このお店は面白いですよ。本当の意味でのプリフィクスメニュー。メニューに載ってある20皿ぐらいの中から4皿選ぶ。メイン4皿でもデザート4皿でも良いのです。すごい自由度。というか厨房の仕組み、どうなってるんだ。
チョイスした4皿とは別に出てくるアミューズ。左はとうもろこしのスープ&フラン。甘くて最初の一口としては厳しい。中央はベーコンとチーズのムース。カルボナーラのタレのような味。だからアミューズから飛ばすなって。美味しいけれどもさ。
右は蒸しあわび。たまんないですね。こんな贅沢なアミューズ久々カモ。何気に本日一番の一皿。
意味がわからんのがパン。パン代が540円とられるんですよね。いや別に取るのはかまわんが、わざわざ金額を明示しなくてさ、コース料金に含めといてくれよ。パンの存在を過度に意識してしまう。おお、これが540円のパンかと。バターはホイップしてあるものですが大したものではありません。
生のマスとスモークしたマスのムース。透明なのはトマトのジュレ。美しいですね。美しいけれども、味はコンポーネント型というかバラバラに感じる。食べづらいし。
ズワイガニとマッシュルームのラヴィオリに濃厚なオマールのソース。この組み合わせ鉄板アルね。絶対に美味しい。メニュー見たときに真っ先に目に飛び込んできたもの。
思ったよりもカニがぎっしり詰まっていて期待以上の味でした。
ミルクのパン?甘くて良い。
カダイフ(パリパリのモジャモジャ)を使った料理はあまり好きではないのですが、季節感を一丁目一番地とし、鮎をセレクト。これができたてのアツアツでカダイフの食感も絶妙であり、鮎の苦味と香りが鼻に抜けて行き、感動的な一皿でした。うーん、結構シンプルな調理なのにな。参りました。一方で、奥のモロヘイヤのソースは凡庸。手前のスイカのソースは試みとしては悪くないものの、甘ったるくて食えたもんじゃなかった。
このパンはモソモソして美味しくなかった。
メインは仔牛フィレ肉のグリル。写真撮りづらい。ホワイトアスパラガスとポテトのチップスが載っているんですが、意図がさっぱりわかりません。脇に置けば良いのに?
横からパシャリ。高級フレンチにおける標準的なお肉料理といったところ。グリーンピースの何かは全然美味しくない。カシスのソースは万人ウケする味で良かった。
ホームランは無いけれど、どの皿も手堅くヒットで、結果的に1点取れちゃった系のお店。全般的にソースがあと一歩。しかし総体として判断すると素晴らしい料理およびコンセプトではないでしょうか。「お好きなものをお好きなだけ!」という厨房の心意気を評価したいです。
一方で、サービスは事務的というか、そっけないかも。色んなところであと一歩。でも、センスは感じるお店です。いきなり大化けすると思う。
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麻布十番にはフランス料理屋がたくさんあるのですが、残念ながら割高でハズレなお店も多い。外さない安定したお店は下記の通り。
- ラリューン ←クラシックな調理で正統派。むちゃ穴場です。
- 麻布れとろ ←ここで合コンすれば幹事がモテる(と信じている)。
- RRR ←ワインが割安。飲みまくれ!
- ルバーラヴァン52 ←全般的に安い。2時間で追い出されるのが玉に瑕。
- タストゥー ←トリュフを使ったデザートに身悶え。
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