるイタリア料理店であり、沖縄在住のイタリア人さえもが本場の味を求めてこの店を訪れます。私の推しのトンカツ屋「豚々ジャッキー」の1階です。
店内は思いのほか広く、立食パーティーでは最大100名まで対応可能とのこと。肩肘張らないカジュアルな雰囲気で、カウンター席にテーブル席、個室の用意もあるとのことでした。ちなみにシェフは沖縄の大学で語学教師としても活躍したこともあるそうで、日本語ペラペラです。
アルコールは高くなく、ボトルワインは4千円台から始まります。途中でビールを挟んだのですが、定番のモレッティではなく全く知らない銘柄で、麦の風味がつよつよで面白かった。
前菜の盛り合わせ。レバーパテやキッシュ、ピクルスなど酒のツマミが盛りだくさん。いずれも軽い口当たりでワインとの相性も良く、これから始まる食事への期待感を高めてくれます。
旬の野菜サラダ。なのですが、これはちょっと旬って感じじゃないですね。その辺のスーパーで買ってきたような野菜のクオリティであり、パっとしませんでした。
一転、ポルチーニクリームのショートパスタはバリ旨いですね。ソースにはポルチーニ特有の芳醇な香りと旨味が凝縮されており、口に入れた瞬間にその豊かな風味が鼻に抜けていきます。クリームのまろやかなコクがポルチーニの力強い味わいを優しく包み込み、濃厚でありながらもしつこさを感じさせません。また、パスタの断面がハート型でかわちいです。
本場のラザニア。幾層にも重ねられたパスタ生地に、じっくり煮込まれたミートソースとクリーミーなベシャメルソースがたっぷりと絡み合います。表面はこんがりと焼き上げられ、香ばしいチーズの香りが食欲をそそります。
欲張りミックスグリル。この日のお肉は島豚にブラックアンガスビーフ、ソーセージ、チキンのローストでした。特にソーセージが良いですね。ハーブとスパイスが効いており、ピリッとした辛さがアクセントになりワインが進みます。
以上を2人でシェアしてお会計はひとりあたり1.2万円強。これはかなりしっかり飲み食いした結果であり、普通の飲食量であれば7-8千円に落ち着くことでしょう。シェフも合間合間にテーブルまで遊び来てくれ、とてもよく気遣ってくれて楽しい。グループで訪れ、ワイワイやるに最適のお店です。

食べログ グルメブログランキング


関連記事
寒い季節は沖縄で暮らしているので、旅行やゴルフだけで沖縄に来る人よりかは一歩踏み込んでいるつもりです。沖縄の人ってネットに書き込みしないから、内地の人が知らない名店が結構多いです。
沖縄通を気取るなら必ず読んでおくべき、大迫力の一冊。米軍統治時代は決して歴史のお話ではなく、今の今まで地続きで繋がっていることが良くます。米軍の倉庫からかっぱらいを続ける悪ガキたちが警官になり、教師になり、ヤクザになり、そしてテロリストへ。沖縄戦後史の重要な事件を織り交ぜながら展開する圧巻のストーリー構成。オススメです。

ここ数年で滞在した高級・有名とされているホテルを一覧化し◎〇△×と記した

年間を通じて外泊が多いので、ここ数年で滞在した高級・有名とされているホテルを一覧化しました。

◎〇△×と記していますが、これは私が滞在した時点における感想であり、価格や為替の変動、混雑度合い、当時のスタッフの対応など偶然に因る部分も多いので、話半分に捉えてください。また、ハイアットやヒルトンは最上級会員であり、ひらまつは株主なので、素で予約する場合とは対応が異なるかもしれません。

費用対効果も重要視しています。お金に糸目をつけないお金持ちの方々とは観点が異なることをご承知おきください。

ところで、私は子連れ客とそれをコントロールできない宿泊施設を憎んでおり、そういった客層が支配的なホテルは自然と△や×が多くなります。しかしながら、これは見方を変えれば家族旅行に向いたホテルを選ぶ指標となり得るかもしれません。


【ハイアット】
<北海道>

<関東>
△:ハイアットリージェンシー東京ベイ

Alo Edesse (アローエデッセ)/金武町(沖縄)

金武町の「ASBO STAY HOTEL(アスボ ステイ ホテル)」のメインダイニング「Alo Edesse (アローエデッセ)」がゴエミヨに掲載され、沖縄フレンチ界隈で話題を集めました。
さっそく訪れてみるのですが、あれ?なんか建屋がダサい。病院や市役所のようであり、ロビーのスタッフもスポーツクラブのニイチャンのようなユニフォームで、気が利かなく、ナニコレ大丈夫?といきなり不安になります。
ダイニングもガランとしており淋しさに満ちています。恐らくホテルの朝食会場としての利用が主なのかもしれませんが、ディナータイムは大きなガラス窓が全て夜の闇に塗りつぶされており、テーブルクロスも無ければナプキンも無いスタイルなので、高価なフランス料理を楽しむには漠然とした不安を抱えてしまう。昼間は海が見える開放的な空間のようなので、ランチに訪れるべきレストランなのかもしれません。
ワインリストの用意は無いのですが、いま開いているワインで組み立ててくれるペアリングが6杯で6千円と実にお値打ち。普通にシャンパーニュも含まれていて驚きの費用対効果です。ちなみに山中貞之シェフはフランスの「Bras」や北海道の「ミシェル・ブラス トーヤ ジャポン」で経験を積み、加えてオンフルールの「SaQuaNa(サカナ)」で腕を磨いたそうです。
まずは今帰仁産のスイカに自家製ハム、ライスコロッケ。いずれも丁寧に作られたアミューズであり、これまでの内外装に係る不安を払拭し、今後の展開に期待を抱かせる完成度です。
看板料理のパスカード。アヴェロン地方の伝統的な食べ物であり、シェフの師匠のスペシャリテでもあります。塩気のあるオカズクレープ的なひと品で、芳醇な香りが鼻に抜けつつ仄かに感じる塩味と甘味を楽しみます。ちなみに私はシェフの修業先であるオンフルールの「SaQuaNa(サカナ)」や、その系列であるパリの「Pascade(パスカード)」にお邪魔したことがあるのが密かな自慢です。
島バナナのスープ。海ブドウやシークワサーなども組み込まれており、沖縄の食材を大胆に再構築したひと品。ゴーヤの清々しい苦味と島バナナのトロピカルで濃厚な甘みにつき、一見ミスマッチに思える両者が互いの個性を補完し合い、調和のとれた深い味わいを生み出しています。
パンはいくつかご用意頂けましたが、いずれも穀物の風味を強く感じさせるしみじみ系であり、ソースを拭って食べるにちょうど良いです。
こちらはミシェル・ブラスの偉大なスペシャリテ「ガルグイユ」へのオマージュ。数十種類の野菜が皿の上で共演し、根菜は甘みを引き出すようにじっくりと火を入れ、葉野菜は鮮やかな色彩と食感を残すよう瞬時に火を通すなど、ひとつひとつの野菜が持つ個性に合わせた緻密な調理が施されています。こういう料理を毎朝食べたい。
お魚料理は沖縄の高級魚「アカマチ」。皮目はパリッと香ばしく、身はしっとりとジューシーに焼き上げられています。茗荷の爽やかな香りにローゼル(ハイビスカスの一種)の酸味が見事なカウンターバランスとなっています。
続くお魚料理は「マクブ」。やはり沖縄を代表する高級魚であり、その弾力のある引き締まった身質と上質な脂の旨味をストレートに楽しみます。フィンガーライムの鮮烈な酸味と島ラッキョウのピリッとした辛味が不思議とよく合う。沖縄でしか口にすることのできない味覚でしょう。
金アグーのタン。独特の歯切れの良い食感があり、そこにソース・アメリケーヌの濃厚な旨味が加わって、タンの味わいに奥行きを与えます。
メインも金アグー。先のタンとはまた違ったテイストの味わいであり、カレーリーフが香る甘酢ソースという、フレンチの枠を超えたアジアンテイストのソースが合わせられます。厚切りでムシャムシャとした食感も心地よく、様々な食材が複雑な味のレイヤーを構成します。
デザートはパッションフルーツのアイスクリーム。南国を思わせる鮮烈な酸味とトロピカルな香りがやはり美味しい。それを受け止めるキャラメルガナッシュの濃厚な甘さとほろ苦さ、カカオニブのビターな風味とカリカリとした食感、カカオチュイル(薄焼きクッキー)の香ばしさがカカオの多面的な魅力を伝えます。
お茶菓子に紅茶でフィニッシュ。お茶菓子にしてはショコラの質が異常に高く、なんでも専属のショコラティエがいるそうです。

以上のコース料理が16,000円にワインペアリングが6千円。こんなんで商売は成り立つのかと心配になる費用対効果です。お金の話を抜きにしても料理のレベルは非常に高く、なぜこんなところ(失礼)にバリキャリの凄腕のシェフがいるのか、これは日本のフランス料理界にとって大きな挑戦ではないかと勝手に案じてしまいます。これは本物だ。東京でデビューすれば、いきなり天下を取れそうな完成度のディナーでした。

食べログ グルメブログランキング

関連ランキング:フレンチ | 金武町


関連記事
「好きな料理のジャンルは?」と問われると、すぐさまフレンチと答えます。フレンチにも色々ありますが、私の好きな方向性は下記の通り。あなたがこれらの店が好きであれば、当ブログはあなたの店探しの一助となるでしょう。
日本フレンチ界の巨匠、井上シェフの哲学書。日本でのフレンチの歴史やフランスでの修行の大変さなど興味深いエピソードがたくさん。登場する料理に係る表現も秀逸。ヨダレが出てきます。フランス料理を愛する方、必読の書。