本日は3軒のメゾンを巡る予定だったのですが、急遽、朝は起きるまで寝ることとし、結果的に9:30からお邪魔する予定のテタンジェをパスすることとなりました。予約しておらず誰にも迷惑をかけることは無いので、まあ良しとしましょう。
といわけで、10時近くまでたっぷり睡眠をとり充電完了。タクシーを呼んでもらって一路ポメリーへ。
運転手が20代前半で若く角田信朗のような体躯で何となく嫌だ。しかも途中入り込んだ路地が工事中でUターンを余儀なくされ、狭い路地であったため車の後ろをぶつけてしまい角田のイライラ度は120%。露骨に舌打ちやため息を連発するようになったので、「オマエ道間違えたんだから少しまけろよ」とはさすがに言えそうにない。
到着直前、角田のケータイが鳴り響きナビ画面に表示(どういう仕組みかわかりませんが、ケータイと連動している車が多い)された発信者の名前が「Papa」。なんてかわいいやつなんだ。
結局、角田は「道間違えてすまんかった」と自発的に安くしてくれ、Papaの件といい、東京の飲み屋で出会えたら肩を組んで仲良くなれたかもしれません。
さてポメリー。ここは何だかテーマパークみたいですね。ボルドーのシャトーも観光客馴れしてはいましたが、ポメリーはその上を行く。ガイドはワイン造りとは何の関係もないプロの外注ガイドではなかろうか。システマティックではありますが、少々味気ないツアーです。
同じツアーに日本人がいました。50過ぎの夫婦。旦那さんがギラついた雰囲気で肩からカーディガンをかけていたのでテレ朝のプロデューサーみたいだなあ同伴者も派手だし愛人かなあと思案していると、「何言ってんの。全然美人じゃないじゃない。あれはどう考えても正妻よ」と連れの毒舌ここに極まれり。
打つ前のコルク。円柱系。これを瓶に無理やり押し込むとマッシュルーム型となるのです。
地下蔵(カーブ)へ潜る。こんなに階段を降りるのです。
カーブは通年10℃前後、湿度70%に自然と保たれているので、常にひんやりジメジメしっとりしています。コケやカビが生えています。
その長さは数キロにも及ぶ。これだけの地下要塞が実現できるのだから、ジオフロント計画も夢じゃない。
ポメリーのカーブには200億本ものボトルが眠っているらしいです。ほんまかいな。
ウワサのピュピトル。澱を瓶の先端に集めます。
お宝ゾーン。ここだけで億単位の取引になりそう。
試飲。日本のビール工場などでは試飲は無料ですが、フランスの酒蔵ではお金を取る所がほとんど。とは言え、レストランなどで飲むよりは割安なので、ポメリーの中でもええやつを頂きました。
おおお何ともコクがある。好きか嫌いかはさておき、ええやつであることはわかりました。
さてランチ。ポメリーのお隣さんのBoyer-Les Crayeres(ボワイエ・レ・クレイエール)というホテルにあるメインダイニング、Le Parc(ル・パルク)へ。ミシュラン2ツ星。詳細は別記事にて。
食後に訪れた藤田教会は酷かった。ちっぽけな教会で、外から内部を伺うことができるのに4ユーロも徴収する。私がマーク・ザッカーバーグ級の大金持ちであっても支払うことはないでしょう。
ロデレール。ランスの街中には有名メゾンがゴロゴロあります。
マムへ。
当メゾンはコンクリートタンクでの白ワインづくりから説明を始めてくれたので、シャンパーニュへの愛を感じました。澱を英語で「デポジット」と言うのですね。何か変な感じ。
地下に降りるとポメリーと似たような感じ。それにしても不思議な街だ。地下要塞。新宿ダンジョンに続いてシャンパーニュダンジョンも作ると面白いかもしれないですね。
「いやー今日は感銘を受けた。初めてのメゾンだったけど最高だったよ」と隣のアメリカ人はまた適当なことを言う。本音と建前トークはアメリカ人が世界一ですね。
テイスティング。
チャラついてなくてしっかりとしたメゾンだという印象。鎌倉へのグリーン車での愉しみ方は間違っていなかった。
見学後は街中を散策。まずはランスの大聖堂へ。残念ながら改修中なので
側面のほうがかっこよかったりする。
ステンドグラスはシャガールの作品。言われないとわからない。いや言われてもわからない。
ランスの目抜き通りへ。みんなテラスでビールを飲んでいて楽しそう。ヨーロッパの都市はこういうことが当然にできるのがいいですね。日本にはこのようなスペースがないからビアガーデンという商売が成り立ち、ひいては凄惨な込み具合を呈するのでしょう。
モノプリ(スーパーマーケット)でお買い物。こちらの人はレジがどれだけ混んでいたとしても苛つかない。したがってとんでもなく混雑する。成城石井のレジ回し(一人がレジ打ち、もう一人が袋詰め)を見習いなさい。
今回の旅行、最後のディナーは地元の魚屋さんが経営するレストランへ。英語が全く通じず最後の最後で最高難度。
「ワインをめぐる冒険」シリーズ目次
- ワインをめぐる冒険 vol.11~スタッガード配列~
- ワインをめぐる冒険 vol.10~20歳の春に一目惚れした貴方は何処へ~
- Pascade/オペラ
- Le Bocal/ランス
- Le Parc/ランス
- ワインをめぐる冒険 vol.9~シャンパーニュメゾン巡り~
- L'Assiette Champenoise(レストラン)/ランス
- L'Assiette Champenoise(ホテル)/ランス
- ワインをめぐる冒険 vol.8~~ランス~
- Le Gabriel/ボルドー
- ワインをめぐる冒険 vol.7~ボルドー市街地観光~
- ワインをめぐる冒険 vol.6~メドック格付けシャトー巡り②~
- Cafe Lavinal/ポイヤック
- ワインをめぐる冒険 vol.5~メドック格付けシャトー巡り①~
- La Tupina/ボルドー
- L'Envers du Decor/サンテミリオン
- ワインをめぐる冒険 vol.4~サンテミリオン、ポムロール~
- Le Bistrot du Sommelier/ボルドー
- L'ecluse/オペラ
- Angelina/ルーブル
- ワインをめぐる冒険 vol.3~そしてボルドーへ~
- La Rotisserie/モンサンミッシェル
- ワインをめぐる冒険 vol.2~モンサンミッシェル~
- Les Clos Bourguignon/オペラ
- ワインをめぐる冒険 vol.1~ギャラリーラファイエット~
このシリーズは間違いなく名著。一般的なガイドブックと全く観点が異なり、完璧にワインラヴァーを向いています。ワインがテーマのフランス旅行においては必携!
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旅行が好きです。油断するとすぐに旅に出ます。楽しかった大型旅行の先頭記事をまとめました。リンクに飛んでから、順々に次のページをめくって頂ければ幸いです。
- 香港vol.1~成田第3ターミナルという秘境~ ←美人ソムリエールふたりとの珍道中
- 北米西海岸 vol.1~ホンクーバー~ ←ナパの葡萄畑で眠るワイン旅行
- スイス vol.1~氷点下キャンプファイヤー~ ←スイス航空様ご招待のタダ旅行
- パラオ ダイビング クルーズ vol.1~デルタのビジネスクラスwww~ ←ヒルズ族がクルーザーをM&Aした話
- ワインをめぐる冒険 vol.1~ギャラリーラファイエット~ ←ボルドー・シャンパーニュでワインに溺れる旅
- 小笠原諸島 vol.1~おがさわら丸~ ←船でしか行けない東京都でイルカと暮らす
- 屋久島 vol.1 ←縄文杉?ハァ?
- 飛騨高山・白川郷そしてSKE48 vol.1 ←白川郷は中国人だらけな旅
- イビサとバスク/vol.1 ←パーリーピーポーと美食家の共存
- カリブ海クルーズ vol.1~プレミアムエコノミー~ ←カリブ海の島々を船で巡る
- アマンジオ/ジョグジャカルタ vol.1 ←「アマンジャンキー」発生!
- ザ・ウィンザーホテル洞爺リゾート&スパ/洞爺湖 vol.1 ←日本でも本気の美食旅。
- 最も効率よくダイブマスターになる vol.01 ←年間10回は沖縄へ行きます。
- 北欧クルーズvol.01~ロンドン~ ←北欧を船で巡り最先端の美食に舌鼓。
- 地中海・エーゲ海クルーズvol.01 ←2週間かけて地中海のイケてる都市を巡る。
- BIER REISE'09 vol.01 ←ドイツ中欧ビール紀行。
- カリフォルニア vol.01 ←西海岸と思いきやメキシコまで足を伸ばしちゃうもんね。
- ハワイ vol.1 ←ハワイで生まれ育った人とハワイを旅する記憶。