ちょうど連れが3週間にも及ぶシャンパーニュメゾン巡りから帰国したばかりだったので、シャンパーニュを飲みながらシャンパーニュの思い出話をして頂こうということで、当店へ。「RNSQ(エレネスク)」はRoute National Soixante Quatorze(国道74号線)の頭文字。国道74号線はブルゴーニュを南北に走る国道。そう、ブルゴーニュとシャンパーニュ推しのお店なのです。
知らない生産者を半ばあてずっぽうで選んだらすげえうまかった。
お通しにチップス。チーズが濃厚で積極的に好き。
ホタテを細かくカットしたものに、羅臼昆布で風味付け。昆布味は面白い一方で、ホタテはやや生臭味を感じました。あと「羅臼昆布」が「ラスコンブ」に聞こえて仕方なかった。オヤジっぽくなるから黙っていたけれど。
バケットは標準的。2個も食べといてなんですけど。
20種(だったっけ?)の野菜を使用した一皿。この盛りこの味付け北欧風?こういう料理は自宅では絶対に食べることができないので嬉しい。
アワビのポワレとキノコたち。ううー、美味しい!アワビたまらん。適度な弾力、滋味深さ。結婚したい。本日一番のお皿です。
テーマに沿ってシャンパーニュ縛り。こちらも知らない生産者のものを適当にピックアップ。クリーミー。今日はワイン、外さないなあ、嬉しいなあ。連れはワインを仕事としているので、私がダサいものを選んでいないかドキドキしたのですが、ミュズレ(栓の針金グルグルを解いたフタ部分)を持ち帰られていたので、お気に召したのだと思います。よかったー。
アマダイ。皮目がパリパリしていて食感が楽しい。スープもはっきりとコクがあって白身と調和。美味しかった。もうちょいポーション欲しい。
メインは土佐あか牛。こちらはどストレートな一品。火入れもソースも文句なし。
グラニテでお口を整えてから、
デセール。上品で程よい甘さ。ただやはり量も上品なのである。
折り目正しいエスプレッソで〆。ごちそうさまでした。
2人でシャンパーニュを2本も飲んだのでそれなりの金額になりましたが、それほどお酒を飲まない方、つまりコース料理にグラスワイン1~2杯のみに留めると、大変リーズナブルに仕上がると感じました。そう、ワインの値付けが結構安い。
ところで「ビストラン」について。恐らくビストロとレストランの中間という意味でしょうが、料理も価格もレストラン寄りに感じました。そう、白金のルカンケがビストロと言いながらも、その実はレストランな感覚に似ています。
お酒を飲む人とそうでない方では捉え方がかなり異なるお店だとは思いますが、私はとても好きでした。またお邪魔したいと思います。
後日談。連れから以下のようなメッセージを頂きました。
「え!?あのシャンパーニュ、適当に選んだの??私がセロス訪問帰りということでのチョイスだ、すごすぎると思ってたのに!1本目のlouis nicaiseのクレモン氏はジャック・セロスで栽培醸造を担当していた方で、2本目のchartogne tailletはまさにアンセルム・セロス氏に師事していた方なの」
素晴らしい。セロス系にたまたま当たったのは余興だとしても、美味しいものが2本も続くということは、お店の揃え方に間違いがないことの証明ですね。
ちなみにジャック・セロスとアンセルム・セロスってのは、シャンパーニュ界のスーパースター。松田優作と松田龍平みたいなカンジと思ってください。違うか。
それにしてもワインは楽しい。1本1本に歴史と物語があり、知的好奇心が刺激されて、好きなもの同士を引きあわせてくれる。ビールや焼酎じゃちょっとこういう化学反応起こらないもんなあ。
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麻布十番にはフランス料理屋がたくさんあるのですが、残念ながら割高でハズレなお店も多い。外さない安定したお店は下記の通り。
- ラリューン ←クラシックな調理で正統派。むちゃ穴場です。
- 麻布れとろ ←ここで合コンすれば幹事がモテる(と信じている)。
- RRR ←ワインが割安。飲みまくれ!
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