Tastous(写真は公式webサイトより)。南麻布に半年ほど前にオープンした新店。「最近のパリのビストロっぽいわね」と連れの一言一言に重みがあります。
グレープフルーツっぽい香りが主体の爽やかなシャンパーニュ。すごく好き。
ホタテにネギのソース、バターナッツのクリームにビーツ等々。素材の持ち味を端的に表現するシェフだなあという印象を受けました。もう少し迫力のある貝柱だったら嬉しいけれど、価格設定を考えるとそれはワガママというものです。
パンは一見普通なのですが、コクや甘みがしっかりと感じられレベルが高い。
メバルに日向夏のソース。メバルは身がそれほど厚くないのに脂が強烈。容積は小さいながらも非常に存在感のある魚でした。脂が強いので、日向夏のソースではなくジュレとかでサッパリしてもいいかもしれません。ガルニチュールは全てオーガニック野菜なのが信念を感じます。
トゥーレーヌのSB。ビオ感バリバリ。好みが分かれます。
青森県産小鴨胸肉。むっちりとした皮目とホロリと柔らかい肉質がグラデーションとなり、あっぱれな一皿でした。ポーションもたっぷりで、柑橘のマスタードも瀟洒な存在。また、先にも述べましたが、付け合せの野菜たちがいちいち美味しい。シェフは素材を選び抜く審美眼に優れていますね。直接材料費が経営を圧迫しているんじゃないかと心配になってしまいました。
グラスの赤はCS、PNとガメイの混醸、PNの3種から選ぶことができ、面白さに引っ張られてPNとガメイの混醸を。確かに絵に描いたようなPNガメイ味で、そのどちらとも取ることができるような酒質。興味深いワインです。
デセールは600~800円のものが多いのですが、その中でもひと際異彩を放つ1,700円という価格設定。トリュフ入りのマスカルポーネを包んだクレープとカルヴァドスのアイスクリーム。もうそんな字面を見るとそれしか目に入りまへん。
ねえ見て見て!きゃは☆黒いキノコたんがいっぱいだょーぅ!想像以上にトリュフトリュフしたデセールで仰天。ヴァニラとトリュフをうっかり間違えてしまったんじゃないかとハラハラするぐらい弾け飛ぶ官能的な香り。申し訳ありませんが、脇のカルヴァドスのアイスやらそれまでの食事やらの一切合財を葬り去るほどのインパクトがありますこのデセールには。
エスプレッソの苦味で口腔内を整えてごちそうさまでした!
今日の料理は上質な素材とオーソドックスな調理でシンプルに美味しいという印象。これに加えて唯一無二のスペシャリテを体験することができれば、十番界隈でのビストロでは突出した存在になりそうな気がします。
サービスも素晴らしいですね。付かず離れずの絶妙な間合い。見ていないようで各テーブルの進捗状況を完璧に把握し遠く離れた厨房と見えない2人3脚する。81のような特殊なサービスはさておき、久しぶりに気持ちの良いサービスを享受できたと嬉しく思えました。また来よう。
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麻布十番にはフランス料理屋がたくさんあるのですが、残念ながら割高でハズレなお店も多い。外さない安定したお店は下記の通り。
- ラリューン ←クラシックな調理で正統派。むちゃ穴場です。
- 麻布れとろ ←ここで合コンすれば幹事がモテる(と信じている)。
- RRR ←ワインが割安。飲みまくれ!
- ルバーラヴァン52 ←全般的に安い。2時間で追い出されるのが玉に瑕。
- タストゥー ←トリュフを使ったデザートに身悶え。
- 麻布十番グルメまとめ ←ほぼ毎日、麻布十番で外食しています。その経験をオススメ店と共に大公開!