「三田二郎が夜の営業を始めた」という情報を得たので、港区スポーツセンターで2km泳いだ後に行ってみました。
水曜日の19:21で15人ほどの行列。女性ひとり客もチラホラ。昔は鍋二郎と言って、体育会限定(?)で空の鍋を裏口から持ち込み、1,000円や750円を手渡すとラーメンをテイクアウトすることができたのです。私は体育会ではないのですが、体育会の友人の鍋二郎に厚かましくもお呼ばれされたものです。
この位置に到達したのが19:45。小豚700円を購入。私が4男の頃は550円だったので、値上げ幅がアベノミクスのインフレターゲット2%に完全に一致。私たちの日本経済は磐石だ。
ちなみに麺を硬めにしたり少なくしたりしたい場合はチケットを買った時点で店員に申し出ましょう。ここまではゲストに対し防御的な権利が認められます。
19:52に着丼。並び始めて31分でありつけるのだから、そう悪く無いタイムです。ちなみに私の人生での最長三田二郎待ち時間は100分です。
小豚カタメヤサイニンニク。あれ?こんなに麺と野菜って多かったっけ?昔の思い出は美化されると良く言われますが、これは美化なのか何なのか。この料理は一種のロールシャッハ・テストですね。この写真で何を想像するかを述べてもらえば、被験者の思考過程やその障害を推定できます。
変わらない味、というか昔よりも安定したスープのように感じました。私が学生時代の三田本店は日に拠って味がバランバラン。月曜日がイマイチで週末が近づくにつれてクレッシェンドしていくことが多かった。
麺は少し太く手ごわくなったように感じました。当店の料理を問題なく食べきるコツは、水やスープなどの液体を極力摂らず、無駄口を叩かず一気呵成に一心不乱に取り組むことです。
20:07にスープを除いて完食。15分も要してしまいましたが、この日の私は最終ロット。鍵閉めであったため、背後から迫り来るプレッシャーもなく存分に二郎を堪能することができました。
純粋に満腹感だけを測るなれば、小豚ヤサイ≒ロブションの一番高いコースです。すなわち精神的な障害さえ排すれば女性でも充分に完食することができるでしょう。食後はお決まりの舌のピリつき。ガマの油でも塗りたくなる。
実質的な意味において美味しいかどうかは意見を差し控えますが、時々無性に食べたくなることも確かであるという両義的な料理。一言で述べるとソウル・フード。また来ます。
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ラーメン二郎 三田本店