食べログで検索し、市役所近くの便利な場所に当店を発見。店名の由来は「字石垣一番地」という住所であり、店と市役所の間の通りはかつて海岸線であったそうな。
店内は意外に広い。テーブル席がいくつかと、カウンターが数席。ツマミや酒も置いているため、予約して飲み屋使いすることもOKとのこと。この日のゲストは家族連れの観光客がほとんどという印象。
「コッキそば」を注文。「コッキ」とは八重山方言で「ごちそう」の意味であり、ソーキ・三枚肉・カマボコ・島ネギと、九州じゃんがららーめんで言うところの全部入りです。
スープは化学調味料を一切使用せず、「石垣の塩」などの天然調味料のみで味付けしているとのこと。なるほどあっさりと清澄なスープの奥底に、豚の出汁の味わいが染み渡ります。最近流行りのアタックの強いラーメンとは対局をなす味わい。
麺は八重山そば伝統の細目の平麺。自家製です。ネット上の口コミでは「コシが強い!」と記載されていたのですが、私にとっては強いどころかフニャフニャです。讃岐うどんのコシの強さがICBMだとすると、当店のそれは焼夷弾といったところでしょう。まあ、コシが強ければ美味しいというわけではないので、それはお好みで。
三枚肉が結構美味しい。豚肉そのものが美味しく、調味もどぎつくありません。
ソーキも三枚肉と同様美味。これだけタップリの肉塊がついたそばが1,050円というのはある意味リーズナブルなのかもしれません。
メニューの説明書きに自家製のピパーズが自慢と書かれていたのですが、
どう贔屓目に見ても既製品であり、アマゾンでも普通に売られていました。どういうこっちゃ。まあ、自家製であれば美味しいというわけではないので、それはお好みで。シナモンとコショウの中間地点のような風味であり、ほんのりとした甘さが特徴的。
結論として、麺やスープは別段特色のない八重山そばのそれです。ただし肉の値付けはリーズナブルなほうなので、ここで飲み会をし〆に蕎麦を食べるという使い方が最も満足度が高いのかもしれません。
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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。
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