マンダリンオリエンタル東京38階のイタリアンダイニング。店名の通り抜群の眺望を誇り、床から天井まで一面の大きな窓から息をのむような東京の絶景が広がります(写真は公式ウェブサイトより)。
グラスのスパークリングワインは1,700円~、フランチャコルタが2,000円、シャンパーニュに至っては2,400円~とぶっ飛び価格。さらに15%のサービス料と8%の消費税が乗ってくるので軽く鼻血が出そうです。フェッラーリはボトルで6,500円と相対的に安く感じました。前菜にイカのグリルをチョイス。このイカがコテンパンに旨く、シンプルな調理ながらマルゴット美味しいです。敷き詰められたズッキーニもシャレオッティで、山羊のチーズやピスタチオのソースも賑わしい味わい。
グリーンピースのスープは豆の味が濃厚で良いのですが、やや塩気が足りないか。もう少しの塩分か、チーズのコクを添加したほうが私好みでありました。
イタリアンレストランとしてはパンのレベルが極めて高い。手前はタマネギのパンであり、タマネギの旨味と甘味が愛想の良い味覚を響かせています。奥のオリーブのパンもゴンとしたアクセントのあるオリーブであり心に残りました。
パスタ料理はナポリ風ラザニアを注文。ラザニアは自宅で作ると面倒この上ない料理であるため、外食で出会うと積極的に注文するようにしています。
たっぷりのミンチ肉にこれでもかというほどのたっぷりチーズ。なんとも解かり易い味覚であり、これを不味いという人はそういないことでしょう。ゆで卵も食欲をそそる可愛らしさ。本日一番のお皿でした。
連れのメインはベジタリアンメニュー。トミーノチーズのグリルと季節野菜。トミーノとはピエモンテ州で作られるカマンベールに良く似たチーズであり、加熱して食べるととっても美味しい白カビです。
私は牛肉のブレゼ、猟師風。ブレゼとはいわゆる蒸し煮のことであり、コラーゲン質の多い肉を使うことが多いです。じっくりと煮込まれることにより肉汁が循環し身が柔らかくなる。上質な牛肉であるためパサつくこともなく、慈悲深い味覚にしみじみ。
デザートは『ケシキのクラッシックティラミス』をチョイス。これはまあ、普通のティラミスですね。どちらかと言えば無骨な味わいでした。
連れは『レモンクリームとビスケット 柚子 レモンとオレンジのピール』を注文。アマゾンエコーをふたつ重ねたような特大のココットにたっぷりと。
中は三層構造となっており、底からたっぷりのレモンクリームにレモンのジュレ、ビスケット。「もうおなかいっぱい残りあげる」とのことで1/3ほどお手伝いしましたが、これが実に爽やかかつ食べ応えがあり、先のティラミスよりもコチラが正解でした。
折り目正しいビスコッティに濃厚なコーヒー。最後の最後まで外しません。ごちそうさまでした。
コース代金自体は4,300円なのですが、酒代や15%のサービス料と8%の消費税が乗って、7,000円近いランチとなりました。それでもそれぞれの料理の味わいは真っ当でありポーションも文句なし。サービスも15%を取るだけあってしっかりしています。さすがはマンダリンと納得のランチ。大人の初デートにぴったりなお店でしょう。
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ホテルでの食事は割高ではあるのですが、サービスも味も大きく外すことは無いので安定枠として確保しています。その中でも私のお気に入りは下記の通り。
- ザ・レストラン by アマン/大手町 ←全てが開放的で健康的
- ニューヨーク・グリル(パーク・ハイアット東京)/都庁前 ←食べ放題なのに食べ放題クオリティではない
- ジランドール(パーク・ハイアット東京)/都庁前 ←ランチステーキがお得
- ピークラウンジ(パークハイアット東京)/新宿 ←21時までであれば6,000円チョイで飲み放題という大盤振る舞い
- キュイジーヌ[s] ミッシェル・トロワグロ/都庁前 ←滞在時間4時間。泥酔。
- アジュール フォーティーファイブ(リッツカールトン東京)/六本木 ←ドレスコードを守る価値がある。
- モダンビストロ タワーズ(ザ・リッツ・カールトン東京)/六本木 ←リッツというブランドと雰囲気を食べる店
- ザ・ロビーラウンジ&バー(ザ・リッツ・カールトン東京 )/六本木 ←「WOWバーガー」13,000円(税サ別)
- レストラン・ブリーズ・ヴェール ←天空のレストラン。ランチの危ない開放感。
- ステラガーデン/芝公園 ←東京タワーが0時に消灯する理由
- ケシキ(K’shiki・マンダリンオリエンタル東京)/三越前 ←抜群の眺望を誇り、床から天井まで一面の大きな窓から息をのむような東京の絶景
- シグネチャー/三越前 ←絶対に外さない、非の打ち所の無いレストラン
- あらし山吉兆/洞爺湖 ←吉兆の技術と北海道の素材が調和。
- レ セゾン/日比谷 ←ジビエジビエジビエ!
- ラベ/西梅田 ←クラシックなフレンチ、正統派
ホテル業界の神と随一のマーケターの共著。サービスする側/される側の両視点があり、「ホテルマンが感動するお客さま」「少しでもお得に、上質な部屋に泊まる方法」などの話題も興味深いです。