麻布十番のど真ん中の広場に面した誰もが見覚えのある立ち飲み屋。行こう行こうと思いを馳せる一方で、いつでも行けるから今日はいいやを繰り返し、あっという間に数年がたってしまいました。
サン・セバスティアンのバルを彷彿とさせる立ち飲みのワイン。コンセプトは好きなのですが、誰の目にも留まる立地と敷居の低さからか、品の悪い客が多くとにかく騒がしい。紫煙もモクモクで、入店後すぐに帰りたくなりました。
名物のこぼれスパークリングワインは500円。銘柄は不明で恐らく安いカヴァでしょうが、それにしても500円はオトクです。
立ち飲みの割にチャージ料がひとり300円もかかると憤慨していると、きちんとお通しが運ばれて来ました。4種から選ぶことができ、私はチーズと海老と生ハムの小皿。味はまあ普通ですが、300円でこれならそう悪くないかもしれません。
連れはラタトゥイユ。一口頂きましたが良い感触です。
メニュー表を開いて驚き、びっくりするほど高いのです。もちろん絶対的な価格はそれほどでは無いのかもしれませんが、立ち飲みでこの値段はちょっと。。。これなら着席かつ中々の美味であるデフレの申し子、鳥貴族に行くべきです。
牛すじ肉のガーリックピリ辛煮込み。僅か数口で500円。臭みと脂が強くムリでした。その割にガーリックの風味に乏しい。それほど濃くは感じないのに異常に喉が渇くという不思議な味付けです。
親鶏の炭火ごろごろ焼きも墨汁のような味わい。せっかくの炭火であるのにベッタリとした食感で、料理の何にも貢献していません。
妙に喉が渇くのでビールで水分補給。丁寧に注がれる一番絞りは500円。そう、この店は食べ物が割高で酒がリーズナブルという珍しい芸風です。
白肝ステーキは大迫力なのですが、どうも味に深みが無いというか何というか、平たく言うと退屈な味わいです。量だけは立派なので腹は膨れる。
そうそう、このとき私の背後のテーブルの見ず知らずの会社員たちが
「っていうかタケマシュランはさぁ～」と私の話題で盛り上がっていました。私も有名になったものである。
砂肝に絶句。死人の足のようである。味は推して知るべし。連れと目が合い無言で頷き合う。もう帰ろう、この店に見るべきものは何も無い、と。
つくねもスーパーの惣菜と同等かそれ以下です。そもそも黄味の無いつくねなんて認めないんだから。
ナンコツも荒涼とした味わいでもうコリゴリ。一方で、セセリは悪く無い。程よい脂と適度な噛み応え。最後の最後で何とか救われました。
ごはんものでも食べるかい？と念のため連れにお伺いをたてると、「もういい。家でお茶漬け食べる。早く帰ろ」
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麻布十番にはフランス料理屋がたくさんあるのですが、残念ながら割高でハズレなお店も多い。外さない安定したお店は下記の通り。
- ラリューン ←クラシックな調理で正統派。むちゃ穴場です。
- 麻布れとろ ←ここで合コンすれば幹事がモテる（と信じている）。
- RRR ←ワインが割安。飲みまくれ！
- ルバーラヴァン52 ←全般的に安い。2時間で追い出されるのが玉に瑕。
- タストゥー ←トリュフを使ったデザートに身悶え。
- 麻布十番グルメまとめ ←ほぼ毎日、麻布十番で外食しています。その経験をオススメ店と共に大公開！
東京カレンダーの麻布十番特集に載っているお店は片っ端から行くようにしています。麻布十番ラヴァーの方は是非とも一家に一冊。Kindleだとスマホで読めるので便利です。
